アフガン“失敗戦争”の和平


山田 寛

米国の英断、現地の大困難

 新型コロナの超大ニュースの陰だが、先に米国とアフガニスタン反政府武装勢力のタリバンが和平合意に調印したのも大きな出来事だった。米史上最長の戦争で、米軍は2万2300人以上が死傷、1兆㌦以上を投じた。アフガン側は政府軍、タリバン、民間などの50万人以上が死傷した。そんな「米国のアフガン戦争」が終わりつつある。

 2001年の米国での同時多発テロ直後、当時のタリバン政権がそのテロ組織を匿(かくま)っているとして米軍が侵攻、政権を崩壊させた。だが、タリバン・ゲリラはやがて力を盛り返し、泥沼の戦闘とテロを続けてきた。


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