国際
バチカンと「言論の自由」
地球だより ウィーンに本部を持つ国際新聞編集者協会(IPI)は27日、ローマ・カトリック教会総本山バチカン市国が2人のイタリア人ジャーナリストを起訴したことに対し、「言論の自由」を順守し、裁判を中止するように要請した。…
「国際テロ」とドイツの関わり方
「パリ同時テロ」の首謀者アブデルハミド・アバウド容疑者が9月、難民に紛れてギリシャから欧州入りしたという。首謀者を知る証人が語った内容だけに信頼性は高い情報だ。このニュースは「パリ同時テロ」後、治安関係者が常に懸念して…
独における反イスラム言動
日本大学名誉教授 小林 宏晨 平和的共存を乱す危険 無制限ではない言論の自由 人々は、その意見を自由に表明し、議論する場合にのみ、その政治意思を形成することができる。これこそが民主制の基盤である。しかし、他者を中傷し、…
ハメネイ師、イラン穏健化のオバマ氏の夢を一蹴/Ayatollah dashes Obama moderation hopes, reaffirms commitment to Iran’s Islamic Revolution
イランの最高指導者は米国との核合意にも臆することなく、イランで最も名声が高く、強力な軍事組織の将校らを前に、イスラム革命は37周年を迎え、今後も続く、心を一つにして実行していくと語った。 最高指導者ハメネイ師のメッセ…
北朝鮮の軍拡いつまで許すのか
北朝鮮が潜水艦発射型の弾道ミサイル(SLBM)を日本海で発射した。確認されているものでは今年5月に続き2回目で、発射は失敗に終わったもようだが、国連安保理決議に対する重大な違反行為であり、こうした危険な武力増強は決して…
テロリストに変貌する若者ら
移民同化政策に限界 欧州の価値観揺さぶるテロ フランス・パリで13日に起きた同時多発テロは、フランスのみならず、欧州全体に重い難問を突き付けている。テロは折しもシリアからの大量難民受け入れに欧州全体が奮闘している時に起…
中台首脳の握手を危惧する
桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 台湾の民主主義を守れ 移民論議は宗教を前提に 現象を見て原因を軽視する傾向が現在の日本の指導層に見えるのは残念である。これは政界のみならず財界や言論界でも言えることである。だから…
危ない警備員
地球だより フィリピンに来た日本人が驚くことの一つに、警備員の多さがあるのではないだろうか。彼らは金融機関をはじめとして、マンションの入り口やファストフード・レストランにまで常駐しているが、銃を持った彼らが犯罪を起こす…
次世代型産業の受け皿作りへ
ソムキット副首相が訪日講演 タイのプラユット首相が今夏、断行した内閣改造の目玉は、経済チームの総合責任者にプリディヤトーン副首相に代わってソムキット元財務相を副首相(経済担当)に抜擢(ばってき)したことだった。ソムキッ…
中国の南シナ海領有の野望
元統幕議長 杉山 蕃 巧妙に進める実効支配 国際協議による解決が重要 APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議、ASEAN(東南アジア諸国連合)関連首脳会議が行われ、懸案の南シナ海における中国の一方的な領有権主張、…
「砂漠の宗教」とテロリスト
「月の沙漠」という童謡を聞くと、目頭が次第に熱くなるのを感じる。いつもそうだ。まだ見たこともない砂漠の世界が脳裏に浮かび上ってくる。やり切れないほどの静かさの中、月だけが神々しい光を放つ。 ウィーンの自宅の仕事場で疲…
オバマ氏の自然エネルギー計画がまた失敗/Obama green energy project Abengoa on verge of bankruptcy; demise recalls Solyndra
アベンゴアはスペイン企業で、オバマ大統領自らが自然エネルギープロジェクトに選んだ。これで2社目だ。アベンゴアは現在、破産寸前で、巨額の税金が失われる可能性があり、政府はまたエネルギー部門の敗者に賭けをしているという見方…
14年進まぬ国会のテロ防止法審議
韓国紙セゲイルボ どのように守る?国民の生命 「懲毖録」。壬辰倭乱(文禄の役、1592年~93年)の時、領議政で都體察使であった柳成龍(ユソンリョン)が倭乱に関して書いた本だ。 自序にこうある。「『詩経』周頌・小”篇…
雨のち晴れの日系人
地球だより 日本とブラジルの外交関係樹立120周年の記念行事がブラジル各地で開催される中、秋篠宮殿下御夫妻が、10月末から11月初旬にかけてブラジルを公式訪問された。 秋篠宮御夫妻は、11月1日と2日に、皇室として初…
来月ベネズエラ総選挙、与野党逆転の可能性
強権政治行うマドゥロ政権 南米ベネズエラで来月6日に中間選挙(国会議員選挙)が実施される。世論調査では野党有利だが、反米左派マドゥロ大統領の強権政治と選挙監視団の受け入れ拒否などもあり予断を許さない状況だ。 (サンパウ…
来年5月の北朝鮮の党大会を注目せよ
韓国紙セゲイルボ 金正恩(キムジョンウン)時代の北朝鮮が金正日(キムジョンイル)時代と違った点は党の正常化だ。過去、国防委員会が事実上、統治の核心にあったとすれば、金正恩時代には党の機能と役割が正常化し、党政治局が政策…
衝撃的なパリ同時テロ事件
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 通信手段駆使するIS 対策が追いつかぬ治安機関 パリでの同時多発テロは、2001年にアメリカで起きた9・11同時多発テロと同じ深い衝撃と恐怖をもたらした。今…
鄭周永精神
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 少年鄭周永(チョンジュヨン)(現代グループ創業者)は毎夜、遠く離れた村の里長の家に向かった。星明かりを頼りに田んぼのあぜ道を2㌔独りで歩いた。新聞に連載される李光洙の『土』を読むた…
パリ同時テロでトランプ氏が支持拡大/Trump gets boost from Muslim targeting push as voters focus on terrorism
共和党大統領候補指名争いでトップを走るドナルド・トランプ氏は、「イスラム国」によるパリでのテロを受けてイスラム教徒を標的とした安全対策の強化を打ち出し、世論調査で支持を集めた。有権者の関心がテロに集まったことから、疑似…
「パリ同時テロ」で殉職した警察犬
パリ同時テロ事件が発生して以来、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)について考えてきた。同時に、犠牲となった人々の運命を考えざるを得なかった。突然、人生を失った人々、その家族、友人、知人たちにとってどれだけ…
前面に出ないオバマ/Obama stands down
驚かすことが、戦争を成功させるためには欠かせない要素である。南北戦争の初期の数カ月間にストーンウォール・ジャクソン(南北戦争時代の南軍の勇将)が見せたように。日本人が真珠湾で見せたように。また、「(イラクとシリアの)イ…
デモ上手な左翼
地球だより 朴槿恵政権が推進する労働改革と教科書国定化に反対するデモがソウル中心街で行われた。デモを主導したのは戦闘的スタイルで有名な左派系の全国民主労働組合総連盟(民主労総)で、数万人が大通りを占拠し「朴槿恵退陣」を…
「イスラム国」の背後に潜むもの
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」は8月21日、シリアのKarjatain で西暦4世紀ごろ建立された修道院 Mar Elian をブルドーザーで破壊した。シリアの砂漠に立つ修道院はこれまで多くの紛争や戦闘を目撃…