社説
ペンス氏対中演説、価値観重視の内容を評価
ペンス米副大統領が「米中関係の将来」をテーマに、およそ1年ぶりとなる対中政策演説を行った。 この中で、中国による香港の人々の権利や自由の抑制や沖縄県・尖閣諸島周辺における挑発行動などについて「一段と攻撃的になり、不安…
大雨被害 被災者への手厚い支援を
また、大雨による被害が生じた。四国沖から北東へ進んだ低気圧と、関東の南東海上を北上した台風21号の影響による大雨で、冠水や土砂崩れなどが相次ぎ、千葉県や福島県で10人以上の死者・行方不明者が出た。 千葉県や福島県では…
日韓首相会談 関係改善には文氏が対応を
天皇陛下の「即位礼正殿の儀」に参列した韓国の李洛淵首相は安倍晋三首相と会談し、文在寅大統領の親書を手渡した。親書の中身や会談の詳細は明らかになっていないが、李氏は冷え込んでいる日韓関係を改善させたいという原則論を伝える…
大麻汚染低年齢化、乱用防止教育を充実させよ
「大麻汚染」が未成年者の間に広がっている。「うちの子に限って」と楽観している保護者が多いだろうが、今の中高生はスマートフォンの普及で売買情報に簡単にアクセスでき、その影響が大きい。学校で乱用防止教育を充実させるとともに…
露トルコ合意、クルド人の安全に責任を
ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領がロシア南部のソチで会談し、トルコ軍のシリア北部への越境軍事作戦の原因となった米軍撤収後のクルド人勢力支配地域への対応について協議し、国境地帯からのクルド人勢力の撤退など…
海自艦中東派遣、情報確保だけでいいのか
政府は中東の海上交通路における安全情報ニュース確保のため、海上自衛隊の護衛艦、哨戒機の派遣を検討することを決めた。ただ、米国提案のホルムズ海峡での通過船舶護衛などを含む「海洋安全保障構想」には参加しない。同海峡は日本の…
即位礼正殿の儀 陛下と共に新たな時代築こう
きょう天皇陛下の「即位礼正殿の儀」が行われる。晴れのこの日を迎えることができたことを喜び、大嘗祭を含む一連の行事がつつがなく執り行われることを祈りたい。 皇室外交も本格的に始動 陛下は5月1日に皇位を継承された。そ…
防災対策、被害最小化の取り組み着実に
東日本に記録的な大雨をもたらした台風19号の上陸から1週間が過ぎた。 死者・行方不明者は約90人に上っている。警察や消防、自衛隊は行方不明者の捜索を急がなければならない。 台風19号で堤防決壊 台風19号の大雨では…
いじめ最多54万件、教師に見守り育む余裕を
学校現場で「いじめ解消」を謳(うた)い文句に取り組んでいるにもかかわらず、「いじめ問題」は無くなる気配が無い。 文部科学省が2018年度に全国の小中高校で起きた、いじめや不登校などの調査結果を発表した。いじめの報告は…
米のシリア撤退、支持の専門家も
トランプ米大統領のシリア撤退が強い逆風にさらされる中、ハーバード大学のスティーブン・ウォルト教授ら「現実主義」外交支持者は、米国がシリアへの関与を弱め、地域内の各国・勢力に事態の収拾を任せる「現実的」な政策へ転換したこ…
ウイグル族弾圧、改善なければ一層の圧力を
米政府内ではこのところ、中国の人権問題への発言と対応が目に付く。 中国のウイグル族弾圧を批判するポンペオ国務長官の発言はその一つだ。 米が弾圧根拠に対中制裁 ポンペオ氏は南部テネシー州ナッシュビルで行った講演の中で…
米朝非核化交渉、トランプ氏は足元見られるな
北朝鮮非核化をめぐる米朝実務者協議がスウェーデン・ストックホルムで再開され、双方の見解の食い違いが改めて浮き彫りになりつつある中、国際社会は今後の交渉の行方を注視している。懸念されるのは、来年の大統領選で再選を目指すト…
クルド勢力攻撃、トルコの自制とシリア安定を
シリア北部からの米軍撤収を機にトルコが越境軍事作戦を展開し、クルド人勢力を攻撃している。地政学的な利害や民族対立が複雑に絡み合う地域の安定化に向けて、国際社会はトルコに自制するように働き掛ける必要がある。 トランプ氏…
教諭いじめ、子供を指導する資格はない
神戸市立東須磨小学校で、20代の男性教諭が先輩の教諭4人から暴力などのいじめを受けていた。学校で児童や生徒によるいじめ問題が深刻化する中、本来であれば防止する立場の教員が同僚にいじめを行っていた。このような教員に子供を…
台風19号通過、未曽有の災害への備えを常に
大型で強い台風19号は東日本の広範囲にわたって大きな爪痕を残した。記録的な大雨で千曲川や多摩川などが氾濫し、浸水被害が相次いだほか、土砂崩れも起きている。 時事通信の集計によれば、死者は30人以上に上っている。行方不…
豊洲開場1年、五輪をブランド確立の好機
東京・豊洲市場が旧築地市場から移転・開業して1年が経過した。心配された土壌汚染問題による風評被害もなく、日本の「新たな台所」として定着しつつある。 一方で、水産物の取扱量の減少やブランドの確立という課題もある。 観光…
香港緊急条例 法治の破壊につながる悪法
香港政府は、超法規的措置が可能となる「緊急状況規則条例」(緊急条例)を約半世紀ぶりに発動し、これに基づいてデモの際にマスクなどで顔を隠すことを禁じる「覆面禁止規則」を即時公布した。 集会や通信の規制も可能 緊急条例は…
「不自由展」再開、芸術展の汚点となった
抗議が続く中、限定された再公開を強行する意義はどこにあるのか。国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」のことだ。 初日(8日)だけで200件の抗議が寄せられた。金属探知機で身体検査を行い、…
吉野氏ノーベル賞、日本の科学技術力示した偉業
今年のノーベル化学賞は、スマートフォンや電気自動車などに欠かせないリチウムイオン電池を発明した旭化成名誉フェローの吉野彰氏(71)ら3氏が受賞した。吉野氏で日本のノーベル賞受賞は27人目。化学賞は2010年の鈴木章北海…
北漁船衝突、違法行為には断固たる対応を
石川県の能登半島沖で水産庁の漁業取締船「おおくに」(約1300㌧)が北朝鮮の大型漁船と衝突し、沈没した漁船の乗組員約60人が海に投げ出された後、日本側に救助され、近くにいた別の北朝鮮籍とみられる船に移乗し北朝鮮側に戻っ…
各党代表質問 前向きな憲法論議を聞きたい
衆院本会議で安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党代表質問が行われ、立憲民主党の枝野幸男代表、自民党の林幹雄幹事長代理が質問に立った。参院選、第4次安倍再改造内閣の発足、立憲民主、国民民主両党などの会派合流を受けた新た…
関西電力、企業統治の立て直しが急務
関西電力の八木誠会長や岩根茂樹社長ら経営幹部20人が、福井県高浜町の元助役の森山栄治氏(故人)から総額約3億2000万円相当の金品を受け取っていた問題では、常務執行役員と元副社長がそれぞれ1億円を超える金品を受領してい…
表現の不自由展、再公開中止こそ知事の責務
展示作品に抗議が殺到したことで中止になった国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」が近く再公開される見通しだ。 問題の本質は展示作品に 不適切な作品が少なくなかったことから、開催3日で中止…