濱口 和久
安保法反対者の共通点
あの騒ぎは何だったのか。安全保障関連法案が参議院で9月19日に成立して以降、安保法案に反対していた学生や市民団体の活動がおとなしくなった。 一時は学生団体「SEALDs(シールズ)」の中核メンバーである奥田愛基氏を朝…
「津波防災の日」知識と行動
拓殖大学地方政治行政研究所客員教授 濱口 和久 「てんでんこ」で高台に 早期避難し自分で命を守れ 11月5日が「何の日」か知っている国民は、どれだけいるのだろうか。日本政府(内閣府・気象庁など)の広報不足もあり、ほとん…
人気を呼ぶ観艦式
海上自衛隊の観艦式が10月18日、神奈川県の相模湾で実施された。 観艦式には艦艇42隻、航空機37機が参加。アメリカ、オーストラリア、フランス、インド各海軍の艦艇も加わり、アメリカ海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オス…
健全野党と安保強化
日本共産党(以下・共産党)の志位和夫委員長が来年夏の参議院選挙に向け、野党共闘を積極的に推進しようとしている。志位氏は安全保障関連法制(以下・安保法制)の廃止に向け、「国民連合政府」構想をぶち上げた。そして、来年夏の参…
高校に「自衛隊コース」
安全保障関連法案(以下・安保法案)が9月19日に参議院本会議で可決された。国会の周辺では夜中にもかかわらず、安保法案の採決に反対する若者たちが集まって騒いでいた。 若者たちが社会や国に対して、問題意識を持ち、意思表示…
暴言が飛ぶ抗議集会
政府は安全保障関連法案(以下・安保法案)を9月17日にも参議院で可決、成立を目指している。中谷元防衛大臣の答弁の曖昧(あいまい)さにも問題はあったが、安保法案に対する与野党の議論は、最初から最後まで噛み合っていない。 …
格好いい自衛隊は困る?
陸上自衛隊富士学校が毎年主催する国内最大の実弾射撃演習「富士総合火力演習」(総火演)が8月23日、静岡県御殿場市の東富士演習場で一般公開された。 今年で57回目となる総火演には、はがきとインターネットでの応募総数が14…
防災の日・巨大地震に備えよ
拓殖大学地方政治行政研究所客員教授 濱口 和久 30年以内に70%の確率 日本列島の宿命的な自然災害 現代に生きる日本人が「大震災」と聞いて連想するのは、記憶に新しいところでは平成23(2011)年3月11日の「東日本…
マスコミOBと元首相
現在、参議院で審議中の安全保障関連法案(以下・安保法案)をめぐり、法案に反対する「歴代首相に安倍首相への提言を要請するマスコミOBの会」(51人)が先月、中曽根康弘氏以降の存命の元首相12人に「安倍首相への提言」をお願…
民意に沿わない報道
安全保障関連法案(以下・安保法案)の審議が参議院で7月27日から始まった。 次世代の党、新党改革を除く野党(維新の党は中途半端な態度)は相変わらず「安倍政権=戦争推進政権」のような質問を繰り返している。 国会の外でも…
安保に無責任な野党
安全保障関連法案が16日、衆議院を通過した。15日の衆議院安全保障特別委員会の採決では、次世代の党を除く野党が一斉に「強行採決」だとして反発した。 野党は「審議が十分に尽くされていない」などの理由を挙げ、このタイミン…
幹部養成と入試制度
防衛大学校(以下・防衛大)は文部科学省所管外の大学として昭和27年8月1日、保安大学校として設立される。昭和29年7月1日に校名を防衛大と改名し、昭和30年4月1日から、神奈川県横須賀市走水での教育がスタートした。 …
幼稚な安保論争
安全保障関連法案を審議する6月19日の衆議院特別委員会での政府と民主党の辻元清美氏のやり取りに注目してみた。 辻元氏は、徴兵制を禁止する明文規定がないのに、なぜ徴兵制を禁じているのかをただした。 菅官房長官は、憲法…
火山大国・日本の防災対策
拓植大学日本文化研究所客員教授 濱口 和久 富士山の噴火に備えよ 避けられない広範囲な災害 鹿児島県屋久島町の口永良部島の新岳で5月29日午前、噴火が起きた。気象庁の発表によると、噴火に伴って発生した火砕流は、約2㌔㍍…
豪注目の海自潜水艦
日本政府は5月18日、次期潜水艦の国際共同開発を目指すオーストラリア政府からの要請を受け、海上自衛隊の「そうりゅう」型潜水艦に関する技術情報をオーストラリアに提供することを決定した。 日本はオーストラリアとの共同開発…
中国の膨張主義と辺彊
今月16日、中国を訪問したケリー米国務長官は、中国の王毅外相に対し、南沙諸島での中国による埋め立て拡大に懸念を表明。これに対し、王外相は「中国の主権、領土保全の維持に向けた決意は揺るぎない」とし一歩も譲らない態度を示し…
防空識別圏外の小笠原
東京都議会(平成27年2月27日開催)で、自民党の古賀俊昭議員が日本の防空識別圏について質問した。 質問の内容を簡単に紹介すると次の通りだ。 「日本の防空識別圏には、伊豆諸島南部から南側が除かれています。つまり、小…
「IS」関連必読の書
最近、日本では「イスラム国(IS)」に関する報道がめっきり減っている。 一時は次々と「イスラム国」関連本が出版され、書店の新刊コーナーに平積みにされていたが、いまはほとんど並んでいない。日本人2人が殺害された事件があ…
最も若い自衛官の卵
春は自衛官にとって定期移動(転勤)の季節だ。 特に今春の移動では、1佐職の陸上自衛隊の同期が普通科連隊長、特科連隊長、後方支援連隊長などの部隊指揮官のポストに次々と就いた。 自衛官、特に幹部自衛官は、平均2~3年の…
日台の信頼築いた八田與一
拓殖大学日本文化研究所客員教授 濱口 和久 台湾教科書に載る日本人 烏山頭ダム建設事業の功績 日本の大学の大学院で会計学を学び、今年3月、台湾に帰る留学生と食事をする機会があった。そのとき「あなたが尊敬する日本人は誰で…
大規模災害と「いずも」
3月14日から5日間にわたって仙台市を中心に開催された第3回国連防災世界会議のパブリック・フォーラムに招待されたので、筆者も参加してきた。 国連防災世界会議は、国際的な防災戦略について議論する国連主催の会議であり、1…
文民統制と文官統制
日本政府は3月6日、防衛官僚(文官・背広組)と自衛官(制服組)を法制上、対等に位置付ける防衛省設置法の改正案を閣議決定した。 現在の防衛省設置法では、防衛大臣が陸海空の各幕僚長に対して「指示」や「承認」を行う場合、文…
社会に出た防大卒業生
毎年3月は卒業式のシーズンだ。わが母校である防衛大学校(以下・防衛大)でも、首相が出席して卒業式が行われる。 防衛大の卒業式は、最後に卒業生が学生帽を投げ上げるシーンが有名で、テレビのニュースでも紹介される。加えて、…