増 記代司
政治闘争思わす紙面作りでジャーナリズムと無関係の赤旗に近づく朝毎
◆“手柄話”を垂れ流し 随分、昔の話だが、東京・代々木にある「日本共産党本部ビル」をアポなしで訪ねたことがある。現在のビルは党創立80年の2002年に建てられた新ビルだが、当時は印刷工場を思わせる旧ビルだった。玄関から…
「家族」重視の改憲派にとって「鬼滅」人気は追い風、保守紙は目を覚ませ
◆作品の通底に「家族」 劇場版アニメ「鬼滅の刃(やいば)」の人気ぶりは、あらゆるメディアで報じられ、ちょっとした社会現象になっている。朝日11月27日付テレビ番組欄の「記者レビュー」は「鬼滅」の主人公、炭治郎を演じる人…
中国の原発は容認し日本の原発は否定する朝日のダブルスタンダード
◆しわ寄せ受ける弱者 「エネルギーが不足した時にまず第一にしわ寄せを受けるのは(社会の)下積みの人たちです」 かつて朝日新聞に大熊由紀子さんという科学部記者がいた。同社初の女性論説委員も務めた人で、原発容認論者として…
学術会議問題で戦前の「言論弾圧」を持ち出すが戦争を煽ったのは朝日
◆国民世論は同調せず メディアは敗れたり―。米国の大統領選でバイデン圧勝の予測を外した米メディアの話ではない。日本の左派メディアのことだ。日本学術会議の会員任命拒否をめぐって「学問の自由を脅かす」と騒ぎ立てたが、国民は…
「護憲ありき」の野党を後押しし日本の進路を危うくする左派メディア
◆提言まとめた枝野氏 「与党、超党派でしっかり議論していくべきだ」。これは菅義偉首相の国会答弁と思われるかもしれないが、2010年1月の鳩山由紀夫首相の年頭記者会見のものだ。 むろん当時の与党は民主党。前年、自民党か…
報道の自由を威圧し言論統制してきた沖縄地元2紙の「リベラル神話」
◆米軍の支援受け創刊 かつて作家の百田尚樹氏は自民党若手議員の勉強会で講演し、沖縄地元紙の偏向ぶりを語った。その質疑応答の雑談で誰かが「沖縄の2紙は厄介ですね」と言った言葉を受けて「ほんまや、つぶれたらいいのに」と軽口…
「赤い伏魔殿」日本学術会議の正体を明らかにし廃止を提案する産経
◆昔から「左翼の巣窟」 菅義偉首相による日本学術会議の会員候補6人の「任命拒否」はメディアで盛んに報じられているが、そもそも会員の「推薦」に問題はないのか。このことがほとんど論じられないのは不思議だ。 どうやら「拒否…
新聞週間の読売調査が改めて浮き彫りにした朝日と国民感覚のずれ
◆大局観培えと藤原氏 今、新聞週間(15~21日)の最中だ。今年の代表標語は「危機のとき 確かな情報 頼れる新聞」。読売の全国調査によれば、新聞の報道を全体として「信頼できる」と答えた人は76%に上る(14日付)。情報…
「党派性を帯びて運動体化」し「一方的な正義感の押しつけ」を行う毎日
◆党派色丸出しの記事 メディアは7年8カ月の第2次安倍政権をどのように報じたのか。毎日は自社の第三者機関「開かれた新聞委員会」の座談会で評論家らと総括している(4日付特集)。その中で主筆の小松浩氏はメディアの分断が進ん…
赤旗の学術会議人事スクープの尻馬に乗り、騒ぎ立てる左派紙と野党
◆6人とも皆「活動家」 「日本学術会議」が臨時国会の火種になりそうだ。同会議の新会員が1日発表されたが、菅義偉首相は同会議が推薦した候補105人のうち6人の任命を見送った。いずれも安倍政権が取り組んだ安保法制や改正組織…
根拠薄い朝鮮人犠牲者数を使って小池都知事をヘイト扱いした朝日
◆訂正・おわび記事掲載 関東大震災での朝鮮人犠牲者追悼式については本欄14日付で書いたばかりだが、朝日は21日付で再度取り上げ、その記事をめぐって26日付に訂正・おわび記事を載せた。それでいささか食傷気味だが、見過ごせ…
朝日の社論が国民感覚に程遠いことを天下にさらした各紙世論調査
◆高支持率の菅新内閣 菅義偉内閣が発足した。報道機関の世論調査で支持率を見ると、日経の74%を筆頭に共同通信66%、朝日65%、毎日64%と軒並み高い。2000年以降では小泉、鳩山内閣に次ぐ高さで、夕刊フジは「“たたき…
北朝鮮の傀儡団体主催の追悼式を「絶対善」とし右派を批判する朝・毎
◆毎日が特大記事掲載 毎日4日付夕刊に関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式を扱った特大記事が載った。1面は「『朝鮮人虐殺』否定 今なぜ/慰霊祭近くで集会」の見出しで追悼式に反対する右派団体の集会ルポ、社会面は「否定派の集会/…
安倍政権の路線を全て否定し読者に騙し絵の罠を仕掛け続けた朝日
◆連日社説で悪口雑言 「ルビンの壺(つぼ)」という絵がある。黒地の画面に白地で大型の壺(盃(さかずき))が描かれているが、黒地を図柄で見れば、壺ではなく向き合った2人の顔に見える。「若い女性と老婆」という絵は、若い女性…
首相の辞意表明、忘れてはならぬ安倍家と朝日との熾烈な「60年戦争」
◆虚報・捏造、訂正せず 安倍晋三首相が辞意を表明した。持病の潰瘍性大腸炎が悪化し「病気と治療を抱え、体力が万全でない苦痛の中、大切な政治判断を誤ることがあってはならない」というのが理由だという。大腸炎の発症は10代から…
戦後、教育勅語の廃止を執拗に要求したソ連に今なお追従する東京
◆国のため殉じた英雄 戦後75年の夏が過ぎていく。振り返ってみると、「特攻」を扱わない新聞はなかった。先週紹介した読売の連載「戦後75年 終わらぬ夏」では児童文学作家の富安陽子さんの伯父が米空母エンタープライズに体当た…
戦後75年、事実辿ることに比重置く読売と歴史修正主義の色濃い朝日
◆「語り継ぐ」意気示す 「戦禍 次代へ語り継ぐ」。戦没者追悼式を伝える読売16日付の1面トップ見出しである。終戦75年、節目の年。コロナ対策の自粛が続く異例の「追悼の夏」となった。 語り継ぐ。その読売の意気を感じさせ…
中国の核軍拡は容認し自由陣営に廃絶迫る朝日の「ヒバクシャの思想」
◆身を守る手段教えず 広島で6日、長崎で9日に75回目の「原爆の日」を迎えた。時は過ぎゆき、コロナ禍の中での鎮魂の祈り。語り尽くせぬ被爆体験を後世にどう遺(のこ)すのか、各紙はそろって力の入った特集を組んでいた。 で…
ドイツでの中国のスパイ活動に警告を発した報告書を報じない各紙
◆ほぼ毎月スパイ摘発 米国ではスパイ活動の拠点だったヒューストン中国総領事館閉鎖、オーストラリアでは「目に見えぬ侵略」が暴かれるなど、中国のスパイ事件は後を絶たない。 ドイツも例外ではない。中国は先端技術分野で独自技…
米国務長官の歴史的演説を中国当局者に否定させる朝日の異様な紙面作り
◆対中政策を全面転換 「ポンぺオ演説」。これは歴史的演説として後世に残るだろう。ポンぺオ米国務長官が「共産主義の中国と自由世界の未来」と題して行った対中政策演説のことだ。ニクソン時代(1970年代)からの米国の対中政策…
かつての捨て台詞ジャーナリズムを想起させる朝日の防衛白書報道
◆反政府感情が余韻に かなり以前の話だが、捨て台詞(ぜりふ)ジャーナリズムというのがあった。 テレビのワイドショーでのことだが、コメンテーターが一通り意見を述べた後、画面がCMに切り替わる直前に司会者が「これはひどい…
「中国の軍拡反対」の“羊頭”を掲げながら「無防備」の“狗肉”を売る朝日
◆口先だけの中国批判 「羊頭(ようとう)を懸(かか)げて狗肉(くにく)を売る」。店先に良い品を見せておいて悪い品を売る、ごまかしの喩(たと)えだ。中国・後漢の光武帝(紀元1世紀)が下した詔(みことのり)の中に見える語で…
長期戦のコロナ対策、情報機関の必要性指摘した毎日の真意はどこに?
◆モサドの活動を評価 新型コロナ禍をめぐる新聞記事で気になっていながら取り上げる機会がなかったのを今回、紹介したい。 それは毎日6月2日付の大治朋子・専門記者の署名コラム「火論」。「長期戦で独走 官邸の愚」と題し、安…