上昇気流
空気の澄んだ冴え冴えとした夜に、イルミネー…
空気の澄んだ冴え冴えとした夜に、イルミネーションがひときわ美しく輝いて映り、心を明るく温かく弾ませてくれる季節である。都庁をはじめ日本や世界各地のモニュメントが青色にライトアップされたが、残念ながら昨夜は雨か曇天であっ…
「むさし野の冬めき来る木立かな」(高木晴子)…
「むさし野の冬めき来る木立かな」(高木晴子)。武蔵野というと、国木田独歩の「武蔵野」が思い出される。独歩は明治29年秋の初めから翌年春の初めまで東京・渋谷村に住み、武蔵野を散策して秋の深まる自然の美しさを描写した。 …
米大統領選で共和党のトランプ氏が当選した…
米大統領選で共和党のトランプ氏が当選した衝撃は、さまざまな国、人々、分野に及んでいる。とりわけ各種世論調査をもとに民主党のクリントン氏優勢と予想していた米メディアの敗北感は大きく、世論調査の盲点も指摘されている。 投…
作家の野上彌生子は昭和5年ごろの日記に…
作家の野上彌生子は昭和5年ごろの日記に「千人の凡庸な読者よりも一人のエリットに読まれることをのぞむ」と記したという。岩橋邦枝著『評伝 野上彌生子』(新潮社)にそう書かれている。 「エリット」とはエリートのことで、21…
米大統領選についてニューヨーク・タイムズ紙…
米大統領選についてニューヨーク・タイムズ紙はクリントン氏が勝つ可能性を84%とし、ウェブサイト「ファイブサーティーエイト」もクリントン氏勝利の確率を70・3%と分析。 一方、ワシントン・タイムズ紙はベテラン世論調査員…
アメリカン・エンタープライズ政策研究所…
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員の加瀬みきさんが「長い選挙戦に慣れている専門家たちですら、嫌気が差すほど疲れる、醜い選挙戦であった」(小紙10月30日付ビューポイント)と。 その米大統領選の期間は、国…
「子供たちが交通ルールを守っている中での…
「子供たちが交通ルールを守っている中での事故でショックを受けている」(千葉県八街市教育委員会の担当者)。「子供たちは歩道をしっかり歩いていたのに……」(八街市立朝陽小学校の大石忠男校長)=読売2日付夕刊=。 登下校中…
天候不順による野菜価格の高騰で、三重県…
天候不順による野菜価格の高騰で、三重県鈴鹿市の教育委員会は市立幼稚園と小学校の給食を2日間中止することを決めた。 メニューの簡素化なども検討したが、提供する以上は栄養摂取基準を満たす必要があるほか、保護者の経済的負担…
「鉄板を踏めば叫ぶや冬の溝」(高浜虚子)…
「鉄板を踏めば叫ぶや冬の溝」(高浜虚子)。歳時記では、11月の季語は冬のものとなる。例年7、8日ごろが「立冬」だからだ。「寒い季節である。草木も枯れ北国では雪の日々が続く」(稲畑汀子編『ホトトギス新歳時記』)。 北海…
昨年8月に94歳で亡くなった作家の阿川弘之…
昨年8月に94歳で亡くなった作家の阿川弘之のことを、長女の阿川佐和子さんが描いた話題の本『強父論』(文藝春秋社)を読んだ。家庭での阿川の姿を赤裸に描いて、相当に容赦のないものだ。 その中心テーマとは別に、読んで得をし…
文芸誌「三田文学」(127号)に、昨年5月に…
文芸誌「三田文学」(127号)に、昨年5月に69歳で急死した作家の車谷(くるまたに)長吉(ちょうきつ)を偲(しの)ぶ特集が掲載されている。村上春樹氏などとは正反対の、文学者らしい文学者だったことが伝わってくる。 特集…
アーティストの杉本博司さんは立教大卒業後…
アーティストの杉本博司さんは立教大卒業後、1970年代に渡米し、ニューヨークを拠点に、大型カメラを使って写真作品を制作。作品はメトロポリタン美術館など世界中の美術館に収蔵されている。古美術や伝統芸能にも造詣が深く、建築…
韓国の朴槿恵大統領の親友で、「陰の実力者」…
韓国の朴槿恵大統領の親友で、「陰の実力者」と呼ばれる民間人女性、崔順実氏(60)が国政介入疑惑で逮捕された。疑惑は多岐にわたっている。 大統領の演説草稿など機密文書を入手した上でアドバイスしたり、公的な人事、外交、文…
霜月到来。6日が立冬、22日の小雪と字面を…
霜月到来。6日が立冬、22日の小雪(しょうせつ)と字面を並べ、明け方の冷え込みに身体が固まるのを覚えると、冬近しを思う。いや、紅葉の名所見ごろの南下や山から下りてくるのはまだ続いているので、むしろ晩秋の深まりを楽しむの…
茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構…
茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK)を訪ね、国内外に知られる素粒子加速器を見学する機会を得た。わが国の原子力研究の拠点だ。 加速器は周長3㌔で、筑波山を望む広大な敷地の地下に埋設されており、一部見るこ…
「朝寒や高野の僧のかぶりもの」(岡田耿陽)…
「朝寒や高野の僧のかぶりもの」(岡田耿陽)。季節の変わり目に「一雨ごとに暖かくなる(寒くなる)」という表現を使うが、最近はそれを実感する。雨が降るたびに寒さが身に染みる気がする。 歳時記では、秋の寒さを形容する表現が…
日本でも今や晩秋の風物の一つとなった感の…
日本でも今や晩秋の風物の一つとなった感のあるハロウィーン。昨晩のNHKニュース7で武田真一アナウンサーが、ドラキュラ風のマントを着て関連のニュースを語っているのには恐れ入った。 西洋起源のこの行事、バレンタインデーに…
82歳の誕生日を迎えられた皇后陛下が、宮内庁…
82歳の誕生日を迎えられた皇后陛下が、宮内庁記者会からの質問に文書で回答された。新聞各紙に御回答の全文が掲載されたが、中に気になる1点があった。 皇后陛下は、新聞の1面で「生前退位」という活字を見られた時、大きな衝撃…
日本の封建社会を知る上で、世界の学者たちが…
日本の封建社会を知る上で、世界の学者たちが注目してきた文書の一つに、歴史学者・朝河貫一によって英訳された『入来文書』がある。米国で1929年に出版され、矢吹晋氏による日本語訳が出されたのは2005年。 この文書が発見…
東京地方は、朝の散歩それも多少速く歩くのが…
東京地方は、朝の散歩それも多少速く歩くのが気持ちのいい候となった。私事で恐縮だが、四国から上京していた知り合いは、新宿区の神田川沿いの散歩を楽しんで以下の気付きがあったという。 田舎と変わらず犬を連れている人がたくさ…
旅行業界では「インバウンド」と呼ばれる訪日…
旅行業界では「インバウンド」と呼ばれる訪日外国人客は急増し、昨年は2020年までの目標2000万人寸前までいった。勢いが続く今年は今月中に2000万人を突破しそうで、宿泊施設の不足などもあって「おもてなし」にあたふたす…
米国の電力会社テネシー渓谷開発公社(TVA)…
米国の電力会社テネシー渓谷開発公社(TVA)が、従来の軽水炉を使った原子力発電所の営業運転を開始した。 米国で新規の商用原子炉が稼働したのは、1996年の同原発1号機以来20年ぶり。79年にスリーマイル島原発事故があ…
「やゝ寒し灯の澄み渡る時」(深川正一郎)…
「やゝ寒し灯の澄み渡る時」(深川正一郎)。東京では本格的な紅葉にはまだ早いが、桜やその他の樹木の葉が色づき始めている。朝夕は肌寒いが、昼はまだ暑い日がある。 読書の秋と言っても、読みたい本がたくさんあって選ぶのに困る…