社説 rss

原発政策、温暖化防止に新増設が不可欠

 東日本大震災が引き起こした東京電力福島第1原発事故の影響で、政府の原発政策は停滞している。  菅義偉首相は温室効果ガスの排出量を2050年までにゼロとする目標を掲げている。目標達成には、発電時に二酸化炭素(CO2)を排…

続き

台湾情勢 日本は関係強化の法制定を

 米国が中国の台湾侵攻に警戒を強めている。米国の同盟国で台湾と地理的に近い日本は、米台との連携を強化して有事に備える必要がある。  米軍司令官「有事近い」  中国の習近平国家主席は2019年1月、台湾政策を武力解放から平…

続き

日米韓安保協議 文政権の連携意志が問われる

 バイデン米政権発足後、初めてとなる日米韓3カ国の対面による安全保障担当の高官協議が米国東部メリーランド州にある海軍士官学校で開かれた。言うまでもなく最大の議題は北朝鮮の非核化だが、日米と足並みを揃(そろ)えていない韓国…

続き

まん延防止措置 変異株の監視体制強化を

 新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置」が明日から大阪、兵庫、宮城の3府県に初適用される。  「第4波」の拡大を抑え込むためには、感染対策の徹底と変異株への監視体制強化が求められる。  大阪な…

続き

コロナ禍2年目 宿泊・飲食業の体力が心配だ

 自動車など輸出関連の製造業で回復が目立つ一方、宿泊・飲食などが再び悪化し、業種間の格差が鮮明になった――。3月の日銀全国企業短期経済観測調査(短観)が示した企業景況の実態である。  中でも、深刻な打撃を受けている宿泊・…

続き

高校教科書検定 新科目指導に向け授業改善を

 「詰め込み型」教育の批判を受けて「ゆとり」に、そして「脱ゆとり」(詰め込み型)へと大きく揺れ動いてきた学習指導要領。学力とは何か、100年先を慮(おもんぱか)って学習指導要領は決めなければならない。予知できない急激な変…

続き

日インドネシア、両国は結束して中国に対抗を

 日本とインドネシアは、外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)を対面で開催した。  日本側は茂木敏充外相と岸信夫防衛相、インドネシア側はルトノ外相とプラボウォ国防相が出席。約5年ぶりの開催で、防衛装備品の輸出を可能とする協…

続き

原発処理水 早急に海洋放出の方針決定を

 東京電力福島第1原発事故から10年が過ぎたが、放射性物質を含んだ処理水の処分方法がいまだに決まらずにいる。  原発敷地内での保管は限界に近づいている。政府は希釈して海に放出する方針を早急に決定すべきだ。 タンクは来秋に…

続き

ミャンマー 平和的なデモへの弾圧許すな

 ミャンマーでは国軍記念日の27日、治安部隊が2月のクーデターに抗議するデモ隊に発砲して100人以上が死亡した。平和的なデモに参加する国民を虐殺することは許されない。  国際的な批判が強まる  クーデター以降、治安部隊に…

続き

バイデン構想 日本も支持し中国に対抗せよ

 バイデン米大統領はジョンソン英首相との電話会談で、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に対抗するため、民主主義国家が連携して途上国の開発を支援する構想を提案した。  「一帯一路」を抑え込む  一帯一路とは、中国を起点に中央…

続き

北ミサイル発射、日韓を「核の人質」にする気か

 北朝鮮が黄海と日本海に向け立て続けに短距離ミサイルを2発ずつ発射した。2回目の発射は約1年ぶりとなる弾道ミサイルで、国連安全保障理事会の対北朝鮮決議に違反するものだ。バイデン米政権が北朝鮮政策の見直しを進める中、再び米…

続き

聖火リレー、希望の灯で機運盛り上げよう

 トーチにともる火を文字通り希望の灯にしていきたい。東京五輪の聖火リレーがスタートした。新型コロナウイルス感染防止策を取りながらの異例の形となったが、安全を期しながら大会機運を盛り上げていきたい。  約1万人のランナー参…

続き

RCEP承認案、中国の脅威念頭に慎重審議を

 今国会に地域的な包括的経済連携(RCEP)協定承認案が提出されたことを受け、政府は経済効果について国内総生産(GDP)2・7%、民間消費1・8%、雇用0・8%の増加などの試算を発表した。  ただ、同協定に署名した15カ…

続き

北マレーシア断交、犯罪拠点を一掃する契機に

 北朝鮮外務省が声明でマレーシアとの外交関係を断絶すると発表した。北朝鮮のための違法なマネーロンダリング(資金洗浄)などに関わった疑いでマレーシアに在住する北朝鮮出身の50代の男が現地当局に拘束・起訴されていたが、その身…

続き

自民党大会 保守の原点をもっと前面に

 自民党は新型コロナウイルス感染拡大の影響で2年ぶりとなった党大会を都内で開いた。年内に衆院解散・総選挙を控える中、地方選では黒星が目立つなど足元には揺らぎも見える。気を引き締め、組織固めを急ぐ必要がある。  地方選で黒…

続き

米中会談 バイデン氏は強硬路線を貫け

 米アラスカ州アンカレジで米中外交トップによる初の直接会談が行われた。人権や安全保障などの問題で対立が鮮明になる一方、気候変動問題など利益が重複する分野では協力を模索していく姿勢を確認した。だが中国は協力の見返りに、米国…

続き

緊急事態解除 引き続き感染対策徹底しよう

 新型コロナウイルス対策として首都圏1都3県に発令されていた緊急事態宣言がきょうを期限に解除される。新規感染者の下げ止まりや増加の傾向が見られる中、リバウンド(感染再拡大)を抑えるため、政府や自治体は可能な限りの手段を講…

続き

米の北接触試み 完全非核化を目標とせよ

 バイデン米政権が2月中旬から北朝鮮当局との接触を試みていることが明らかになった。いよいよ核・ミサイルをはじめとする北朝鮮問題に本格的に乗り出すようだ。トランプ前政権で失敗に終わったトップダウン式の核交渉の反省から、制裁…

続き

同性婚否定「違憲」、婚姻の本質を見ていない

 耳を疑うような判決が出た。札幌地裁は、同性婚を認めないのは憲法14条が定めた「法の下の平等」に照らして「違憲」とする初めての判断を示した。婚姻の本質を見ない危険な判決と言うほかない。  これを契機に、同性婚の法制化を求…

続き

英安保見直し、歓迎したいインド太平洋重視

 英国政府は「安保・国防・外交政策統合レビュー(見直し)」を発表し、欧州連合(EU)離脱後の安全保障や外交、貿易においてアジア諸国との関係を強化するため、インド太平洋地域を重視した中長期計画を打ち出した。中国の覇権主義的…

続き

シリア内戦10年 利害超えて和平へ取り組め

 シリア内戦勃発から10年たったが、平和への道筋はいまだ見えてこない。  既に40万人以上が死亡  2010年末のチュニジアでの民主化デモを契機に始まった「アラブの春」。瞬く間に中東全域に拡大し、エジプト、リビア、イエメ…

続き

日米2プラス2 同盟強化で中国を牽制せよ

 茂木敏充外相と岸信夫防衛相はきょう、来日した米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官と共に、外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)に出席する。日米同盟強化によって、膨張主義的な行動を続ける中国を…

続き

日米豪印首脳会談 結束確認の意義は大きい

 日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国首脳が、初の首脳会談をテレビ会議方式で開いた。覇権主義的な動きを強める中国を念頭に、民主主義や法の支配などの価値観を共有する4カ国が結束を確認したことの意義は大きい。 中国念頭…

続き