日本からも第二のセガール?


地球だより

 プーチン大統領のロシアでは国の元首と個人的な関係を築けば、どんなことでも起こり得る。

 ハリウッドスターのスティーブン・セガール氏が11月に、アメリカ国籍以外に、セルビア国籍を持ちながらも 、プーチン大統領との個人的な関係から、ロシア国籍も獲得できた。両者とも武道家という肩書があり、プーチン大統領も彼には一目置いている。セガール氏の人気は、ロシアでは今でも衰えず、マスコミなどからも一切批判が出ず、むしろ歓迎ムードだった。

 ロシアでは、外国人が簡単には国籍を取れないが、大統領が署名さえすれば特別に国籍を得ることができる。前にもフランスの俳優が、先祖がロシア系という理由でロシア国籍を取得。プーチン大統領自身が彼らとの義理を重んじ、直接旅券を渡すというパーフォマンスも演じた。西側からクリミア併合で制裁を受けている今の時期だからこそ、欧米との関係に融和感を演出したい大統領の思惑とも重なったのだろう。

 ロシアでは往々にして人的なつながりがルールや法を超えてしまう。今回 日露の人的交流を深めようという試みには大いに賛成だ。特にロシア人は日本人や日本文化には好意的だ。今から友好的な関係を構築できるのは間違いない。日本からも第二のセガールさんのような人が出てきてほしいものだ。

(N)