社説 rss

上川陽子法相、ネット中傷厳罰化を法制審に諮問

侮辱罪厳罰化へ、ネット上の卑劣な犯罪防止を

 インターネット上の誹謗中傷に対処するため、上川陽子法相が刑法の侮辱罪を厳罰化する法改正を法制審議会(法相の諮問機関)に諮問した。  ネット上の中傷被害を受けた中には自殺した人も出ている。厳罰化は当然だ。  中傷被害が社…

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オンライン形式で開かれた閣僚級の「TPP委員会」。右端は西村康稔経済再生担当相=1日午前、東京都千代田区

中国TPP申請、参加する資格があるのか

 中国が環太平洋連携協定(TPP)への加入を申請した。しかし中国が、TPP協定が定める厳格なルールを受け入れられるか疑問だ。  包囲網に対抗する狙い  世界2位の経済大国として、中国は来年1月の発効を目指す地域的な包括的…

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敬老の日 健康寿命延ばし豊かな老年を

 きょうは「敬老の日」。100歳以上の高齢者が8万人を超す長寿社会となった日本だが、少子高齢化によるさまざまな課題も浮き彫りとなっている。敬老の精神を改めて思い起こすとともに、豊かな老後のため何が重要かを考える日としたい…

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英紙報道、駐日米大使に前シカゴ市長を指名へ

日米関係 日本は自主防衛力の向上を

 米国の新しい駐日大使にラーム・エマニュエル前シカゴ市長が指名された。上院の承認を得られ次第、着任する。  アフガニスタンからの米軍撤収で、米国と日本をはじめとする同盟国や友好国との信頼関係が揺らいでいる。エマニュエル氏…

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自民党総裁選候補者の共同記者会見を前に、撮影に応じる(左から)河野太郎規制改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行= 17日午後、東京・永田町の同党本部

自民総裁選告示 憲法・安保の論議を深めよ

 菅義偉首相の後継を決める自民党総裁選が告示された。岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、河野太郎規制改革担当相、野田聖子幹事長代行の4人が争う。勝者は第100代首相に就任することから、政治信条、価値観、国の在り方などに…

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北ミサイル 敵基地攻撃能力を保持せよ

 北朝鮮が新型長距離巡航ミサイルの発射実験に成功したと朝鮮中央通信が報じた。北朝鮮がミサイルの発射を公表したのは、今年3月に日本海に向けて短距離弾道ミサイルを発射して以来のことである。  北朝鮮は8月に韓国で行われた米韓…

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八代氏テレビ発言、共産党はまず国民に謝罪を

TBSテレビ10日放送のワイドショー番組「ひるおび!」内で、コメンテーターの八代英輝弁護士が「共産党は暴力的な革命を党の要綱として廃止していない」と発言した。これに共産党は「謝罪と訂正」を求め、TBSは謝罪した。 しかし…

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資金洗浄 金融業界は危機感強めよ

 マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金供与の防止策を監視する国際組織「金融活動作業部会」(FATF)が、日本のテロ資金対策をめぐって、法制度の不備や監視監督の甘さを指摘し、改善が必要との見解を示した。  アフガニスタ…

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菅首相退陣会見、発信力が不足し「信」失う

 菅義偉首相の退陣の記者会見が、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく19都道府県の緊急事態宣言延長の発表に合わせて行われた。「1年間、新型コロナとの闘いに明け暮れた日々だった」という首相らしい異例の形での幕引きであ…

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緊急事態延長 収束へ緊張感持続させよう

 新型コロナウイルス対策で21都道府県に発令されている緊急事態宣言が、宮城、岡山両県を除く19都道府県で30日まで延長される。11月のワクチン接種完了を念頭に行動制限緩和への動きも起きているが、感染収束が見えてくるまで緩…

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世界貿易センター1の建物の前の瓦礫の中を歩く消防士(ニューヨーク2001年9月11日 UPI)

米同時テロ20年 振り出しに戻った脅威環境

 2001年9月11日の米同時テロから20年を迎えた。アフガニスタンからの米軍撤収により、イスラム主義組織タリバンが権力を掌握した結果、アフガンが再びテロの温床になる懸念が強まっている。米国を筆頭とする自由主義陣営が取り…

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池袋暴走に実刑、社会全体で高齢事故防止を

 東京・池袋で2019年4月、母子2人が死亡、9人が重軽傷を負った乗用車暴走事故で、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)罪に問われた90歳の被告に対し、東京地裁が禁錮5年の実刑判決を言い渡した。  重大事故を起こした高…

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市民連合から野党共通政策の提言を受け、発言する立憲民主党の枝野幸男代表(右端)=8日午前、参院議員会館

野党4党合意、安保法制廃止は亡国の選択

 立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組の野党4党が、衆院議員選挙での協力に向けて市民団体「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(市民連合)と政策合意を行った。しかし、安保法制廃止を訴え、憲法改正にも反対す…

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北方領土「特区」、法の支配の価値観で対抗を

 ロシアのプーチン大統領は、北方領土に投資を誘致するため、関税などを免除する特別区を創設すると発表した。  北方領土は日本固有の領土であり、不法占拠を既成事実化しようとするロシアの振る舞いは断じて受け入れられない。 ロシ…

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児童虐待増加、児相と警察の連携強化を

 全国の児童相談所(児相)が2020年度に対応した虐待相談件数(速報値)が前年度より1万1249件(5・8%)増え、20万5029件に上った。20万件を超えたのは初めてで、集計を始めた1990年度以降、30年連続で最多を…

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東京パラ閉幕、共生へ心のバリア取り除いた

 共生社会へ向けての確かな手ごたえを残して、東京パラリンピックが閉幕した。新型コロナウイルスが蔓延(まんえん)する困難な状況下で、大きな問題もなく13日間の大会を成功裏に終えることができた。大会の遺産(レガシー)を多様性…

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日台「2プラス2」 安全保障分野の連携強化を

 自民党の佐藤正久外交部会長と大塚拓国防部会長が、台湾の与党・民進党の立法委員(国会議員に相当)と初の「外交・防衛政策意見交流会」をオンライン形式で行った。  日本と台湾とは正式な国交がない。政策を調整するルートの確立に…

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記者団の取材に応じ、自民党総裁選不出馬を表明した菅義偉首相=3日午後、首相官邸

菅氏出馬断念 政策論戦で「新たな顔」を

 菅義偉首相が自民党総裁選に出馬しない意向を表明した。前日には二階俊博幹事長に立候補する考えを伝えたばかりの心変わりである。  首相の求心力低下が如実に表れたものだが、国民の目は厳しい。自民党内の不協和音を一刻も早く収束…

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アフガン救出、日本の活動は完全な失敗

 アフガニスタンでガニ政権が自壊し、イスラム主義組織タリバンの支配が復活した。この混乱に際し、脱出を希望する人々を国外に退避させるため、各国は輸送機を首都カブールの国際空港に派遣。8月末の米軍撤収までに、米国の約11万人…

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デジタル庁開庁 誰もが恩恵受ける環境整備を

 デジタル政策の推進に向け、政府の司令塔となるデジタル庁が開庁した。デジタル情報網の整備によって、国や地方の縦割り行政の弊害克服や、行政サービスの飛躍的な向上を期待するとともに、国、地方自治体、地域社会、個々人がさまざま…

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防災の日 地域ごとに細心の災害対策を

 今年も豪雨による川の氾濫や浸水で多くの犠牲者が全国各地に出ている。しかし異常気象の影響などもあって、どこで災害が発生し被害を受けるか、その予測すら難しいのが現状だ。国がリードし、自治体ごとに特色を持たせた細心の防災対策…

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東京電力福島第1原発の構内に立ち並ぶ処理水を保管するタンク=2月19日、福島県大熊町(時事)

原発処理水放出、安全性の発信強化に努めよ

 政府は東京電力福島第1原発の放射性物質を含んだ処理水の海洋放出をめぐって、風評被害が出た場合に魚介類を買い上げる基金の創設など、対策の中間取りまとめを示した。処理水の安全性について情報発信を強化し、被害防止に努めること…

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新学期と感染拡大、対策強化し学びの場を守れ

 新型コロナウイルスの感染「第5波」の中、子供たちへの感染が広まっている。これから2学期が本格的に始まるが、感染対策を強化して子供たちの学びの場を守っていきたい。学校での感染が広まり、学級閉鎖あるいは学年閉鎖になった場合…

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