社説
北「拉致は解決」、圧力回避を狙った日本牽制か
北朝鮮国営の朝鮮中央通信は北朝鮮による日本人拉致問題について「すでに解決した拉致問題を持ち出して朝鮮半島の平和の流れを阻もうとしている」などとする論評を伝えた。来月12日にシンガポールで開催されることになった米朝首脳会…
マハティール新政権、「二つの罠」への対応が課題だ
マレーシアの総選挙で、92歳のマハティール氏が首相への返り咲きを果たした。マハティール氏率いる野党連合が勝利し、1957年の独立後、初の政権交代となった。 中国の経済進出が顕著 東南アジアでは最近、強権政治が蔓延(ま…
日中関係、積み残された課題に向き合え
安倍晋三首相は、公賓として初来日した中国の李克強首相と会談し、首脳の相互往来の重要性を確認。安倍首相の年内訪中へ調整することで一致した。 このことは評価できるが、日中間には沖縄県・尖閣諸島問題など多くの課題が積み残さ…
日中韓首脳会談、北非核化アプローチに隔たり
安倍晋三首相と中国の李克強首相、韓国の文在寅大統領は東京で2年半ぶりとなる3カ国の首脳会談を行い、北朝鮮核問題について「朝鮮半島の完全非核化」で一致し、北朝鮮による日本人拉致問題では中韓が「対話を通じた早期解決」を希望…
南シナ海、米国は航行の自由作戦徹底を
米メディアは、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島の人工島に、中国が地対空ミサイルや対艦巡航ミサイルを配備したと報じた。事実であれば、南沙諸島へのミサイル配備は初めてで、中国による軍事拠点化が一段と強まったことにな…
プーチン氏4期目、懸念される欧米との対立激化
3月のロシア大統領選で圧勝したプーチン大統領が、通算4期目をスタートさせた。 だが、就任式前にはプーチン氏の就任に反対するデモがロシア各地で行われるなど、長期政権への不満も高まっている。欧米との対立も先鋭化している。…
過激な性教育、セクハラまがいの授業やめよ
東京都足立区の区立中学校が3月、「性交」「避妊」「人工妊娠中絶」などを取り上げた公開授業を行った問題で、東京都教育委員会は学習指導要領で示されていないことを集団指導したり、保護者の理解なしに行ったりしないなどとする対応…
イラン核合意、枠組み維持しつつ脅威対処を
イラン核合意に不満を持つトランプ米政権は、今月12日までにより厳格な内容に修正できなければ合意を離脱すると警告している。 だが、離脱すれば中東情勢を緊迫化させる恐れがある。合意の枠組みを維持しつつイランの脅威に対処す…
こどもの日 子供時代受ける愛は生涯の宝
きょうは「こどもの日」。「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝」することを趣旨にした祝日である。男子の健やかな成長を願う端午の節句でもある。 少子化が急激に進展 端午の節句にはこいのぼりを上げ…
脱走受刑者逮捕、住民の不安払拭する防止策を
愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場から脱走した受刑者が、広島市で22日ぶりに逮捕された。 大井作業場は開放的な環境で受刑者を更生させる「塀のない刑務所」だ。しかし、受刑者の脱走によって周辺住民は不安な生活を送らざ…
憲法記念日、改憲発議へ堂々と議論進めよ
日本国憲法が施行されてから71回目の憲法記念日を迎えた。国際情勢は大きく動いており、人工知能(AI)をはじめ科学技術の発展は著しい。 わが国は少子高齢化が進み、国や自治体の大胆な改革や国民の繁栄に向けた戦略が求められ…
野党の審議拒否、国民の支持は得られない
立憲民主党など野党6党が国会の審議拒否を続けている。国内外に懸案を抱える中、政府・与党との議論を拒んでも国民の支持は得られない。 麻生氏の辞任などを要求 野党は①麻生太郎副総理兼財務相の辞任②財務省の文書改竄調査結果…
日朝関係、米韓との離間の狙いに警戒を
安倍晋三首相と電話会談した韓国の文在寅大統領は、南北首脳会談で北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が「いつでも日本と対話する用意がある」と述べたと報告した。 首相が文大統領を通じて北朝鮮との対話の意思を伝え、金委員長が応じ…
ポンペオ長官、世界の平和と安定に尽力を
米中央情報局(CIA)長官を務めたマイク・ポンペオ氏が国務長官に就任した。トランプ大統領と共に世界の平和と安定に尽力してほしい。 秘密訪朝で正恩氏と会談 国務長官を解任されたティラーソン氏の後任にポンペオ氏を充てる…
南北首脳会談、うやむやにした非核化意志
韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は南北軍事境界線にある板門店の韓国側施設「平和の家」で第3回南北首脳会談を行い、「完全な非核化を通じた核のない朝鮮半島」を共通目標にし、年内に終戦宣言を目指すことなどを…
大川小判決、防災対策再点検で備え強めよ
東日本大震災の津波で犠牲となった宮城県石巻市立大川小学校の児童23人の遺族が、市と県に計23億円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は学校側による防災対策上の過失を新たに認定し、市と県に計約14億3600万円…
辺野古着工1年、危険除去と抑止力維持に必要
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設に向けた護岸工事の着工から1年を迎えた。 県内では反対の声が根強いが、辺野古移設は普天間飛行場の危険除去と米軍の抑止力維持に欠かせないものだ。着工1年を機に…
国民民主党、安保法是認の民意無視するな
民進党と希望の党の新党協議会は新党名を「国民民主党」として、5月上旬にも発足することで合意した。昨年の衆院選直前に分裂した民進党は、野党第1党になった立憲民主党と国民民主党との2党に勢力を二分するほか、一部保守系議員が…
G7外相会合、北の非核化へ緊密な協力を
先進7カ国(G7)外相会合がカナダのトロントで開かれ、北朝鮮が決定した核実験・大陸間弾道ミサイル(ICBM)試射の停止を「完全な非核化に向けた第一歩」と歓迎する共同声明を発表した。 一方、北朝鮮に対する「最大限の圧力…
極超音速弾、米は新たな脅威への対処急げ
ミサイルの高速化が、技術の進歩とともに世界的に加速している。 米国やロシア、中国などはマッハ5以上のスピードで飛行する「極超音速」(ハイパーソニック)のミサイルの実用化を目指している。 現在のMDでは迎撃困難 極超…
陸自イラク日報、問われるべきは憲法9条だ
2004年から06年にイラクに派遣された陸上自衛隊の日報が公表され、「戦闘」の記述があったことから一部野党やメディアが批判を強めている。 派遣部隊の活動は憲法9条に基づいて非戦闘地域に限定されていたはずだとし、イラク…
北の核実験中止、非核化への本気度が見えない
北朝鮮が核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試射の中止を決定した。北部・豊渓里の核実験場の廃棄も決めた。 しかし、金正恩朝鮮労働党委員長は非核化には言及しなかった。日本を射程に入れる中・短距離の弾道ミサイルの放棄…
米の対露制裁、プーチン氏は欧米と協調を
領に近い新興財閥(オリガルヒ)の関係者7人、高級官僚ら17人、およびオリガルヒの所有する12企業を対象に制裁を発動した。この新たな制裁は昨年8月に成立した対ロシア制裁強化法などに基づく措置。米国内の資産が凍結され、米国…