ロシアの大戦終結記念日、女性たちの涙を思う


山田 寛

 9月2日から3日へ。ロシアは今年、第2次大戦終結記念日を旧ソ連時代と同じ3日に戻した。日本の降伏文書調印は1945年9月2日だから、ロシアも10年前、他国に合わせ記念日を2日にした。だが調印後、ソ連軍は歯舞群島に侵攻している。やはりまずいと考えた様だ。

 ソ連の戦勝を祝うと言われると、その“火事場泥棒”的対日参戦の結果大変な思いをした日本人たち――シベリアに抑留された軍人ら60万人や当時の満州、朝鮮半島北部などで暴虐にさらされた女性たちのことを考えずにいられない。後者については公式記録も統計もないが、20世紀最悪部類の非人道だろう。


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