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不戦の憲法で守れぬ平和

軍事評論家 竹田 五郎 日本をまねた国はなし 国際情勢の悪化にどう対応  『騙されやすい日本人』(宮脇磊介著)は、冒頭「日本のマスメディアの問題点」について、「マスメディア出身者などによる著作が多くある中で、個別的な問題…

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核政策で選択迫られるドイツ

日本大学名誉教授 小林 宏晨 抑止力強化求める中欧 国連は禁止条約採択目指す  東西対決(冷戦)の終焉(しゅうえん)以降の十数年、国際共同体(国連)は、核兵器の役割評価において現在ほど分裂していなかった。現在国連では、核…

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グローバリズムの後退

弁護士 秋山 昭八 内向き志向強める米国 保護主義は世界に悪影響  グローバル化に対する風当たりが欧米先進国を中心に強まっている。自由貿易や移民の受け入れに反対する政党や政治家が、生活に不満を抱く人々の間で一定の支持を受…

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リスボン地震と首都直下地震

拓殖大学地方政治行政研究所附属防災教育研究センター副センター長 濱口 和久 首都機能が完全に麻痺 ポルトガルの長期衰退招く  私たち日本人が暮らす日本列島では、身体に感じない地震を含めると、1日に約300回の地震が起きて…

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「琉球語」復興運動の政治性

沖縄大学教授 宮城 能彦 利用される言語学者たち 言語か方言かは「政治」が決定  「琉球語」は日本語の「方言」ではなく独立した一つの「言語」である。  沖縄において、最近またこのような主張が目立つようになってきた。その主…

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内憂外患の中国指導部

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 トランプ氏、強硬姿勢へ 経済低迷・格差拡大で党不信  12月2日に、米次期大統領トランプ氏が台湾総統の蔡英文氏と電話会談をしたとのニュースが駆け巡った。米国が中国と国交樹立し、台湾と断交後6…

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どこへゆくEU離脱の英国

日本国際問題研究所特別研究員 遠藤 哲也 交渉難航、経済的損失も 選択迫られる在英日本企業  英国の欧州連合(EU)からの離脱(Brexit)は、日本では対岸の火事のように思われがちであり、本年6月23日の国民投票の際に…

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トランプ当選とイスラエル右派

獨協大学教授 佐藤 唯行 入植拡大の好機と歓迎 米国の中東政策転換に期待  米大統領選でのトランプ勝利を思いがけぬ好機到来と喜ぶ勢力がいる。それはイスラエルの右派だ。彼らはトランプ勝利を入植地を拡大し、パレスチナ国家樹立…

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“南風”に喜悦満面の金正恩氏

宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄 民心に追われた朴槿恵氏 金王朝も“明日は我が身”に  今年も残すところあとわずかとなった。朝鮮半島の二つの国を覆う風は今年も年初から北側から南側方向に吹いてくることが多かった。北朝鮮によ…

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ノーベル文学賞に思う

歴史家 金子 民雄 選考者の好き嫌いで決定 過去に大騒動になった例も  今、思うと年代がはっきりしないのだが、井上靖氏のノーベル文学賞がさっぱり決まらない頃のことだったと思う。噂(うわさ)ばかりは高いのだが、私が得ていた…

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ウズベキスタンへの知的支援

慶應義塾大学特別招聘教授 柏木 茂雄 高まる日本への期待 財政金融分野で人材育成  米国のトランプ次期大統領による外交政策は米国とロシアのバランスを変化させ、世界中に地政学的影響を及ぼす可能性がある。特に9月初めにカリモ…

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TPP復活は「熟柿戦略」で

東洋学園大学教授 櫻田 淳 トランプ氏の翻意待て 「偉大な米国」の再現に寄与  ドナルド・トランプ(実業家、米国次期大統領)は、大統領就任即時の環太平洋連携協定(TPP)脱退を表明した。これを受けて、「TPPは頓挫した」…

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日本に必要な国家ビジョン

桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 信頼と尊敬受ける国に 対中政策での指導力を期待  日本のマスメディアは毎日のようにトランプ次期米大統領の報道でにぎわっている。トランプ氏の勝利についていろいろな分析が行われているら…

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TPPはどうなるのか?

エルドリッヂ研究所代表・政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ ソフト安保の側面認識を 日本は米国の再加盟を促せ  環太平洋連携協定(TPP)は2016年4月4日、米国と日本を含む12カ国が締結したにもかかわらず、米大統…

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トランプ旋風と日本の防衛

元統幕議長 杉山 蕃 米国民の「本音」知る必要 新たな時代の国防検討の好機  米国次期大統領選挙にドナルド・トランプ氏が勝利し、彼が選挙運動中展開した過激と言える主張に、世界中がその成り行きに注目している。環太平洋連携協…

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人口減と人口構成の悪化

経済ジャーナリスト 尾関 通允 日本経済の先行き懸念 容易でない人口増勢への転換  日本の総人口が漸減基調を改めず人口構成も望ましくない状況にあることは、おそらく誰しもが認めるだろう。ところが、人口減少と人口構成の悪化が…

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見えぬトランプ氏の真実

アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 政策・思想ない実業家? 家族や側近による影響懸念  ドナルド・トランプ共和党候補が米大統領に選出されたが、同氏は選挙戦中具体的な政策をほとんど提示せず、周囲に…

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満70歳を迎えた日本国憲法

平成国際大学教授 浅野 和生 実態とずれた「前文」 公布時、周辺に国民国家なし  日本国憲法は満70歳を迎えた。日本国憲法の施行は1947年5月3日だが、公布は46年11月3日、文言が確定して国民に周知されたことをもって…

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米イスラエル軍事援助増の背景

獨協大学教授 佐藤 唯行 立役者はグラハム議員 「イラン核合意」と均衡取る  9月14日、米・イスラエルは新たな軍事援助協定に調印した。これにより米政府は向こう10年間にわたり、総額380億ドルもの軍事援助金をイスラエル…

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中国文明の変遷と南シナ海

哲学者 小林 道憲 南海路経由で文化流入 近世まで誰も海を領有せず  南シナ海は、今の中国政府が言うように、2000年来中国の海だったのであろうか。  中国文明は、北の草原の道、西のシルクロードや青海路、南の南海路などを…

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トランプ政権と米露関係

日本対外文化協会理事 中澤 孝之 対露制裁破棄の可能性も 問題は職務遂行権限の有無に  米大統領選挙でのドナルド・トランプ共和党候補の勝利を受けて、ロシアの情報サイト「ロシア・ダイレクト」(RD)はパーベル・コシキン編集…

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日銀の政策転換と経済の展望

鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 1%程度の持続的成長 物価目標2%にこだわるな  日本銀行は、2カ月前の金融政策枠組み転換の決定を踏まえて、金融政策の運営態度を変えてきた。  まず、今月初めの政策委員会・…

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新島襄と高山右近の生き様

名寄市立大学教授 加藤 隆 死を賭して海外へ出航 命より価値あるもの見いだす  幕末の鎖国令下にあって日本を密出航した人物がいる。新島襄である。また、それより前の江戸時代が緒に就いたころ、日本から国外追放された人物がいる…

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