新学期 母語巡り続く攻防、中国・内モンゴル自治区


大学受験 25年に全面漢語も

学校の前で“Save myMongolia”のスローガンを泣き叫ぶモンゴル族の子供たち(Facebookより)

学校の前で“Save myMongolia”のスローガンを泣き叫ぶモンゴル族の子供たち(Facebookより)

 中国・内モンゴル自治区で、今月の新学期から中国語を中心とした教育に切り替わる問題に対し、依然抗議の声が広がり続けている。

 こうした措置は当初、通遼市のみが該当するとの情報だったが、実際には自治区全土で実施される見込みで、2025年には大学受験が全面漢語で行われることになっているという。インターネット上では現地の学校で泣きながら措置の撤回を訴えるモンゴル民族の子供たちとされる映像などが、拡散されている。学校側が登校した児童らを校内に閉じ込め、保護者の元に帰さない挙に出ているという情報もあり、学校の外で我が子を待つ保護者の映像も出回っている。地元では保護者らを中心に署名運動が継続されており、当局との攻防が続くとみられる。

モンゴル語教育継続に向けた運動への参加を呼び掛けるツァヒア・エルベグドルジ前大統領(Facebookより)

モンゴル語教育継続に向けた運動への参加を呼び掛けるツァヒア・エルベグドルジ前大統領(Facebookより)

 SNSでは「#savemongolianlanguage」(モンゴル語を守れ)というハッシュタグが広まり、モンゴル国をはじめ全世界のモンゴル民族らの関心が高まっている。モンゴル国の要人では、ツァヒア・エルベグドルジ前大統領が会員制交流サイトFacebookに動画を投稿し、「内モンゴルで起こっていることは明日モンゴルでも起こるかもしれない。モンゴル人のため、モンゴルの血統のため、モンゴルの伝統文化を守り残すため、全モンゴル人が声を上げるべき」と呼び掛け、「モンゴル人が闘わなければ代わりに誰も闘ってくれない」と訴えた。

(サンデー編集部・辻本奈緒子)