オピニオン
首相中東歴訪、地域安定に大きく貢献を
安倍晋三首相は、中東のサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーンの3カ国を訪問した。米国がイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害し、イランが報復としてイラクの米軍駐留基地をミサイル攻撃するなど中東の緊張は高…
ロシア民間軍事会社の実情
ロシア研究家 乾 一宇 利潤追求の現代版「傭兵」 GRU系とFSB系で違いも 大規模戦争生起の公算が低くなる一方で、世界各地で紛争や内戦が絶えない。 紛争などに関与する西側諸国では、人的犠牲や財政負担の拡大、あるいは…
台湾総統選挙 中国「拒否」した民意と連帯を
台湾総統選挙で与党・民進党の蔡英文総統が過去最高の得票で再選し、立法院選挙でも同党が過半数を制した。共産党独裁体制の中国が「一国二制度」による統一に向けた戦略を進める一方、香港のデモに対しても弾圧をいとわない強硬姿勢で…
巨大コンクリートで国土脆弱化
東京財団政策研究所上席研究員 小松 正之 自然の力活用し防災を 環境保護と社会経済性向上も 日本は、自然に対して脆弱(ぜいじゃく)性をさらけ出した国土になった。また単一目的の防災で、環境、社会経済への考慮を忘れた。沿岸…
台湾総統選 台北座談会 香港危機が蔡氏圧勝後押し
中国の統一攻勢の風圧が高まる中、台湾の運命を決する総統選が行われた。蔡英文氏再選の背景と展望をテーマに、総統選のたびに現地に足を運んできた平成国際大学教授の浅野和生氏とアジア問題ジャーナリストの日暮高則氏を交え、台北で…
新成人に贈る、未来のため学び発言し行動を
きょうは成人の日。今年、新成人となるのは男性63万人、女性59万人の合わせて122万人である。平成から令和に御代替わりして初の成人式を迎えた新成人には、新しい時代の担い手として強い自覚を持つことを期待したい。 20世…
台湾への武力使用反対決議を
平成国際大学教授 浅野 和生 国会に対中牽制を求む 平和主義国家日本の姿勢示せ 1年前、2019年1月2日、中国の習近平国家主席が、「台湾同胞に告げる書40周年」の重要演説において、台湾を「一国二制度」で統一しようとす…
虐待被害児の養育、施設での生活から家庭中心へ
改正民法が4月に施行され、特別養子縁組の条件が緩和される。虐待などで実の親と暮らせない子供に、温かい家庭を提供する狙いがある。これを機に、被害を受けた子供との養子縁組を考える夫婦が増えることを期待したい。 まだ少ない特…
五輪憲章とLGBT 性指向・自認分けた対応を
《 記 者 の 視 点 》 五輪の2020大会を開催する東京都は昨年末、「性自認及び性的指向に関する基本計画」を発表した。同計画によると、性自認は「心の性」、性的指向は「好きになる性」だという。そして、個人の性の在り方…
地方創生新戦略 一極集中是正に抜本的対策を
東京圏への一極集中の是正が進まない。政府は昨年末に、今後5年の地方創生の具体策を盛り込んだ「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の改定案を決めた。2014年策定の第1期戦略で20年までに東京圏の人口の出入りを均衡させるとし…
地方私立大学サバイバル
地域活性化に人材 札幌学院大学理事長 井上 俊彌氏に聞く わが国において人口減少が指摘されて久しいが、地方に拠点を置く私立大学は今、大きな岐路に立たされている。グローバル化や価値の多様化など急速な社会変化の下、将来を見…
ゴーン被告、日本での身柄確保に全力を
日本から逃亡した日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告が、滞在中のレバノンで記者会見し、潔白を主張した。 しかし保釈中で海外渡航が禁じられているにもかかわらず、日本から無断出国したことは重大な違法行為である。無罪の主…
ユダヤの輜重隊「シオン騾馬隊」
獨協大学教授 佐藤 唯行 祖国再建への道筋を開く 英軍の一員、第1次大戦で活躍 ユダヤ人の中で祖国再建に邁進(まいしん)する者をシオニストと言う。シオニストにとり好機到来となったのが第1次大戦だ。ドイツ・オーストリアと…
米イラン緊張、両国は報復の連鎖を絶て
イランの精鋭、コッズ部隊のソレイマニ司令官殺害で、米国とイランの間の緊張が高まっている。再び中東を戦場としないため双方の自制が必要だ。 米軍基地にミサイル コッズ部隊は、対外工作や情報収集に当たってきたとされ、兵力…
ウイグルやロヒンギャから 多数の難民を受け入れる夢
難民問題に関わる私の新年の夢は、日本が、民族浄化的大迫害を受けている中国やミャンマーのイスラム系少数民族、ウイグル、ロヒンギャなどの難民を多数受け入れ、助けることだ。 民族浄化問題は本欄でも取り上げてきたが、昨年1年…
国連と中国 影響力拡大に対する警戒を
国連は、加盟国数が193カ国に上る世界最大の国際機関である。 その国連で中国の影響力が拡大している。強権政治を正当化するために国連を利用する中国への警戒が求められる。 ウイグル問題で脅しも 昨年8月、中国農業農村省…
日本人母子の権利を守れ
エルドリッヂ研究所代表、政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 日米地位協定の改定を 人道上の責任ある両国政府 1951年に締結された日米安全保障条約の改定版(「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」…
文氏の対日政策、国内政治の犠牲にするな
朝鮮半島出身労働者の徴用をめぐる一昨年の韓国大法院(最高裁)判決をきっかけに、日韓関係は戦後最悪と言われるまで悪化している。新年を迎え未来志向の関係を期待したいが、韓国の文在寅大統領が悪化の根本原因に向き合い、関係改善…
減速する中国海軍の空母建造
元統幕議長 杉山 蕃 艦載機開発遅延が原因か 増強の柱、強襲揚陸艦に変更も 昨年は、米中摩擦・英国の欧州連合(EU)離脱をはじめ大国の国益の根幹に関わる動きがあり、世界経済もその成り行きに右顧左眄(さべん)するところ大…
米大統領選 外交政策への影響に注視を
トランプ米大統領の4年間の政権運営に対する審判となる大統領選が11月3日に行われる。共和党のトランプ氏が再選を果たすのか、野党民主党がホワイトハウスを奪還するのか。米国民が下す選択は国際秩序を大きく左右するだけに、20…
百害あって一利ない習主席「国賓」
拓殖大学国際日本文化研究所教授 ペマ・ギャルポ 孤立する中国救うことに 抗議活動の一層の拡大を期待 2019年は日本にとって新しい年号の下、新しい天皇が即位され、大変おめでたい年となり、国内外がお祝いし、歴史に残る慶事…
20年の日本経済 経済対策の規模に慢心するな
新年の日本経済がスタートした。東京五輪イヤーの今年はどんな展開をたどるのか。世界経済・貿易の最大懸念である米中貿易摩擦問題に明るい兆しも見えるが、五輪後の状況には不安の声も根強い。政府は昨年末に26兆円規模の経済対策を…
未知の世界に挑むアルピニスト 新たな挑戦を映像で表現
《 記 者 の 視 点 》 アルピニズムの世界で何が起きているのか。山岳雑誌がそれを伝えているが、大きなインパクトで迫ってくるのはやはり映画だ。 昨年9月に日本で公開された米国映画「フリーソロ」は、カリフォルニア州ヨ…