社説
首相所信表明、憲法審で改憲議論を活発に
安倍晋三首相が第200臨時国会開幕に当たり、所信表明演説を行った。天皇陛下が御即位され、令和の新時代になって初の所信表明でもある。この節目の国会で、与野党各党は目指すべき誇りある日本の姿がどういうものかを提示し、衆参憲…
北新型ミサイル、技術向上で増す日本への脅威
北朝鮮は東海岸沖の日本海から弾道ミサイル1発を東方に向け発射し、島根県島後沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられている。北朝鮮国営メディアによると、発射されたのは新型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)…
離島防衛、中国の脅威に対し態勢強化を
中国初の強襲揚陸艦が上海で進水式を行った。船体の大きさや性能は不明だが、米軍のワスプ級に匹敵する満載排水量約4万㌧で30機のヘリコプターを搭載可能な「075型」とみられる。来年にも就役するという。 就役すれば、沖縄県…
消費税増税、景気変調には機動的対応を
消費税の税率がきょうから10%に引き上げられた。前回の増税後、消費が予想以上に低迷したことを教訓に、今回はポイント還元制度など2兆円強の景気対策を準備し、税率を一部据え置く軽減税率を導入した。 ただ、ポイント還元制度…
中国建国70年 信頼得られぬ独裁と覇権主義
中国はあす、建国70周年を迎える。中国当局は「習近平国家主席が2017年の共産党大会で打ち出した『新時代』に入って初の建国記念閲兵式を行う」と述べ、過去最大級の軍事パレードを予定している。江沢民元国家主席は建国50年、…
防衛白書 新たな脅威への対処を急げ
2019年版防衛白書が閣議で了承された。宇宙、サイバー、電磁波を使った電子戦など安全保障上の新たな領域で、各国が優位性を競っていると指摘。中国やロシアなどを例に挙げ、先端技術を利用した兵器などの開発動向にも言及した。新…
イラン情勢、湾岸安定へ外交力を示せ
イランをめぐり、ペルシャ湾岸で緊張が高まっている。安定化への鍵を握るのは米国だが、イランとの関係が良好な日本の「橋渡し外交」への期待も高い。原油供給の大動脈ホルムズ海峡の安定への取り組みが急務だ。 サウジ空爆への関与疑…
日米貿易協定、TPP水準の合意を評価
安倍晋三首相はトランプ米大統領とニューヨーク市内で会談し、日米貿易協定交渉の最終合意を確認した共同声明に署名した。日本は環太平洋連携協定(TPP)の水準で農産物市場を開放し、米国は幅広い工業品の関税を撤廃。米国による自…
国連気候行動、温暖化対策の粘り強い継続を
国連でグテレス事務総長の主宰による「気候行動サミット」が開催され、77カ国が2050年に温暖化ガスを実質ゼロにする約束をした。熱波や豪雨による自然災害が世界各地で頻発しており、地球温暖化による気候変動への危機感を国際社…
立憲・国民合流、政策不一致では信頼得られぬ
しかし、政策の隔たりは大きい。これで国民の信頼を得られるのか疑問だ。 衆院勢力は100人超 合流会派の勢力は、衆院が117人、参院は61人。参院会派には社民党も参加する。合流は「安倍1強」に対抗して政権打倒を目指すた…
社会保障会議、持続可能な制度の構築を
政府が「全世代型社会保障検討会議」を発足させた。 急速な高齢化で、医療や介護などにかかる費用の膨張が避けられない中、持続可能な制度の構築が求められる。 22年度から給付費が急増 この会議は第4次安倍再改造内閣発足の…
ラグビーW杯、最高峰の熱戦を堪能したい
アジアで初めてのラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会が開幕し、日本は開幕戦でロシアを破って初の8強入りへ好スタートを切った。 大会には20チームが参加し、11月2日の決勝まで全国12会場で48試合が行われる。世界…
東電元幹部無罪、原発の安全性追求を怠るな
2011年3月の福島第1原発事故をめぐり、業務上過失致死傷罪に問われた東京電力の勝俣恒久元会長ら旧経営陣3人に対し、東京地裁は無罪を言い渡した。企業が関わる大事故で、経営トップの責任を問うことの難しさを示した。 判例を…
露軍事演習、中国との連携強化に警戒を
ロシア軍が大規模軍事演習「ツェントル(中央)2019」を行っている。 極東やシベリアで昨年に行われた軍事演習「ボストーク(東方)2018」と同様に、中国が参加して中露の軍事的連携を誇示した。 結束して米国を牽制 …
サウジ石油施設、市場を脅かす攻撃を阻止せよ
サウジアラビアの石油関連施設が攻撃を受けたことにより、同国産油量の半分以上の日量570万バレルの生産が停止した。世界に供給される産油量の5%に当たるもので、原油価格の高騰を招くなど世界市場に悪影響を及ぼす攻撃は極めて遺…
中国の外交攻勢、自由諸国は台湾を支えよ
太平洋の島国ソロモン諸島政府が、台湾と断交し、中国と国交を樹立することを決めた。これで、台湾が外交関係を結ぶ国は16カ国に減ることになる。 中国には外交攻勢によって台湾の国際的な影響力を弱める狙いがあろう。台湾と民主…
拉致問題、全被害者の一日も早い帰国を
第4次安倍再改造内閣が発足したが、安倍政権が掲げる最重要課題の一つに北朝鮮による日本人拉致問題の解決がある。 拉致被害者家族の高齢化が進む中、安倍晋三首相は一日も早い全ての被害者の帰国実現に全力を挙げるべきだ。 都内…
敬老の日 高齢者の能力生かす社会に
きょうは敬老の日。総務省によると、65歳以上の推計人口は3588万人と過去最多となり、総人口に占める割合も28・4%と過去最高を更新した。前年比では32万人増で、国立社会保障・人口問題研究所によると、2025年には総人…
埼玉で豚コレラ、これ以上の感染拡大を許すな
埼玉県秩父市の養豚場で家畜伝染病「豚コレラ」が発生した。昨年9月、岐阜市で26年ぶりに発生が確認されて以来、41例目で、関東地方で確認されたのは今回が初めてとなる。 関東地方で初めて確認 農林水産省などによると、この…
停電の長期化、一刻も早い復旧に全力挙げよ
台風15号の被害に伴う千葉県での停電は、13日深夜の時点で約16万5500戸で続いている。停電でエアコンが使えず、熱中症による死者も出ている。一刻も早い全面復旧に全力を挙げなければならない。 最長2週間の見通し 東京…
ボルトン氏解任、米国は堅実な外交安保陣容を
米政権で国家安全保障担当大統領補佐官からボルトン氏が解任された。近く後任指名するトランプ大統領は1期目に3回も同補佐官を代えることになる。国務長官、国防長官も解任した経緯があり、外交・安保の政権陣容を整えて国際問題に対…
安倍内閣改造、令和の国づくりへ果敢に挑め
第4次安倍再改造内閣が発足した。麻生太郎副総理兼財務相と菅義偉官房長官を留任させて「骨格」を維持しつつ、自らに近い議員を多数起用し、初入閣組は13人となった。 首相は「安定と挑戦の内閣」と銘打ったが、内政・外交共に重…
韓国新法相就任、懸念される対日強硬路線
韓国の文在寅大統領は新しい法相に曺国・前青瓦台民情首席秘書官を任命した。文政権は曺氏に検察の権力強大化を是正する改革の旗手として期待を寄せているようだが、曺氏は対日政策をめぐり政権幹部の中でも強硬な発言が目立ってきた。…