「年内全校閉鎖を」 孔子学院めぐり米国務長官
スパイ活動の懸念指摘
ポンぺオ米国務長官は1日、米FOXビジネスのインタビューで中国政府系教育機関「孔子学院」について、スパイ活動などへの懸念について言及し、「年末までにすべて閉鎖されることを期待している」と述べた。
ポンぺオ氏は孔子学院について「誰もが学院内でスパイや協力者の獲得が行われていることを認識するようになっている」と述べ、大学などに同学院を設置することへのリスクについて理解が広がっていると指摘した。
米政府は8月、孔子学院を中国大使館などの在米公館と同様の「外交機関」と認定すると発表。資産取得のほか、活動内容やカリキュラムの報告が義務付けられる見通しとなった。
全米学識者協会によると、8月26日の時点で、米国内に67の孔子学院がある。以前は米国に100以上あったが、中国によるスパイ活動や宣伝工作などへの懸念から政府や議会が圧力を強めるなどして一昨年以降、閉鎖が相次いでいる。
(ワシントン 山崎洋介)