米入学差別百年史と東京医大
佐藤 唯行 2018/9/02 教育|写真|Viewpoint [会員向け]
獨協大学教授 佐藤 唯行
東京医科大が女子の合格者を全体の3割以下に抑えるため、長年にわたり女子受験者の入試得点を秘密裏に一律減点してきた事実が暴露された。この報道に接した時、筆者の脳裏に閃(ひらめ)いたのは米高等教育界において繰り返されてきたクオータ・システムとの類似性だ。クオータ・システムとはもともとは特定の人種・宗教的少数派集団や女性を狙い撃ちにした差別的な入学定員割当枠制度を意味する言葉だ。簡単に言えば標的とされた集団はいくら高得点を取っても事前に定めた割合を超えて合格させぬという学内の極秘の取り決めだ。
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