コラム
危ない警備員
地球だより フィリピンに来た日本人が驚くことの一つに、警備員の多さがあるのではないだろうか。彼らは金融機関をはじめとして、マンションの入り口やファストフード・レストランにまで常駐しているが、銃を持った彼らが犯罪を起こす…
祝日の意義
先週の日曜日のことだ。仕事の関係で外出中の筆者に妻からメールが届いた。「今日、何の日か知ってますか? いい夫婦の日なんですって」。11月22日がその語呂合わせでいい夫婦の日ということは知っていたので、「もちろん知ってい…
北極圏では地球温暖化の影響で、海氷面積が…
北極圏では地球温暖化の影響で、海氷面積がここ30年の間に約40%も減っている。大量の氷が解けると海水の塩分の濃度が薄まり、温度の違う海流の相互作用が弱まってしまう。 そのため世界の海流の流れが遅くなり、まずはメキシコ…
「櫛の歯をこぼれてかなし木の葉髪」(高浜虚子)…
「櫛の歯をこぼれてかなし木の葉髪」(高浜虚子)。俳句の季語に「木の葉髪」がある。ちょうど11月頃の季語である。「髪」の字が入っているので、髪の毛に関することだろうと思ってはいたが、長い間意味を知らなかった。 稲畑汀子…
「砂漠の宗教」とテロリスト
「月の沙漠」という童謡を聞くと、目頭が次第に熱くなるのを感じる。いつもそうだ。まだ見たこともない砂漠の世界が脳裏に浮かび上ってくる。やり切れないほどの静かさの中、月だけが神々しい光を放つ。 ウィーンの自宅の仕事場で疲…
戦前戦後と日本の銀幕を彩った伝説の女優…
戦前戦後と日本の銀幕を彩った伝説の女優・原節子さんが95歳で亡くなった。戦後70年の年に、戦後の日本女性の理想像を演じてきた原さんが亡くなったことに、特別な感慨を覚える。やはり国と時代を背負った女優だった。 今井正監…
時の蔵相池田勇人は「闇行為などを行って…
時の蔵相池田勇人は「闇行為などを行っていたために倒産したり、自殺したりすることがあっても、気の毒だがやむを得ない」という趣旨の国会答弁を行った。 それが昭和27年のきょう。反発した野党の提出した不信任案が可決されたた…
雨のち晴れの日系人
地球だより 日本とブラジルの外交関係樹立120周年の記念行事がブラジル各地で開催される中、秋篠宮殿下御夫妻が、10月末から11月初旬にかけてブラジルを公式訪問された。 秋篠宮御夫妻は、11月1日と2日に、皇室として初…
鄭周永精神
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 少年鄭周永(チョンジュヨン)(現代グループ創業者)は毎夜、遠く離れた村の里長の家に向かった。星明かりを頼りに田んぼのあぜ道を2㌔独りで歩いた。新聞に連載される李光洙の『土』を読むた…
東京都八王子市にある高尾山(599㍍)で…
東京都八王子市にある高尾山(599㍍)で「もみじまつり」が開かれている。モミジの紅葉が見ごろを迎え、土日と祝日にはケーブルカーの清滝駅前で各種イベントが行われている。 久しぶりに来てみると、京王線の高尾山口駅のすぐそ…
「パリ同時テロ」で殉職した警察犬
パリ同時テロ事件が発生して以来、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)について考えてきた。同時に、犠牲となった人々の運命を考えざるを得なかった。突然、人生を失った人々、その家族、友人、知人たちにとってどれだけ…
龍柱撤去求め訴訟も視野
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ) 那覇市が若狭に建設中の「龍柱」に関して「住みよい那覇市をつくる会」の金城テル代表は18日、花とみどり課に対して住民監査請求を行い、龍柱の速やかな撤去と建設費用の返還を前市長の翁長雄…
「炭鉱のカナリア」とは、危険が迫っている…
「炭鉱のカナリア」とは、危険が迫っていることを知らせる前兆のことで、かつて炭鉱労働者がカナリアを籠に入れ坑道に入ったことに由来する。ガス発生などにカナリアは敏感なためだ。 今、地球規模の気候変動で、その弊が先鋭的に表…
デモ上手な左翼
地球だより 朴槿恵政権が推進する労働改革と教科書国定化に反対するデモがソウル中心街で行われた。デモを主導したのは戦闘的スタイルで有名な左派系の全国民主労働組合総連盟(民主労総)で、数万人が大通りを占拠し「朴槿恵退陣」を…
「イスラム国」の背後に潜むもの
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」は8月21日、シリアのKarjatain で西暦4世紀ごろ建立された修道院 Mar Elian をブルドーザーで破壊した。シリアの砂漠に立つ修道院はこれまで多くの紛争や戦闘を目撃…
米国の対テロ戦は名ばかり
米コラムニスト チャールズ・クラウトハマー 熱意欠けるオバマ氏 真の連合目指す仏大統領 【ワシントン】分からないのだが、自爆犯はパスポートを持って何をしていたのだろう。どこかに行こうとしていたわけではないだろう。私は宗…
初場所から一年に6場所ある大相撲の優勝にも…
初場所から一年に6場所ある大相撲の優勝にも、いろいろな優勝がある。年納めの場所となった九州場所は、2場所連続休場明けの日馬富士が12場所ぶり7度目の優勝を飾り復活を印象付けた。 新聞の扱いがやや地味なのは、北の湖理事…
北朝鮮に拉致され2002年、24年ぶりに帰国…
北朝鮮に拉致され2002年、24年ぶりに帰国した蓮池薫さんは現在、韓国小説の翻訳家として活躍中だ。気流子も、家庭の在り方や性のモラルを問う幾人かの現代作家の作品を、蓮池さんの翻訳で知った。 人気作家、孔枝泳著『楽しい…
女性パイロットに期待
ついに女性自衛官にも戦闘機と偵察機のパイロットになる道が開かれた。早ければ3年後に第1号の女性パイロットが誕生することになる。 すでに米国では、1990年代以降、戦闘機への女性の配置が始まり、多くの女性が戦闘機パイロ…
「情動」を育てる家族愛
子供の「情動」の発達に関する最新の研究を教育に活(い)かし、現在のいじめ問題などにも対応しようと、文部科学省が専門家の会議(「情動の科学的解明と教育等への応用に関する研究推進会議」)を設置している。 情動(喜び、悲し…
「私はパリ」は戦争宣言だ
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」による「同時テロ」事件で少なくとも129人の犠牲者を出したフランス国民は今、そのショックから立ち上がろうとしている。今年1月7日に起きたイスラム過激派テロリストによる仏週刊紙「シ…
「雪近し蓆かけたる干大根」(鮫島交魚子)…
「雪近し蓆かけたる干大根」(鮫島交魚子)。陰暦の11月を霜月(しもつき)というが、その意味は文字通り「霜が降る」月ということになる。いかにも日本の自然を反映した表現で、11月という言い方よりは味わいがある。 季節感が…
ISはアッシリア王国の再現?
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)はアッシリア王国の再現という話を聞いた。実証が難しく、思い付きの域を出ない感じがするが、新鮮な観点なので読者に紹介する。 アッシリア王国はメソポタミア(現在のイラク)北…