オピニオン rss

映画「ハクソー・リッジ」を見て

沖縄大学教授 宮城 能彦 米軍の視点で沖縄戦描く 沖縄県民として複雑な思いに  去年の末ごろから、沖縄本島中部にある浦添城址(じょうし)に行くと、私服姿のアメリカ兵やその家族を見掛けるようになった。同じ沖縄本島でも、沖縄…

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日米2プラス2、強固な同盟をアピールせよ

 日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)がきょう、ワシントンで開催される。  日本側は河野太郎外相と小野寺五典防衛相、米側はティラーソン国務長官とマティス国防長官が出席する。  北朝鮮への対応を協…

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4~6月GDP、内需主導をどう定着させるか

 2017年4~6月期の実質GDP(国内総生産)は前期比1・0%増、年率換算では4・0%増と市場の予測を大きく上回る伸びになった。個人消費と設備投資などの内需が成長を牽引、輸出の落ち込みを補い高成長を支えた。  数字を見…

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日本の漁場蹂躙する北朝鮮

宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄 「大和堆」で違法な操業 人民軍が利権独占、イカ乱獲  岩波書店発行の『広辞苑』に、「蹂躙(じゅうりん)」とは「ふみにじること。ふみつけること。特に、暴威・暴力あるいは強大な勢いをもって、…

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終戦の日、平和を担保したのは抑止力

 72回目の終戦の日を迎えた。祖国に殉じ、戦火に倒れた300万同胞の御霊(みたま)に鎮魂の祈りを捧(ささ)げ、尊い殉国と犠牲を無駄にしないことを改めて誓いたい。  空想的な日本国憲法前文  先の大戦は、わが国始まって以来…

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試練と挑戦の戦後金融経済

鈴木政経フォーラム代表 経済学博士 鈴木 淑夫 海外から4度のショック 「出口政策」が今後の課題に  戦後日本の金融経済は、現在に至るまで、海外からのショックに伴う試練と挑戦の連続である。改めて振り返ってみよう。  最初…

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ASEAN外交、一層の信頼強化で対中牽制を

 東南アジア諸国連合(ASEAN)は今月、設立50年を迎えた。経済成長は著しいが、中国による南シナ海の軍事拠点化という問題に直面している。  日本は設立当初から、ASEANと密接な関係を維持してきた。一層の信頼強化で中国…

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蔓延する得体の知れぬ「空気」

NPO法人修学院院長・アジア太平洋交流学会会長 久保田 信之 自由な発言を萎縮さす 「創造的思考」取り戻す必要  山本七平氏は『「空気」の研究』の中で「昭和期以前の人びとには、『その場の空気に左右される』ことを恥と考える…

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虎の尾を踏んだ北朝鮮

「誤判戦争」恐れる中国  最近、米朝の緊張は戦争前夜を迎えるような危険水位に向かっている。双方が面子を捨て切れない緊張が続く中、北朝鮮は虎の尾を踏んでしまったようである。  北朝鮮が核開発にこだわる第一の目的は親子孫3代…

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米朝の非難応酬、不測の事態への備え怠るな

 北朝鮮が米国を射程に入れた大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発とこれに搭載できる核弾頭の軽量・小型化に一定のメドを付け、米攻撃能力をアピールしていることをめぐり米国と北朝鮮が非難の応酬をエスカレートさせている。どちらか…

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日本ファースト、二大政党制再建する役割を

 小池百合子東京都知事に近い衆院議員である若狭勝氏が、政治団体「日本ファーストの会」の設立を発表し、年内の早い段階で新党を結党する意向を表明した。  東京都議会議員選挙での自民党と民進党の敗退、都民ファーストの会の勝利を…

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ロシアゲートで見る米露 板挟みになるトランプ氏

巧妙なトリックの関係  先日トランプ大統領は自身のツイッターで、ロシアが昨年の米大統領選に介入した疑惑、いわゆるロシアゲートに基づき、新たな経済制裁を課したことを受け、米露関係が歴史上危険な状態にあるとつぶやいた。米露関…

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実現不可能なだまし絵を立体化

目の錯覚「錯視」の不思議 明治大学特任教授 杉原厚吉氏に聞く  立体化することが不可能と思われるだまし絵「不可能図形」。この「不可能図形」には、数学的手法で簡単に立体化できるものもあり、それらは「不可能立体」と呼ばれる。…

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山の日、ルール体得したプロに学べ

 きょうは山の日。昨年から施行された国民の祝日で、今年は2回目。  日本の国土は7割が山地で、人々は山を崇(あが)め、そこから恵みを受け、山と共に生きてきた。その歴史を踏まえ、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」…

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沖縄の保守は国益を考えよ

エルドリッヂ研究所代表・政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 「政治」より「正義」優先を 日本の行方占う名護市長選  今からちょうど1年前、7年間の沖縄県での生活を終え、関西に戻った。引っ越しを決めた背景には、私事では…

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対米依存のままでいいのか

 今年度の防衛白書では、極東アジアの国際社会について的確な情勢判断を行っている。冷戦下で、「中ソ両国の脅威」との表現さえ使用がはばかられたことを想起すれば格段の進歩である。だが、この新情勢にどう対応するかの記述が、これま…

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シェルターのない被爆国

国民防護体制の整備を  広島原爆忌の6日、私も核廃絶を祈った。「慰安婦少女」像より原爆の子の像が、世界各地に遺されることを願った。  だが、ここで奇妙な数字を並べたい。  スイス100%、ノルウェー98%、米国82%、ロ…

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対北新国連制裁決議、迅速な履行がカギ握る

インサイト2017 国連北朝鮮制裁委員会元専門家パネル委員 古川勝久  国連安全保障理事会が5日に新たな対北朝鮮制裁決議2371号を採択した。これが徹底履行されれば、北の外貨収入大幅削減、非合法目的貨物の調達阻止、制裁対…

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ASEAN、日米と結束し中国に対抗を

 東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の一連の外相会議が、日米や中国などの外相も参加してフィリピンで開かれた。 創立50周年を迎える  ASEANは今月、創立50周年を迎えた。冷戦時代の1967年にインドネシア、マレーシ…

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蒋経国評価で歴史認識対立

平成国際大学教授 浅野 和生 戒厳令解除30年の台湾 民主化の実上げた李登輝氏  去る7月15日は、台湾における戒厳令解除から30周年の記念日であった。台湾では記念イベントが行われ、さまざまな論評が報じられた。  そうし…

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対北制裁決議で国際社会は足並みそろえよ

 国連安全保障理事会は、北朝鮮からの石炭や海産物の輸出を全面禁止し、外貨収入源を大幅に規制する新たな制裁決議を全会一致で採択した。先月の北朝鮮の2度にわたる大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を受けての対応だ。  ICB…

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米新型空母就役に思う

元統幕議長 杉山 蕃 中国空母への対応怠るな 自衛隊ミサイルの射程延伸を  7月22日かねて艤装(ぎそう)作業中の米海軍空母ジェラルド・フォードが就役した旨報道された。これにより米海軍は空母打撃群11隻の体制となり、さら…

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18歳成人は本当に必要なのか

 上川陽子法相は成人年齢を18歳に引き下げる民法改正案を秋の臨時国会に提出する考えを表明した。選挙権年齢はすでに18歳以上に下げられており、成人年齢もそれに合わせるためだ。だが、引き下げにはさまざまな問題点が指摘されてい…

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