日本とエジプトの異なる点と類似点
地球だより
日本語を学び、日本語のテレビを部分的に理解できるようになったエジプト人女子学生が、エジプトと日本を比較し、異なる点と類似点について発表した。
彼女が第一に挙げた異なる点は、天候と天気予報。エジプトはほぼ毎日が快晴なので、天気予報に興味を持つ人は皆無に近いという。それに対し日本のテレビでは天気予報が長くて詳細で、3時間ごとの天気まで予報している。きょうは半袖がいいとか長袖がいいとかまで話していることに驚嘆したという。
第2は菓子の甘さだそうだ。エジプトの菓子は“砂糖だけ”と言わんばかりの甘さなのに対し、日本の菓子は甘みが抑えてあり、しかも、どの店で買っても同じ甘さだという。エジプトは店ごとに甘みが違っているのだそうだ。エジプト人はかなり大ざっぱな性格なのかもしれない。
第3は敬語についてだという。アラビア語にも敬語はあるが多くないそうだ。それに引き換え日本語には多くの種類の敬語があって、混乱すると語った。
類似点の第一は、ピラミッドなどの古代建造物が大きな石を使っていたが、日本の大阪城や皇居にも、とても大きい石が使用されており、歴史に名を残そうとする人間の姿はいずこも同じなのではないかと感じたという。
最後は、日本人もうそをつくのかとショックを受けたという。エジプト人はいつも誰でもうそをつくが、イセエビと表示しながらロブスター使っていた日本のレストランがあったという話に衝撃を受けたのだという。「でも、私は日本が大好きで、このうそは特別な出来事なのだと思う」と結んでおり、この学生の日本への尊敬心にほろりとさせられるとともに、その尊敬心を壊したくない思いに駆られてしまう。
(S)