オピニオン
国家の危機伝えぬマスコミ
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 中国の暴走は三面記事 覇権狙う国家の体質報道を 8月に入り、日本中の関心事はオリンピックとなった。皆が寝る間も惜しんでテレビの前に陣取り、日本人としての自覚に目覚め、国旗が掲揚さ…
捕鯨妨害禁止、安全確保の取り組み続けよ
南極海での調査捕鯨を行う日本鯨類研究所(東京)と共同船舶(同)は、米国の反捕鯨団体シー・シェパード(SS)との間で、米連邦地裁での調停により、日本の調査捕鯨船に対する妨害行為を永久に行わないことで合意した。 ただ、合…
リオ五輪閉幕、東京五輪も「安全」最優先で
史上最多205の国と地域から1万人を超えるアスリートが参加し、五輪旗と聖火の下で力と速さと技と美を競った南米大陸で初開催のリオデジャネイロ五輪は、世界中の人々を沸かせ大きな感動に包む中でその幕を閉じた。 今はどこで起…
労働人口減と移民受け入れ
弁護士 秋山 昭八 喫緊の課題は少子化 現実を直視し真剣な議論を 日本の喫緊(きっきん)の課題は少子化である。 日本は先進国の中で最も早く人口ボーナス期が終わり、人口オーナス期に突入した。就業人口が年間30万人ずつ減…
米韓演習、北の挑発に十分な警戒を
米韓両軍は、韓半島有事を想定した定例の合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」を開始した。 両軍の連携能力向上とともに、北朝鮮の挑発行為への十分な警戒が必要だ。 駐英公使が韓国に亡命 演習には米軍約2…
復興で一番大切なものはヒト
教育は国家百年の大計 香川県議会議員 有福哲二氏に聞く 教育こそは国家百年の大計だと、ライフワークとして教科書採択問題に取り組んできている香川県議会議員の有福哲二氏に、教育問題と地域が乗り越えないといけない人口減少問題…
崩壊の危機に瀕する検定制度
大月短期大学教授 小山 常実 過激な反日教科書登場 「学び舎」に数々の検定基準違反 昨年4月、中学校教科書の検定結果が発表された。歴史教科書では、「学び舎」という新たな教科書が検定合格した。「学び舎」は、平成23年度を…
タイ爆弾事件、国内対立を激化させるな
タイで今月中旬、中部の保養地や南部のリゾート地などで爆発が相次ぎ、4人が死亡、外国人を含む35人が負傷した。多くが即席爆発装置(IED)を携帯電話で遠隔起爆させるタイプだった。 王室の宮殿があるホアヒンで爆発が発生し…
ユダヤ出自のペルー大統領
獨協大学教授 佐藤 唯行 独からの亡命者の子孫 各界に傑出した人材を輩出 7月末にペルー共和国大統領に就任したペドロ・クチンスキー(1938~)。その父親は著名な病理学者で、ナチス・ドイツの迫害を逃れ、1936年にペル…
米の核先制不使用、同盟国の信頼を大きく損なう
来年1月の任期満了を前に、米国のオバマ大統領がさまざまな核軍縮策を検討している。 抑止力維持の立場から共和党などが反発するのは必至だが、大統領令などで大胆な核軍縮・不拡散の方針を打ち出すことを模索しているという。核兵…
「中国の尖閣挑発は侵略」 領海警備法速やかに制定を
世日クラブ 元統幕学校副校長 川村純彦氏が講演 世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良・近藤プランニングス代表取締役)の定期講演会が19日、都内で開催され、元統合幕僚学校副校長の川村純彦氏が「中国の海洋進出と…
露の対日政策、人事で変化は見られるか
ロシアのプーチン大統領はこのほど大統領府長官セルゲイ・イワノフ氏(63)を更迭し、副長官アントン・ワイノ氏(44)を昇格させる人事を断行した。プーチン大統領と同じ旧ソ連の国家保安委員会(KGB)出身のイワノフ前長官は大…
国境離島、抑止効果高める振興策を
国境近くに位置して人が住んでいる離島への支援強化は、安全保障や権益確保の点で非常に重要だ。 中国の強引な海洋進出などを踏まえ、無人化を防ぎ、抑止効果を高めるための振興策が求められる。 通常国会で特措法制定 日本は…
才能に障害はない―ある日のアート村にて
一人ひとりの才能を活かした雇用促進を目指して 東京駅から歩いてわずか3分。千代田区大手町2丁目、かつて呉服橋と呼ばれた一角に、パソナグループの本社ビルがあり、そこに「パソナ・ハートフル社」の工房を兼ねたオフィスがある。…
海洋秩序乱す中国への対応
近年の中国による海洋での「力による現状変更」を図る行動は南シナ海に緊張をもたらし、ハーグの仲裁裁判所の裁定をめぐっては中国と国際社会との確執が続いている。中国は、仲裁裁定は「紙くず」とし、直後に「南シナ海白書」を出して…
経済対策の一日も早い実行を
内閣府が発表した2016年4~6月期の国内総生産(GDP)は実質で前期比0・04%増、年率換算では0・2%増だった。辛うじて2期連続プラス成長にはなったが、実質横ばい状態で景気は依然として足踏みを続けている。 個人消…
朴大統領演説、未来志向の日韓関係構築を
韓国の朴槿恵大統領は15日、日本の植民地支配からの解放記念日「光復節」の記念式典で演説し、日韓関係について「歴史を直視する中で、未来志向的な関係を新たに築いていかなければならない」と述べた。 昨年の演説まで目立ってい…
五輪テロ対策、情報機関と共謀罪を創設せよ
リオデジャネイロ五輪はテロや事件が発生せず、競技が無事に進行している。当局は軍や警察など8万人を動員して万全の警備体制を敷いており、今のところテロ対策は奏功している。 だが、油断は禁物だ。開会前にはフランス選手団への…
入り口に立った安保関連法
世日クラブ 安保関連法と最近の東アジア情勢 公益社団法人隊友会北海道隊友会連合会会長 酒巻尚生氏 世界は今、大きな揺らぎの時を迎えている。英国のEU(欧州連合)離脱、不安定な中東情勢、そして中国の国際法を無視した南シナ…
感情論に負けた参院選沖縄
OKINAWA政治大学校名誉教授 西田 健次郎 なぜか米軍の事件多発 内部対立多い「オール沖縄」 7月10日投開票の参院選挙は、自民・公明の与党体制が全国的には圧勝、改憲勢力3分の2を占めた。だが、沖縄選挙区(改選数1…
終戦の日、平和のリアリズムが重要だ
きょうは終戦の日。祖国に殉じ、戦火の犠牲となった300万同胞の御霊に、心からの鎮魂の祈りを捧(ささ)げたい。そして激動する世界の中で、日本が置かれている状況と今後について考える日としたい。 現実から遊離した憲法 先…
再起動を図るアベノミクス
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 財政出動を“正噴射”へ マイナス金利効果も徐々に 効き目が薄れてきたアベノミクスが再起動しようとしている。そこでこれまでの経過を振り返り、再起動の意味を考えてみよう。 …
非難声明見送り、北擁護の本音が露呈した中国
北朝鮮が「ノドン」とみられる中距離弾道ミサイルを発射し、弾頭部分が秋田県沖に着弾した問題で、日米などは国連安全保障理事会で報道機関向け非難声明の採択を目指したが、中国が難色を示し見送られた。北朝鮮を擁護する中国の本音が…