メディア批評
景気失速を懸念しながら主因の増税を支持した各紙社説に反省なし
◆予想以上の落ち込み 2019年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値は、実質で前期比1・6%減、年率では6・3%減と5四半期ぶりのマイナス成長となった。 マイナス成長は大方の予想通りだが、落ち込み幅は民間シンク…
「建国記念の日」に建国をしのぶ記事は載せず休みだけを満喫する各紙
◆国民の祝日と認めず 「消された建国記念日」。そんなフレーズが脳裏に浮かんだ。先週の建国記念の日の2月11日、各紙に目を通すと、産経と本紙を除いてこの日を祝う記事が紙面のどこにもなかったからだ。 朝日は1面題字横の日…
「3歳児神話」の罠に嵌まり母親の役割軽視イデオロギーに偏った産経
◆フェミニズムの影響 久しぶりに「3歳児神話」というイデオロギー(フェミニズム)色の強い言葉を新聞で目にした。しかも記事だけでなく「3歳児神話を『正しく』崩す」と、見出しにも使われていた。「産経新聞」が現在、続ける連載…
国会論戦やサイバー攻撃記事で論点ずらしの週刊朝日、サンデー毎日
◆勝負の中立性を否定 週刊朝日(2月14日号)の「ワイド特集 緊急事態」で、新型コロナウイルスをめぐる国会論戦を取り上げている。タイトルは「新型コロナウイルスは騒ぎすぎ? 得するのはあの人だけかも」。 1月29日の国…
中国当局の新型肺炎対応を時系列でたどり火を吐く正論を展開した読売
◆デマへの警戒を訴え 人口1100万人。東京都と同規模クラスの中国・武漢市で昨年12月初めに発生した新型コロナウイルスによる肺炎の拡大が続いている。中国本土の死者が今月11日午前0時までに1000人を超え1016人とな…
いまだ毛沢東の策に嵌められ中国のスパイ活動に鈍感な日本のメディア
◆「千人計画」詳報せず 中国春秋時代の兵法家、孫子は「智将は努めて敵に食む」と説いた。毛沢東はこれを応用してこう言った。 「われわれの基本方針は帝国主義と国内の敵の軍需工業に依存することである」(『中国革命戦争の戦略…
日本文化が好きな韓国人を特集するも彼らの葛藤に触れぬNW日本版
◆混在する反日と親日 「国交正常化以降最悪」と言われる日韓関係。両国の間には政治、外交、経済、防衛などさまざまな分野で対立がある。韓国では「反日不買運動」が行われ、報道を見る限り、国を挙げて日本を否定、攻撃しているよう…
談合疑惑で揺らぐ玉城県政 首里城火災の責任曖昧に
《 沖 縄 時 評 》 ◆豚コレラへの対応でも混乱 契約前に業者と会食 自らが招いた官製談合と、首里城火災に続く、豚コレラ(豚熱、CSF)発生など、相次ぐ災害に沖縄県の玉城県政が揺らいでいる。 県議会で追及の続く官製…
雇用改革を「待遇下げる口実にするな」と朝日以上に賃上げ求めた産経
◆経営側にくぎを刺す 今年の春闘がスタートした。安倍政権の経済政策「アベノミクス」を支え、6年連続の賃上げを実現してきた春闘は今年、どんな展開をたどるのか。 今春闘について各紙社説の見出しを掲げると、次の通りである。…
緊急事態への備えがなく国民を守れない現行憲法を守ろうとする朝毎
◆甘過ぎる日本の対応 新型コロナウイルスによる肺炎が広がっている。2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)も新型コロナウイルスだった。はて、ウイルスとは? なぜ神はこんなやっかいなものを創り給うたのか、いぶかる御仁…
保守系の産経でも「異性婚」の言葉を使う記者の危うい結婚観
◆同性婚支持に転換? 神奈川県横浜市が昨年12月から、同性カップルを「結婚に相当する関係」と認定する「パートナーシップ宣誓制度」をスタートさせた。これに関して、川崎市内に住む筆者は産経新聞1月28日付神奈川版トップ記事…
氷河期世代の就職・就労支援に焦点当て問題点を指摘した東洋経済
◆引きこもりが問題化 人口減少が進むわが国において、近年ほど労働環境の変化が著しい時代はないといって過言ではない。過労死ラインを超える時間外労働がたびたび問題化される中で、以前のような残業を強いる雇用形態は消失しつつあ…
新型肺炎、濃淡はあるが中国の情報開示には問題ありと批判する各紙
◆懸念される感染拡大 「現在のところ、新型肺炎で死亡する割合は、重症急性呼吸器症候群(SARS)やMERSほど高くない。正確な情報を基に、冷静な対応を心がけたい」(読売・28日付社説)。 中国本土で28日までに感染者…
「首相準備マニュアル」を説きながら自らは「政策準備」が皆無の朝日
◆大局的な国会論議を 通常国会が始まった。言わずもがな、最大のテーマは「予算」である。昨秋には消費税増税もあった。それだけに税金の使われ方をしかと見届ける。それが国民の義務というべきだろう。 おさらいしておくと、令和…
SNSで過激なコメントを発信する中高年の「正論症候群」を分析した朝日
◆ほぼ“中高年専門誌” 週刊誌はますます“中高年専門誌”に近づいているようだ。週刊ポスト(1月31日号)が表紙に「今号から文字が大きく読みやすくなりました!」と打ち出した。これまで1段12文字だったものが11字詰めにな…
中国・新型肺炎発症地の映像から情報隠蔽を疑わせた「バンキシャ」
◆武漢市の病院を撮影 中国・武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の発症者が世界各地で確認され、当初予想されたより感染が拡大している。わが国では16日に厚生労働省が武漢市から帰国した男性の発症を発表したのが最初で…
スマホによる脳破壊 毒性は「麻薬」レベル
情報封鎖に遭う川島氏の論文 スマートフォン(スマホ)が普及し生活必需品となるに伴い、その過剰な使用の弊害がさまざまな場面で表れている。 例えば、自動車の「ながら運転」。この問題への対応は、罰則が強化された上、一定の速…
「第1段階」合意で中国の構造改革先送りに米国を厳しく叱咤した産経
◆構造問題が最も重要 「この合意を中国の構造改革につなげよ」(日経17日付)、「米中部分合意/対立終結への道険しく」(東京)、「米中貿易合意/構造改革を進めるには」(朝日18日付)、「米中貿易協議/米国は構造改革を促し…
日米安保条約改定から60年、豹変を繰り返す朝日の支離滅裂な社説
◆中ソに同調して変心 60年前の1月19日、日米安保条約が調印された。昭和35(1960)年のことである。当時を知る人は随分、少なくなったように思う。 「団塊の世代」は小学生か中学生になったばかりで、条約の中身よりデ…
日産と検察による陰謀論でゴーン被告の逃走を弁護するテレ朝・玉川徹氏
◆国益軽視のコメント 民放の情報ワイドショーが日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(65)のレバノンへの密出国事件を連日取り上げている。外国政府を巻き込んだスパイ映画さながらの逃亡劇は、視聴者の好奇心を刺激するには打…
「アイデアを無断使用」と「寅さん」の監督を告発、独占取材のポスト
◆文春砲でも人気低落 週刊文春のスクープは“文春砲”と呼ばれもてはやされているが、必ずしも部数増や週刊誌の人気回復につながっていないようだ。月刊「THEMIS」1月号で文藝春秋関係者は「19年10月、『週刊文春』は菅原…
「赤旗」共産党大会 「野党政権」掲げ中国批判
「多数者革命」日本で目指す 共産党の第28回党大会(14~18日)が開催中であり、同党機関紙「しんぶん赤旗」が報じている。15日付1面は、「世界の本流に立って日本社会の『豊かで壮大』な未来開こう」という標語的な大見出し…
「自由民主」新春号 運動力問われる憲法改正
選挙通じて国民の理解を 自民党の機関紙「自由民主」1月7・14日合併号は令和2年新春特集で、総裁の安倍晋三首相はじめ党役員の新年あいさつ、経済対策や東京五輪に関するインタビューの次に憲法改正について見開き2ページで取り…