国際
「海の長城」で「中国の夢」阻め
平成国際大学教授 浅野 和生 西太平洋進出狙う中国 日台を結ぶ島嶼線が要害に 本年秋、中国共産党第19回全国代表大会が開催される。「中華民族の偉大な復興」を掲げた習近平が総書記に再選されれば、あと5年でその「中国の夢」…
揺らぐ米露「核の均衡」 トランプ氏増強示唆の背景
トランプ次期米大統領が先月、ツイッターで「米国は核能力を大幅に強化・拡大しなければならない」と主張し、世界を驚かせた。トランプ発言の背後にあるのは、ロシアが新戦略兵器削減条約(新START)の発効後も核戦力の増強を進め…
シリア、全土で停戦発効
ロシアとトルコが仲介 シリア全土で30日午前零時(日本時間午前7時)、同国政府軍と反政府勢力との停戦が発効した。 イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)や、国際テロ組織アルカイダから分離独立した「シリア征服戦線(旧…
日本からも第二のセガール?
地球だより プーチン大統領のロシアでは国の元首と個人的な関係を築けば、どんなことでも起こり得る。 ハリウッドスターのスティーブン・セガール氏が11月に、アメリカ国籍以外に、セルビア国籍を持ちながらも 、プーチン大統領…
政治家の妄言が幅を利かせる残念な時代
韓国紙セゲイルボ 「バカは黙っとけ」。ギャングの言葉ではない。ロドリゴ・ドゥテルテ比大統領の発言だ。 相手はザイド・アル・フセイン国連人権高等弁務官。麻薬との戦争を進めているフィリピンの状況に国連が介入した。ドゥテル…
プーチン露大統領の年次教書、トランプ次期米政権に期待感
プーチン大統領は1日、連邦議会議員をクレムリン大宮殿に集め年次教書演説を行った。1時間余りの演説の内容は具体性に乏しいものだった。トランプ次期米政権への移行に伴い米露関係の改善を期待しているものの、現段階では明確な方針…
力の3人組の横で、欧州は選挙の年を迎える
年末の欧州。テロ警戒の緊張感とともに、欧州政治への危機感が広がる。トランプ米次期大統領、プーチン・ロシア大統領、習近平・中国主席の「3人組」の力の支配の横で、欧州連合(EU)が壊れてしまうのでは…という危機感だ。 「…
聖誕節の乱数放送
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 古今東西を問わずスパイがいなかった時はない。歴史とは切っても切れない存在だ。とすれば、それを疎(おろそ)かにしてはひどい目に遭うことになる。 スパイをなめてかかって身と国を滅ぼし…
現実に目を逸らし続けた1年 英のEU離脱、トランプ現象
韓国紙セゲイルボ 2016年も残りわずか、国際部記者として記憶に残ることを思い出してみた。 英国民が欧州連合(EU)離脱を選択するとは予想できなかった。6月23日の投票直前までも「英のEU離脱は現実化するか」という周…
核・ミサイル戦略、中国の足元見て武力挑発
検証・金正恩統治5年(下) 北朝鮮がこれまで強行した5回の地下核実験のうち4回は金正恩氏が後継者に決まって以降のものだ。回数を重ねるごとに爆発規模は大きくなり、今年9月の5回目は広島に投下された原爆の3分の2の規模まで…
中国空母、警戒要する遠洋展開能力向上
中国海軍の空母「遼寧」が率いる艦隊が西太平洋を経由し、南シナ海を航行した。遼寧の太平洋進出は初めてである。 中国国防省は活動の目的が「遠洋訓練」だと公表しているが、要警戒である。 初めて太平洋に進出 中国は九州南…
共和党の州司法長官ら、オバマ氏の気候変動政策を廃止へ Republican attorneys general eager to dismantle Obama climate agenda under Trump
共和党員の州司法長官らは、8年間にわたってオバマ政権の気候変動政策と戦ってきたが、共和党のドナルド・トランプ氏が1月20日に大統領になるとすぐに、この政策を廃止するための大統領の複雑な法的戦いを支援するという新たな使命…
中東で失われる米国の覇権
米コラムニスト チャールズ・クラウトハマー イランは勢力を拡大 抑止力を信じないオバマ氏 オバマ大統領が執務室を去るまでわずか数週間を控えて、シリアのアレッポが陥落した。後退と撤退のオバマ氏の中東政策だからこその結末だ…
刑務所改革のやり方を改革する Reforming prison reform
刑事司法改革をするというのは良い考えだが、どうやって改革するかについての案は必ずしも、全部が良いとは限らない。私たちが今持っている制度は危険なくらい機能不全を来している。それなのにオバマ政権、そして左派のそこの仲間たち…
地元産に限る野菜、果物
地球だより 週末にはスーパーに足を運ぶ。肉類を避けて新鮮な野菜、果物を中心に買うが、野菜や果物ではイタリア産やスペイン産が多いことに気がついた。 見た感じではスペイン産の果物が新鮮に見えるが、食べてみるともうひとつ、…
核政策で選択迫られるドイツ
日本大学名誉教授 小林 宏晨 抑止力強化求める中欧 国連は禁止条約採択目指す 東西対決(冷戦)の終焉(しゅうえん)以降の十数年、国際共同体(国連)は、核兵器の役割評価において現在ほど分裂していなかった。現在国連では、核…
後継決定前夜、故金正日氏と幹部の「合作」
検証・金正恩統治5年(上) 北朝鮮の最高指導者、金正恩・朝鮮労働党委員長が父、金正日総書記の死去に伴い権力の座を世襲してから今月で5年が過ぎた。弱冠、20代後半で後継者となった正恩氏の手腕は疑問視されたが、大方の予想を…
イスラム教徒の登録制廃止急ぐオバマ政権 Obama’s team cancels Muslim registry to foil Trump’s ‘extreme vetting’ plans
オバマ政権は22日、同時多発テロを受けて設けられた計画を突然、中止した。この計画は、不法移民のイスラム教徒とアラブ人を監視し、国外退去させるためのものだ。オバマ政権は、イスラム教徒の入国者に「非常に厳密な審査」を行うと…
曲がり角にあえぐ仏政治
次期大統領選、既存大政党離れ加速 高い失業率と治安問題に苦しむフランスは、史上最低の支持率を更新する左派のオランド大統領への失望感だけでなく、中道右派のサルコジ前政権への失望感も消えていない。そのため、既存政党離れが加…
ビーチでの物売り
地球だより タイは外国人観光客の書き入れ時を迎えている。「ホット・ホッター・ホッテスト」の3季しかないとされる南国タイでも、雨期が終わり乾期が始まる11月から2月まで、早朝だけは日本の初秋のような天気が続く。 とりわ…
日台で「海の万里の長城」築け
インサイト2016 中国の膨張と蔡英文氏の課題 前参議院議員・PHP研究所前社長 江口克彦 中国が、西に東に、その勢力を伸ばしつつある。中国は、共産主義と言っても、それは 衣裳のようなもので、服を脱げば、紛れもなく中華…
米で「メリークリスマス」復活?
「脱キリスト教化」嫌うトランプ氏 保守派・宗教界が期待 米国では近年、政教分離の原則や非キリスト教徒への配慮から「メリークリスマス」を「ハッピーホリデー」と言い換えるなど、クリスマスから宗教色を排除する風潮が顕著だ。だ…
アレッポで「残忍な戦争犯罪」を犯すイラン Iran brutalizing Aleppo, executing ‘most atrocious war crimes’ of 21st century
残忍なことで知られるイランのイスラム革命防衛隊(IRGC)クッズ部隊は、シリアのアレッポの蹂躙(じゅうりん)に大きく加担し、周辺に基地のネットワークを築き、レバノン、イラク、アフガニスタンから来た民兵らに殺人の指示を出…