教育
飼い犬に足を噛まれたら、家族から咎められた
「飼い犬に手を噛(か)まれる」という言葉がある。日ごろからよく面倒を見てきたのに裏切られたという諺(ことわざ)的な意味とは違って、文字通り、飼い犬に手を噛まれるのは、もともと十分世話せずに犬がその人を主人と思っていない…
男子生徒自殺問題は「部活顧問との関係が原因」
沖縄県の県立高校2年生で、運動部主将だった男子生徒(当時17)が1月末に自ら命を絶った。この問題で、県教育委員会はこのほど、部活顧問との関係によるストレスが自殺原因とする第三者チームによる調査報告を発表。その中で、生徒…
「家庭科」の家族観への失望、悩む女子学生
「教師になる夢を諦めた友人がいる。私もどうしようかと悩んでいる」 2016年3月検定の家庭科教科書(高校)に「LGBT」(性的少数者)や「性的指向」という言葉が初めて登場したのを受けて、大学の教職課程で学ぶ女子学生に…
高校教科書検定 新科目指導に向け授業改善を
「詰め込み型」教育の批判を受けて「ゆとり」に、そして「脱ゆとり」(詰め込み型)へと大きく揺れ動いてきた学習指導要領。学力とは何か、100年先を慮(おもんぱか)って学習指導要領は決めなければならない。予知できない急激な変…
秋田の子供たちが丁寧に描いた多様な農業の姿
田植えと稲刈り、キュウリの収穫、稲穂の上を飛ぶトンボ、祖父母の農作業など多様な農業の姿を描いた「農業子ども絵画コンクール作品展示会」(主催・秋田市農業大賞実行委員会)がこのほど秋田市文化会館展示ホールで開かれた。「せっ…
故人の遺志を大切に、近頃の葬儀の在り方に思う
「友人の父」が亡くなった。大正生まれで卒寿を超えていたという。長男で喪主を務めたそうで、死去から1週間後、出社した時は、かなり疲れた様子だった。知人友人、親戚へのあいさつ、役所への届け出、残務整理に多忙だったのだろう。…
学校現場では教師の人材確保・指導力が重要
コロナ禍で過ごした今年度が終わる。筆者の子供が通っている学校では今月、3年生の卒業式が行われたが、出席者は限定され、在校生はオンラインでの参加だった。 一斉休校の中で始まった1年。学校に通う子供と親にとって大変な1年…
子供の「やりたい」見つける
不登校専門オンライン家庭教師 夢中教室WOW!代表 辻田 寛明氏に聞く 文部科学省が昨年公表した不登校児童・生徒の数は、約18万人。その中でフリースクールなどに通う子はごく一部で、学校にいけない子供の受け皿はまだ少ない…
科学捜査を体験、「キミも名探偵!」になれる
富山市科学博物館で開催中の「科学捜査展」が話題 富山市科学博物館で開催中の特別展「科学捜査展SEASON2-科学の力で真実を解き明かせ-」では、最新の科学技術を駆使して難事件を解決する模擬体験ができる。タブレットを使い…
子育て受難の時代、親子ともに育つ契機に
長期にわたる行動自粛による生活環境の変化は、発達途上の子供の心身にさまざまな影響を与えている。日常的にマスク着用、給食時は会話をせず黙って食べる「黙食」、発声や歌の練習、身体接触のある運動がなくなるなど、子供にとって受…
北海道教委、地域を支える人材の育成が急務
産業教育審議会でAI時代の産業教育の在り方を審議 人口減少や少子高齢化によって人手不足が深刻な課題になっている。とりわけ広大な面積を有する北海道において過疎化対策は急務。その一方でAI(人工知能)などを含む第4次産業革…
ジェンダー平等は本質的な五輪の理念か?
東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗前会長が不用意な発言で辞任に追い込まれた後、橋本聖子新会長の後任として五輪・男女共同参画担当相に就いた丸川珠代氏が選択的夫婦別姓導入に反対する書状に名を連ねていたことで、野…
OCVBがコロナ禍で新たな平和学習を模索
コロナウイルス感染拡大の影響で修学旅行で沖縄を訪れる学校が激減している。沖縄戦の真の姿を学ぶ機会が少なくなっていることから、沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)は海軍司令部があった旧海軍司令部壕(ごう)(豊見城…
「障害」と「障碍」、表記の違いと問題提起
東京五輪・パラリンピック開催を控え、メディアが障害者スポーツを紹介する機会が増えている。そこで気になるのが「障害」という表記だ。このほか、表記としては「障碍(がい)」「障がい」がある。 「害」という漢字は「被害」「公…
一クラス35人学級
自己研鑽の気構え必要に 北海道教育大学札幌校学校臨床教授 横藤 雅人氏に聞く 政府は2月2日、公立小学校の一クラス当たりの上限人数を35人とする義務教育標準改正法案を閣議決定した。40年ぶりとなった大規模な引き下げによ…
気を付けたい言葉遣い「いいですか?」
新聞という仕事柄、“言葉”に対して敏感にならざるを得ない。還暦を超えて、高齢者に片足を突っ込み、“窓際族”になってくると、元部下、若手の言葉遣いが果たして良いものか、悪いものか、判断が付き難いものが増えてくる。一時期社…
北海道から、「学び続ける教師」を目指して
いじめや不登校、学力の格差問題などの教育的課題が山積する中、「教師としての技量を高め常に学び続ける教師」をモットーに活動を続ける北海道師範塾(会長、吉田洋一・元北海道教育長)が今年10周年を迎える。同塾では毎年夏・冬の…
6年間の思い出を輪島塗りの沈金パネルに残す
輪島市の全小学校で、学校生活や家族のことなどを卒業制作に描く 石川県輪島市の教育委員会では、ふるさとの伝統文化に触れた体験を将来にわたり伝えていけるようにと、平成16(2004)年から市内の小学6年生全員に共通の卒業制…
住民が手掛ける街づくりを見守りたい
家を出ると、川崎市と横浜市をまたいで長いケヤキ並木の道が続く。先日、そのケヤキの街路樹が横浜市側だけ伐採されていた。倒木の危険や落葉樹の清掃作業など、住民の生活や安全に支障が出てきたからだ。 郊外型ニュータウンとして…
コロナ禍を人工知能と共に生きる若宮正子さん
1935年(昭和10年)生まれの85歳。若宮正子さんは“世界最高齢”の現役プログラマーだ。スマートフォンのゲームアプリ開発以外にも、服のデザインから地域活性化まで全国的に活躍しており、その姿は高齢者を励まし続けている。…
北方四島返還の道筋見えず、より明快な広報を
7日は41回目の「北方領土の日」だった。菅義偉首相は北方領土交渉を「着実に進める」と述べたが、安倍晋三前首相がロシアのプーチン大統領相手に進めた精力的な外交にもかかわらず、4島返還の道筋は見えない。 1日に報じられた…
OIST、コロナ禍乗り越え4ヵ月遅れの入学式
18ヵ国・地域から過去最多の62人、応募数1126人の狭き門 沖縄科学技術大学院大学(OIST)は1月15日、第9期生の入学式を沖縄県恩納村のキャンパス内で行った。日本国内では珍しく9月入学を採っているが、今年はコロナ…
親の顔を知る幸せ、恵まれた境遇に感謝
昨年夏、父を亡くした。大正15年生まれ、93歳だった。脳梗塞を患っていた父を、東北にある実家近くの病院に見舞ったのは昨年の今ごろだった。以来、父の顔を見ることはなかった。 死に顔を拝むこともできなかった。コロナ禍だと…