オピニオン
日露国境線の変遷と北方領土
拓殖大学大学院特任教授 濱口 和久 17世紀に4島の統治確立 ロシア領には一度もならず 11月14日、安倍晋三首相はシンガポールでロシアのプーチン大統領と会談した。「1956年の日ソ共同宣言を基礎として平和条約交渉を加…
海洋プラごみ対策、意識高め官民で加速させよう
政府は、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた会合を開き、海洋プラスチックごみ対策として廃棄物処理施設の整備支援などを柱とした2019年の行動計画を策定した。世界的に大きな問題となっている海洋プラスチ…
生きる愛のパワーを
平成30年という一つの区切りを思わせる今年も、あと僅(わず)かで終わる。 今年を振り返り、本庶佑氏のノーベル賞受賞などの喜びの陰に、元東大教授の著名な論客、西部邁(すすむ)氏の“自殺”事件があった。 日本人の感覚で…
東方正教会、露の影響力低下は不可避
ロシアとウクライナの関係は2014年3月のロシアによるウクライナ南部クリミア半島の併合以降悪化した。 今年11月にはロシアがクリミアとロシア本土を隔てるケルチ海峡で「領海侵犯」があったとしてウクライナ海軍艦船3隻を拿…
教育再生の根本問題
世日クラブ講演要旨 麗澤大学大学院特任教授 高橋 史朗氏 「育自」から「育児」へ 麗澤大学大学院特任教授の高橋史朗氏は14日、世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良・近藤プランニングス代表取締役)で「教育再生…
中国のスパイ活動、日本は防止法を制定せよ
米上院司法委員会のグラスリー委員長は、中国のスパイ活動に関する公聴会で「米司法省が過去7年間で摘発した産業スパイ事件の9割に中国が関与していた」と指摘した。極めて深刻な事態だ。 企業や民間人も利用 米政府は8月、中国…
正念場迎えた英のEU離脱
日本国際問題研究所特別研究員 遠藤 哲也 依然、先行きは藪の中 最悪シナリオは合意なき離脱 英国の欧州連合(EU)離脱は正念場を迎えているが、去る12月11日に予定されていた英国議会でEUとの合意(案)は採決にかけられ…
COP24 協定精神尊重しルール守れ
ポーランドで開かれた国連気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)では、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の運用について協議し、先進国と途上国が共通のルールを用いて温室効果ガスの排出削減に取り組むことで合意…
新防衛大綱 「専守」では戦争を抑止できぬ
政府が今後10年の国防の基本指針となる新たな「防衛計画の大綱」と2019~23年度の装備品調達などを示す「中期防衛力整備計画」を決定した。宇宙・サイバーでの戦いに積極的に対応する方針を打ち出したことなど評価すべき点もあ…
不安材料に満ちた明年経済
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 米中貿易戦争の影響大 本年は何とか回復基調維持 年末に当たり、本年の日本経済を振り返り、明年を展望してみよう。 2018年中の日本経済は、年初から年末まで自然災害に攪乱…
米のアフリカ戦略、関係強化で存在感高めよ
ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)が、トランプ政権のアフリカ新戦略を発表した。透明性が高く、包括的かつ持続可能な投資・貿易を推進すると強調する一方、影響力を拡大している中国とロシアの経済支援は「略奪的」と痛烈に…
米、カショギ氏殺害でジレンマ
アメリカ保守論壇 M・ティーセン サウジでの国益重視 皇太子非難でバランス トランプ大統領とジョージ・H・W・ブッシュ元大統領がこのところ、よく対比される。トランプ氏は、自らの意識の中にいるジョージ・H・W・ブッシュ元…
老後に対応する社会システム
弁護士 秋山 昭八 「2周目の人生」を豊かに 健康・資産・貢献の寿命延ばせ 人生100年時代を迎えた日本で誰もが老後をより豊かに生き生きと過ごすためには、既存の経済・社会システムを抜本的に変革していく必要がある。 健…
米で中国系物理学者が不慮の死、秘密技術移転計画に関与か
米国で1日に不慮の死を遂げた中国系米国人物理学者でスタンフォード大学教授の張首晟氏(55)は、世界のハイテク市場を支配する中国政府の秘密計画に関わっていたとされ、自殺との見方に疑念が持たれている。 米通商代表部(US…
12月日銀短観、景気の先行きに懸念強まる
12月の日銀短観(全国企業短期経済観測調査)は、深刻化する米中貿易摩擦への懸念を背景に、企業経営者が景気の先行きに慎重な見方を強めていることを示した。 英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる混乱など、日本経済を取り巻く懸…
米ユダヤ教会堂襲撃の背景
獨協大学教授 佐藤 唯行 根強く残る白人優越主義 陰謀論を信じ難民を蛇蝎視 10月27日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ市東郊のユダヤ教会堂(シナゴーグ)に男が押し入り、安息日礼拝を行っていた信徒めがけ発砲。11人を殺…
正男氏暗殺謝罪、北は全てのテロ行為を償え
昨年2月、マレーシアのクアラルンプール国際空港で北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、正男氏が暗殺された事件で、ベトナム人女性が実行犯の一人として関わったことについて北朝鮮がベトナムに非公式に謝罪したと報じられた。事…
親づくり支援こそ必要
世日クラブ 麗澤大学大学院特任教授 高橋史朗氏が講演 世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良・近藤プランニングス代表取締役)の定期講演会が14日、都内で開かれ、麗澤大学大学院特任教授の高橋史朗氏が「教育再生の…
辺野古土砂投入、移設実現に向けた新たな一歩
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設に向け、政府は名護市辺野古沿岸部の埋め立て海域に土砂の投入を始めた。移設実現へ新たな一歩を踏み出したと言える。 普天間返還合意後初めて 土砂投入が行われたのは、沖縄本島東海岸の…
韓国は法治国家たれ
約束は守らなければいけないことは小学生でも知っていることである。一私人においても契約書に署名捺印すれば、その約束を履行しなければならない。約束事を守らない者は社会的制裁を受け、何よりも大切な信を失うことになる。こんな当…
明治維新150周年 利己的資本主義克服する契機に
岩国市議会議員 前野弘明氏に聞く 2018年は、明治元年(1868年)から満150年の年に当たる。各メディアはそれぞれ特集を組んだり、地方自治体ではゆかりの人物像を軸に式典やイベントをこなした。維新発祥の一つの地である…
南海トラフ地震、事前避難を定着させたい
南海トラフ地震の防災対応を検討する政府・中央防災会議の作業部会が、報告書案についておおむね合意した。 駿河湾から日向灘の南海トラフ沿いでの地震など「前兆」と思われる現象があった場合、巨大地震発生後では避難が間に合わな…
恒例となった北朝鮮漁船漂着
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄 “絶対命令”の漁獲量増 増加の一途たどる違法操業 北朝鮮の晩秋から初冬にかけての風物詩は、全国各地にある協同農場での「生産分配」の行事であった。秋祭りよろしく各協同農場では1年の収穫を…