親づくり支援こそ必要
世日クラブ
麗澤大学大学院特任教授 高橋史朗氏が講演
世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良・近藤プランニングス代表取締役)の定期講演会が14日、都内で開かれ、麗澤大学大学院特任教授の高橋史朗氏が「教育再生の根本問題」と題し講演した。
高橋氏はこれまでの子育て支援が、働く女性の子育て負担をサービスの拡大で軽減することに目的が置かれていると指摘。現在、保育士による虐待や子供に愛情を感じられない親が増加していることに触れ、「保育士が保育士として、親が親として成長することを支援するのが『人づくり革命』。量的な拡大だけを強調する政策は質の向上を伴っていないので問題だ」と強調し、少子化対策のパラダイム転換を訴えた。
また、高橋氏は従軍慰安婦問題など歴史認識問題についても取り上げ、「歴史修正主義」と決めつけ議論を封殺している状況を問題視。歴史事実を客観的に検証し、その事実を後世に残すことが重要とした上で、「大事なのは国際公共性の視点に立つこと。第三者の国々は客観的にどちらの言い分が国際的に公共性、普遍性、倫理性があるのか見ている」と話した。
講演に先立ちあいさつした世日クラブの近藤会長は「隣国の韓国について、我々はなかなかその国民性を理解できないが、歴史的に苦しみや恨みの情が積み重なって現在の国民性ができた。その心情を理解しながらも、国際法だけはきちんと守ってほしい」と語った。