オピニオン
内こもり日本人、国内居心地よく海外雄飛せず
東京大学大学院准教授 川島博之氏に聞く 現代の日本の若者は海外に挑戦する意欲や覇気が乏しく、居心地のいい国内にとどまりがちだ。こうした「内こもり志向」を危惧する東京大学大学院准教授の川島博之氏にインタビューした。 (聞…
受動喫煙法案、これで防止効果はあるのか
受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案を検討している厚生労働省は、飲食店について、中小企業や個人が運営する既存の小規模店には時限的に喫煙を認める修正案をまとめた。「喫煙」「分煙」の表示義務を課し、従業員を含め20歳未満…
日本は広報文化外交に力を
エルドリッヂ研究所代表・政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ 海外出張はPRの好機 ボランティアで対話や講演を 私は最近、スイス・ジュネーブで行われた世界的に有名なシンクタンクが主催する北東アジアの安全保障会議に出席…
米一般教書、民主党との協力に努めよ
トランプ米大統領は、就任後初となる一般教書演説を上下両院合同会議で行った。演説では「安全で強く、誇りを持てる米国を建設する」ことを宣言。米国の価値観を訴え、愛国心に基づく国民の団結を求めた。 就任から1年間の大統領の…
仮想通貨流出、対策後回しの責任は重い
仮想通貨取引所大手のコインチェックで、外部からの不正アクセスによって仮想通貨「NEM」が流出した。 流出額は580億円に上り、2014年のマウントゴックスの約470億円を上回る過去最大規模となる。 推奨技術を導入せず…
万策尽きた翁長沖縄県知事
OKINAWA政治大学校名誉教授 西田 健次郎 裁判連発し県税を浪費 自民はロマンある具体案示せ 沖縄・南城市長選はまったくの想定外で現職が負けた。 世論調査で保守系現職と革新系新人が拮抗(きっこう)していることを知…
北朝鮮と“無限核競争”
国際社会では国連安全保障理事会の常任理事国5カ国だけに核保有が認められ、これ以外の国の核保有はNPT(核拡散防止条約)によって禁止されている。 しかし、インド、パキスタン、イスラエルは既に核保有国家であり、北朝鮮も事…
「習近平思想」 文革の悲劇無視する個人崇拝
中国共産党が、習近平国家主席(党総書記)の名前を冠した指導思想を憲法に明記する方針を示した。憲法改正案は3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で審議され、可決される見通しだ。 全人代で憲法に明記 憲法に追加され…
平昌五輪とその後の情勢
元統幕議長 杉山 蕃 対北制裁、徐々に効果 核拡散・流出の危険は増大 平昌五輪が旬日に迫り、朝鮮半島では南北閣僚級会談を通じ、双方の思惑を込めた交渉が行われ、帰趨(きすう)が注目される。今回は会談合意内容とともに、五輪…
iPS論文不正、期待を踏みにじる行為だ
京都大iPS細胞研究所の助教らが執筆した人工多能性幹細胞(iPS細胞)に関する論文で不正が見つかった。 助教がデータを捏造 不正があったのは、人のiPS細胞から脳の血管の細胞を作製したとする論文。根幹をなすデータに…
トランプ氏の性格に不安募る
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 核のボタン握る米大統領 「精神的破綻」懸念する声も ドナルド・トランプ米大統領就任の1周年記念日に当たる1月20日、アメリカ連邦政府が暫定予算失効のため一部…
TPP復帰検討、トランプ氏は重要性認識を
トランプ米大統領は、スイス東部の保養地ダボスで開かれた世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で演説した。 米現職大統領のダボス会議出席は異例で、2000年のクリントン大統領(当時)以来18年ぶりとなった。 昨年1…
高齢者免許返納、代替移動手段を充実させよ
高齢者ドライバーによる交通事故が後を絶たない。政府が勧める運転免許証の自主返納を行う高齢者は増えているが、特典や代替移動手段の充実など課題が残る。 死亡事故の比率上昇 2016年の75歳以上のドライバーによる死亡事故…
業を雪いだ佐藤愛子氏 人間は苦悩で鍛えられる
息子から贈られた本 クリスマスを前に、息子(次男)が佐藤愛子のベストセラー「九十歳。何がめでたい」(小学館)をプレゼントしてくれた。 佐藤紅緑を父に、サトウハチローを兄に持つ彼女の名は知っていたが、多忙のあまり彼女の…
母に教えられた「愛する」生き方
「おかげさま」で幸せに ペルシャパレス社長 マスウド・ソバハニ氏に聞く 来日して32年、アメリカ国籍のペルシャ人、マスウド・ソバハニ氏の口癖は「おかげさまで」。バハイ教徒のため弾圧されるイランを出てアメリカで学び、結婚…
新「ミサイル防衛見直し」は不十分
極超音速ミサイルなど未対応 米軍の「ミサイル防衛見直し」(MDR)が間もなく完成するが、国防筋によると、MDR草案に国防総省高官らは、不満を抱いているという、 MDRは、現行システムの追加導入を求めている。迎撃システ…
北の五輪参加、融和戦術に惑わされるな
韓国・平昌で来月9日、開幕する冬季五輪に北朝鮮が選手団のみならず応援団や芸術団など総勢数百人を送り込んでくることが決まり、連日、その話題でにぎわっている。だが、本来の競技に対する関心をよそにいわゆる「美女軍団」の動向ば…
孤影の中にあるパレスチナ
東京国際大学名誉教授 渥美 堅持 静まり返った国際社会 「アラブの大義」は政治の道具 米国のトランプ大統領が大統領選に臨むに当たり公約した項目の中に「エルサレムはイスラエルの首都であり、米国大使館もそこに置かれる」とい…
代表質問、安保法廃止は理解し難い
衆院で安倍晋三首相の施政方針演説など政府4演説に対する各党代表質問が行われ、立憲民主党の枝野幸男代表、自民党の二階俊博幹事長、希望の党の玉木雄一郎代表が登壇した。 立憲の枝野代表らが登壇 昨年の衆院選で立憲は野党第…
北朝鮮とポル・ポト政権、政治的参加の類似と相違
北朝鮮の平昌五輪参加決定で、1978年のバンコク・アジア競技大会へのカンボジア・ポル・ポト政権の参加を思い出した。 大量虐殺で「アジアのヒトラー」とも言われた政権と似ていると言えば、金正恩・朝鮮労働党委員長は怒るかも…
草津白根山噴火、今後も噴石などに警戒を
群馬県の草津白根山の本白根山(2171㍍)が噴火し、同県草津町の草津国際スキー場で訓練中だった自衛隊員らに噴石が当たって男性隊員1人が死亡したほか、スキー客を含む11人が重軽傷を負った。 噴火の前に活発な地震や噴気な…
最優先すべき待機児童解消
弁護士 秋山 昭八 低い日本の女性就業率 復職後押しする取り組みも 日本の女性就業率(15歳以上)は、最近急激に増加したとはいえ、いまだ5割弱で、主要7カ国(G7)でイタリア、フランスに次いで低い。一方、男性就業率(同…
施政方針演説、国難を跳ね返す活力と成長を
第196通常国会が召集され、安倍晋三首相は施政方針演説で、働き方改革、人づくり、教育の無償化を重点に安定的な経済成長を目指すとした。また、北朝鮮の核・ミサイル開発など直面する脅威について、安保法制の下で強化された日米同…