中東・北アフリカ
様変わりのラマダン
地球だより 4月24日から始まったイスラム教徒のラマダン(断食月)はかつてないものとなった。 まず、イスラム教徒にとって何よりも大切なモスク(礼拝所)での集団礼拝がなくなり、各自が自宅などで祈りを捧(ささ)げることを…
イスラエル 緊急連立政権で合意
議会は承認、最高裁が審理へ イスラエルのネタニヤフ首相と中道野党連合「青と白」を率いるガンツ元軍参謀総長は4月20日、緊急の連立政権を樹立させることで合意した。ネタニヤフ氏が当面首相を務め、途中でガンツ氏に交代する。し…
祭りは各家庭で
地球だより イスラエルで8日からユダヤ教三大祭の一つである「過ぎ越しの祭り(ペサハ)」を迎えた。ユダヤ民族がエジプトでの400年間の奴隷生活を逃れ、カナンの地に出発した時を振り返るユダヤ教の重要な祭日だ。 例年であれ…
トルコ感染者数 中東最大に
新型コロナ 対策講じるも勢い止まらず トルコの新型コロナウイルス感染者数が9万人を超え、イランを抜き中東最大となった。外出禁止など対策を講じているものの、感染拡大の勢いは止まっていない。 (カイロ・鈴木眞吉) ラマダン…
トルコ感染者、中東最多の8万2000人
検査強化でイラン超える トルコ保健省は18日、新型コロナウイルス感染者数が8万2329人(前日比3783人増)、死者数が1890人(前日比121人増)になったと発表した。感染者数はイランを上回り、中東地域で最多となった…
イスラエル 、コロナ危機で政局一変
政局の混乱が長期化するイスラエルで、最大野党「青と白」を率いるガンツ元軍参謀総長が、これまで拒否し続けてきたネタニヤフ政権との連立交渉に踏み切った。新型コロナウイルスの感染拡大に挙国一致で対応するためだ。コロナ危機とい…
アッラーはコロナより強し
地球だより 2月下旬までの約1カ月の一時帰国後、カイロに戻り、久しぶりにある病院に行くと、体格の良い中年男性が、私の顔を見るや、エレベーターからそそくさと降りようとした。新型コロナウイルス感染拡大の中、マスクをしていた…
授業はオンラインで
地球だより 全世界で新型コロナウイルスが猛威を振るっている中、2月下旬に初めて国内で感染者が見つかったイスラエルでも、ご多分に漏れず入国制限、商業施設の閉鎖、集会の禁止、公共交通機関の利用自粛など感染拡大防止のための対…
新型コロナが中東でも急拡散、爆発的な感染の恐れ
中東では、新型コロナウイルスの感染がイランを先頭に、トルコ、イラク、エジプトなどで急拡大、サウジアラビアやカタールなどの湾岸諸国でも感染者が急増し、爆発的な感染につながりかねないと懸念されている。内戦下のシリアやイエメ…
トルコで65歳以上の外出禁止へ
新型コロナウイルスの感染拡大が続くトルコのエルドアン政権は21日、重症化のリスクの高い65歳以上や、持病のある人の外出を禁止すると発表した。 トルコ政府は11日、初めて国内で感染者を確認したが、その後、海外からの帰国者…
アフガン“失敗戦争”の和平
米国の英断、現地の大困難 新型コロナの超大ニュースの陰だが、先に米国とアフガニスタン反政府武装勢力のタリバンが和平合意に調印したのも大きな出来事だった。米史上最長の戦争で、米軍は2万2300人以上が死傷、1兆㌦以上を投…
イスラエル総選挙、ネタニヤフ氏支持派過半数ならず
連立協議は難航か 1年間で3度目となるイスラエル総選挙(国会定数120)が2日に実施された。ネタニヤフ首相が率いる与党の右派リクードが首位に立ったものの、首相支持派の右派・宗教勢力の獲得議席は過半数を確保できておらず、…
敬語は「おしゃれ」
地球だより 最近、日本語を学んでいるある女性が口にした「敬語はおしゃれ」という言葉にとてもハッとさせられた。日本が大好きで、日本語の勉強にも意欲的に取り組んでいるのだが、日本語の中でも特に敬語に関心が向くというのだ。 …
シリア内戦が終結間近か
シリア政府軍は昨年12月から、反体制派の最後の拠点イドリブ県への空爆を強化した。この期間に発生した難民は100万人を超えた。内戦終結が間近との見方も出始めている。(カイロ・鈴木眞吉) 政権軍とロシア、要衝を次々掌握 立…
余韻に浸れない映画館
地球だより 日本語を勉強していたイスラエル人の知人が日本旅行から帰って来たので、日本で何か驚いたことはなかったか尋ねてみた。彼は「日本の映画館だ」という。映画の最後にエンドロールが流れ始めても、観客は誰も立って外に出よ…
エジプトのムバラク元大統領死去
エジプト国営テレビは25日、エジプトで約30年にわたり政権を担い、チュニジアから発生した独裁政権打倒、民主主義確立を求めた中東諸国の民主化運動「アラブの春」により、2011年2月に退陣したムバラク元大統領が首都カイロの…
恵まれた気候と豊かな食べ物
地球だより エジプトに長期滞在して、何よりも恵みと感じるのが天候の良さだ。基本的に毎日が雲一つない快晴。天気予報を聞く必要も、傘を持って出るべきかを心配する必要も全くない。雨は降っても数分でやむから驚きだ。砂嵐はあるも…
パレスチナで米大統領の和平案に反発強まる
トランプ米大統領による中東和平案「世紀のディール(取引)」が発表された1月28日以降、パレスチナ自治区のヨルダン川西岸地区ラマラやガザ地区では、和平案に反対する抗議デモが行われ、イスラエル軍との衝突でパレスチナ側に死者…
新中東和平案 共存へ実現可能な処方箋示せ
暗礁に乗り上げたままのイスラエルとパレスチナの関係に一石を投じることになるか。 トランプ米政権の新中東和平案が公表された。昨年6月の経済部門に続く第2弾で、安全保障、入植地、境界線など政治面に重点を置いた内容だ。 …
新年会でハプニング
地球だより 先日、イスラエル人の知り合いから新年会のお誘いがあった。彼女はアジア系語学学校を経営する会社の社長だ。 テルアビブにあるレストランに約束の時間前に着いた。中に入ろうと店の人に話し掛けたところ、「改装中だか…
中東緊張で国際社会に混迷も、「革命の輸出」目指すイラン
米軍によるイラン革命防衛隊の海外工作部門「コッズ部隊」ソレイマニ司令官殺害事件は、第3次世界大戦勃発を想起させるなど大きな衝撃を与えたが、両国による「自制」で当面の危機を脱した。しかし、周辺諸国への影響力を拡大するイス…
イランがタリバンへの支援強化
アフガンの米兵攻撃か 米政府当局者は、イランが、米軍による精鋭コッズ部隊のソレイマニ司令官殺害への報復として、アフガニスタンの反政府組織タリバンへの支援を強化している可能性があると警告。アフガンが米国とイランの代理戦争…
イラン情勢に向き合う原則
東洋学園大学教授 櫻田 淳 自由主義VS権威主義の構図 問われる日本の今後の対応 カーセム・ソレイマニ(イラン革命防衛隊所属コッズ部隊司令官)が米軍部隊の攻撃によって殺害された一件は、中東情勢の一層の緊迫を懸念する声を…