ビーチでの物売り
地球だより
タイは外国人観光客の書き入れ時を迎えている。「ホット・ホッター・ホッテスト」の3季しかないとされる南国タイでも、雨期が終わり乾期が始まる11月から2月まで、早朝だけは日本の初秋のような天気が続く。
とりわけクリスマスシーズンでは、欧州からごっそりやってくる。
定番はビーチでゆっくり家族と過ごす休暇だろう。
抜けるような青空、どこまでも青い海。真っ白な砂浜でヤシの木陰でゆったりと本を広げる。
ただ、タイのビーチは結構、忙しい。ひっきりなしに物売りがやってくるからだ。サングラス売りに冷えたドリンク、ゴザとサンオイルを手にした出張マッサージ師、極めつけは炭火をおこした七輪を手にしたスルメ焼き屋だ。
さすがにタイでは新聞の売り子は来ないが、ベトナムではこれが来る。だからベトナムでは、手ぶらでビーチに寝そべり、コーラを片手に新聞を広げ、マッサージを受けるという離れ業も可能だ。
さて、タイで人気のプーケットのビーチでデッキチェアが禁止されるところが出てきた。だが、そこは中国同様、「上に政策あれば、下に対策あり」の国柄だ。さっそく、ビーチの砂を積み上げて砂ベッドを作り、その上にマットレスとパラソルを設置する業者が出現している。
(T)