中東・北アフリカ
トルコで連日の首相退陣要求デモ
収賄事件に閣僚、高級官僚らが関与 強権姿勢強めるエルドアン首相 トルコの首都アンカラや最大都市イスタンブールで2月25、26の両日、エルドアン首相の退陣を求める大規模デモが行われた。昨年12月中旬に表面化した、同政権を…
新憲法を生んだアラブの春
東京国際大学名誉教授 渥美 堅持 イスラーム集団と距離 過激派と最後の闘争の時代 アラブの春と呼ばれた連続的な騒乱事件は4年目に入った。チュニジアに端を発した騒乱は旧政権の体制を維持しながら大統領、国会議員を国民の手で…
「アラブの春」正念場、エジプトとチュニジアで新憲法
長期独裁政権打倒と民主化を目指した「アラブの春」が、エジプトとチュニジアで正念場を迎えている。両国とも、革命後約3年を経て、民主的・近代的憲法が承認された。次期大統領選と議会選が公明正大に行われれば、王制と独裁制、過激…
イスラム指導者の再教育実施 アズハル大学総長顧問マフムード・アザブ師に聞く
エジプト情勢と宗教 エジプトが新憲法を国民投票で成立させ、大統領選へ向けて動きだしている。政権奪取後1年で、国民と軍によって排除されたムスリム同胞団の暴動と抵抗はいまも続いている。イスラム・スンニ派総本山アズハル大学(…
イランの核兵器開発阻止へ監視怠るな
米英など6カ国とイランが昨年交わした核協議合意に基づく「第1段階」の措置が開始された。核兵器開発疑惑払拭への一歩として歓迎したい。 経済立て直しが狙い 合意の内容は、イランが核開発を縮小する見返りに、欧米諸国が科し…
シリア直接対話、停戦と人道支援を実現せよ
シリア内戦終結に向けたアサド政権と反体制派「国民連合」による初めての直接対話が、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で行われている。何よりも停戦と人道支援を早期に実現してほしい。3年に及ぶ内戦では十数万人の死者が出たほか、…
反ユダヤ主義に立ち向かえ
米コラムニスト チャールズ・クラウトハマー 奇妙な大学ボイコット 学界にはびこる偏狭な考え 【ワシントン】アメリカ学会(ASA)は何十年もの間、無名の中で苦労してきた。当然の結果であるのだが、今は違う。イスラエルの大学…
同胞団評価軌道修正か 元駐米アラブ連盟大使 フセイン・ハッスーナ氏(下)
2014世界はどう動く識者に聞く(9) 米の中東政策 ――米国の、エジプトを含む中東政策の問題点は? 米国は、穏健なイスラム政治が、過激なイスラム主義をコントロールできると考えた。だから米国は、エジプトでムスリム同胞…
新憲法で市民国家建設を エジプト「改革発展党」党首 アンワール・エスマット・サダト氏
2014世界はどう動く識者に聞く(7) エジプト情勢 ――ムスリム同胞団主導のモルシ前政権が残した教訓は何か。 モルシ政権の最も大きな失政は、自分の勢力以外の勢力を排除したことだ。しかし現暫定政権も同じような失敗を…
三大宗教の許しと和解が平和の礎
中東平和イニシアチブ10周年 12月19~21日、イスラエルのエルサレムにおいて、「中東における超宗教と国際関係-平和と安定を目指して」をテーマに、天宙平和連合(UPF)主催の国際会議が開かれた。23カ国から約70人の…
エジプトでは治安悪化で外出できない
地球だより エジプトに住む人々は今、不安な中での生活を強いられている。いつどこで犯罪や事故、事件に巻き込まれるかわからないからだ。 昨年7月に大統領権限を剥奪されたモルシ前大統領の出身母体、イスラム根本主義組織「ムス…
「革命」を台無しにしたムスリム同胞団
エジプト 翻弄されたアラブ世界 長期独裁政権打倒と自由民主主義の確立を求めた「アラブの春」が2010年12月末に発生してから丸3年。発端となったチュニジアも、影響をもろに受けたエジプト、リビア、イエメン、シリアも、民主…
正念場迎えるイラン核問題協議
制裁緩和に経済浮揚効果 11月下旬に欧米など主要6カ国とイランが、核問題協議で暫定合意に達した。双方の協議は今後、イラン核兵器開発プログラム廃止、欧米の対イラン制裁解消を含む最終合意を目指す。中東情勢を激変させうるこの…
「アラビアのロレンス」追想
麗澤大学教授・評論家 松本 健一 鮮やかなアカバの岩山 乾燥し存在分かつ砂漠の美 12月のはじめ、わたしはイスラエルのテルアビブからエイラートへ、そこからヨルダンのアカバをへてペトラ遺跡へ、という旅をしていた。しかし、…
ヒジャブを着たラッパーの衝撃
ウィーン発 『コンフィデンシャル』 独週刊誌シュピーゲル最新号が届いたのでいつものように後ろのページから読みだした。死亡欄の前に小さなインタビュー記事が掲載されていた。エジプトの女学生でラッパーのMajam Mahmu…
日本とエジプトの異なる点と類似点
地球だより 日本語を学び、日本語のテレビを部分的に理解できるようになったエジプト人女子学生が、エジプトと日本を比較し、異なる点と類似点について発表した。 彼女が第一に挙げた異なる点は、天候と天気予報。エジプトはほぼ毎…
核開発の権利主張するイラン
危機感強めるイスラエル イランと国連安保理常任理事国にドイツを加えた6カ国が9、10の両日、ウィーンで、イラン核開発問題をめぐる専門家会議を開催、先月24日に合意した「第一段階の合意」の履行日程を協議した。国際原子力機…
Obama tries to calm Israeli fears over Iranian nuke deal ‘not based on trust’ イスラエルの不安を鎮めようとするオバマ氏、イラン核合意は「信頼に基づいていない」
Obama tries to calm Israeli fears over Iranian nuke deal ‘not based on trust’ President Obama acknowledged Sat…
エジプトとトルコの外交摩擦
イスラム内の対立浮き彫り エジプト暫定政権は11月23日、トルコのエルドアン首相が同暫定政権を批判したとして、駐エジプト・トルコ大使を追放した。トルコ政府も、駐トルコ・エジプト大使を追放したが、背景には、オバマ米政権の…
イランに核開発放棄を要求し続けよ
イランの核開発をめぐり欧米など6カ国との間で暫定合意が交わされた。ウラン濃縮活動の縮小などをうたっているものの、イランの核開発を温存させるものでしかない。 オバマ政権の強い意向か イランの核開発疑惑は2002年に反…
イランの狙いは制裁緩和
米コラムニスト チャールズ・クラウトハマー 核開発止められない暫定合意 ウラン濃縮施設は手付かず 【ワシントン】報道によると、話題を変えようと必死の大統領と、名声を得たくて必死の国務長官が、イランと「暫定的」核合意を交…
宗派・セクト間の闘争拡大-イスラム教
穏健派指導者は収拾に動かず レバノンの首都ベイルート南郊にあるイラン大使館前で19日、連続自爆テロがあり、同大使館員1人を含む23人が死亡、146人が負傷した。国際テロ組織「アルカイダ」系武装組織「アブドラ・アッサム旅…
拒否されるシリア和平会議
東京国際大学名誉教授 渥美 堅持 強硬な国内アラブ勢力 アサド政権への復讐が目標 民主主義を謳う思想もなく、自由を求める秩序もなく、集団をまとめる指導者も、そして運動を管理する組織もない中で始まった騒乱が、老醜の大統領…