オピニオン
懸念は中国への軍事技術流出
米ケント・カルダー教授が講演 東アジアの国際関係を専門とした米ジョンズ・ホプキンス大学のケント・カルダー教授は先月24日、「中国・欧州関係の進展とその世界的影響」と題して講演した。主催したのは笹川平和財団で外交官や教授…
世界から置き去り日本漁業
東京財団上席研究員 小松 正之 制度変えず補助金頼み 改革実績上げるノルウェー 日本の漁業は経済協力開発機構(OECD)諸国のうちでも最も凋落が著しい。天然魚類を漁獲する漁業が自国の排他的経済水域(EEZ)内での減少が…
日露首脳会談、したたかさが必要な領土交渉
安倍晋三首相はロシア極東ウラジオストクでプーチン大統領と会談した。北方領土問題を含む平和条約交渉について首相は「手応えを強く感じ取ることができた」と述べ、交渉の進展に強い意欲を示した。 経済協力が先行し、領土問題が置…
ルセフ氏罷免、前途多難のブラジル経済改革
ブラジルで「政府会計を不正操作した」として5月から職務停止中だった左派の労働党政権のルセフ大統領が弾劾裁判で罷免された。 貧困対策や手厚い労働者保護を重視してきたルセフ氏は、経済悪化の責任を問われる形で政権から追放さ…
「共謀罪」法案、テロ防止へ今回こそ成立を
政府は「共謀罪」を織り込んだ組織犯罪処罰法改正案を次期臨時国会に提出する方針を決定した。 過去3回、国会に提出されたが、野党の反発などで廃案になった経緯がある。特に、テロをはじめとする犯罪の国際化等に対応したものであ…
尖閣防衛に真剣に取り組め<English付>
エルドリッヂ研究所代表・政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 戦争を準備する中国 日本は直ちに行政的対応を 最近、中国の漁船数百隻と海警局の公船が日本の接続水域に侵入していることで、尖閣諸島の状況が注目を集めている。…
祈る存在が象徴の本質
天皇陛下「お気持ち」表明に思う(下) 作家 竹田恒泰 明治22年に旧皇室典範が発布されるが、この時に譲位を制度化すべきかどうか明治の元勲達がさんざん議論してきた。そして四つの理由で制度化すべきでないという結論になった。…
防災の日、気候変動の脅威に対処を
きょうは「防災の日」。10万人強の死者・行方不明者を出した関東大震災から93年がたつ。わが国は地震や火山噴火が多い上、水害に襲われる危険性が常にある。自然災害の多い列島に生きていることを国民一人ひとりが自覚し防災意識を…
天皇陛下「お気持ち」表明に思う
天皇陛下「お気持ち」表明に思う(上) 作家 竹田恒泰 歴史省み衆議を尽くせ 天皇陛下のビデオメッセージによる、お気持ち表明を大きな驚きをもって拝聴した。天皇は非政治的であるという憲法上の大前提があり、陛下はこれまで皇室…
川内停止要請、電力の安定供給を妨げるな
鹿児島県の三反園訓知事は、運転中の九州電力川内原発1、2号機(同県薩摩川内市)の一時停止と点検を九電に申し入れた。知事に原発の運転を止める法的権限はなく、異例の要請と言える。 知事選で公約に盛り込む 知事は要請書で「…
アドラー心理学に学ぶ生き方
メンタルヘルスカウンセラー 根本 和雄 人生を研き自分らしく 自己受容・他者信頼で健康に 昨今の不安定な社会状況と先行不透明な世相にあって、人々は混迷の日々を過ごしているのではなかろうか。 このような状況の中で近年、…
参院合区解消、改憲での抜本改革が筋だ
全国知事会は、先の参院選で導入された「合区」によって都道府県ごとの意思が国政に届かなくなるとして、その解消に向けた改憲議論を求めている。 合区は「1票の格差」を是正するためのものだが、数合わせの“改革”はもはや限界だ…
尖閣領海侵入は「侵略」
世日クラブ 中国の海洋進出と日本の安全保障自衛隊は尖閣をどう守る 元統合幕僚学校副校長・海将補 川村純彦氏 世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良・近藤プランニングス代表取締役)の定期講演会が19日、都内で開…
トランプ氏が晒したアメリカ
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 差別や怒り抱え自己中心 国民の気持ち代弁した暴言 アメリカの大統領選挙戦は残すところ2カ月余りとなったが、ここにきて共和党候補ドナルド・トランプ氏は民主党候…
北弾道ミサイル、潜水艦発射型にも備え万全に
北朝鮮が東部の咸鏡南道新浦付近の日本海で潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)1発を発射した。SLBMは約500㌔飛行した後、日本の防空識別圏に落下した。 北朝鮮がこれまで発射してきたこの種の弾道ミサイルの飛行距離として…
前近代の教育が教えること
名寄市立大学教授 加藤 隆 正しい姿勢と素読重視 「分け隔て」をせず共に学ぶ 近代国家を目指して日本が邁進(まいしん)していた明治の終わり頃、期せずして、内村鑑三と新渡戸稲造は教育に関して同じ警鐘を発している。 「近…
シールズ解散、若い世代の共感広がらず
安全保障関連法や憲法改正阻止を訴えて国会前でデモを繰り広げ、参院選で野党共闘を呼び掛けた学生団体「SEALDs(シールズ)」が解散した。シールズは昨年の憲法記念日に結成されて以来、約1年3カ月にわたって活動したが、安保…
国連での闘い、敵国条項の幽霊退治を
今年末退任する潘基文・国連事務総長の後任をめぐる争いが、進行している。安全保障理事会が総会に勧告する候補を選ぶため、7月から2回、11人の候補者に対し非公式予備投票を行った。3回目は29日だ。2回とも1位はグテレス前国…
北ミサイル開発の裏面史
8月24日、北朝鮮がSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)1発を発射し、約500キロ飛行させて日本の防空識別圏内80キロに着弾させた。狙いは性能向上テストだが、日中韓外相会談と米韓合同軍事演習に合わせたけん制だろう。 S…
アフリカ会議、日本の強み生かした貢献を
日本政府主導の第6回アフリカ開発会議(TICAD)首脳会議が、きょうからケニアの首都ナイロビで行われる。今回は初のアフリカ開催である。 安倍晋三首相をはじめ日本とアフリカ諸国の首脳や経営者が集まり、アフリカ開発の課題…
日中韓外相会談、対韓関係重視し中国巻き込め
日中韓外相会談が5年ぶりに日本で開催された。中国、韓国との困難な時期を乗り越え、開催に至ったことをまずは歓迎したい。会談のあった24日、北朝鮮は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を日本海で発射した。特に脅威に直面してい…
小池百合子都知事の誕生 女性が政治を動かす時代
世界で女性がトップに 今年7月末、東京都に小池百合子氏による初の女性都知事が誕生、心から応援の拍手を送りたい気持ちだった。 明治以来、日本は近代化に向かって欧米を先進国と見て、生活、経済などの文化を取り入れて近代化し…
オバマ氏とクリントン氏の政治思想
米紙ワシントン・タイムズ電子版論説エディターモニカ・クローリー氏に聞く 米紙ワシントン・タイムズの電子版論説エディターなどを務める保守派コラムニスト、モニカ・クローリー氏はこのほど、世界日報のインタビューに応じた。クロ…