欧州 rss

先進国が抱える“大地震の巣”

加瀬みき氏  英国国民が国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択し、キャメロン首相は辞任を発表した。離脱という投票結果は、英国特有の事情ばかりでなく、先進経済国が抱える共通問題もさらした。英国はそもそも自国を「欧州」の一部と…

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「生活レベルでの判断」を懸念

 2014年9月のスコットランド独立住民投票において、分離派の大きな声と、スコットランド議会でのスコットランド民族党(SNP)の過半数という情勢でも、小差で残留が決まったように、イギリスは、先の見えない変革には容易に踏み…

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コックス英議員殺害の余波

アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 体を張った民主主義者 怒り生むレトリックの怖さ  ジョー・コックス英下院議員の殺害は英国ばかりか世界に衝撃を与えた。年齢や議員歴の短さをはるかに超えるインパク…

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技術立国目指すフィンランド、産官学挙げて起業家育成

 「持続可能な開発と生活の質向上を促進する技術革新」に対して贈られる「ミレニアム技術賞」の授賞式が5月、ヘルシンキ大学で行われ、米国人の生物化学工学研究者フランシス・アーノルド教授にニーニスト大統領からトロフィーが贈られ…

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リトビネンコ暗殺事件に新説

日本対外文化協会理事 中澤 孝之 暗殺は「米英共同作戦」 ロシアに関連付けは「捏造」  世紀のミステリー「リトビンネンコ暗殺事件」(2006年11月発生)に関する英王立裁判所での公聴会報告(今年1月発表)の概要を、「露大…

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ロシアの脅威にNATOは万全の備えを

 北大西洋条約機構(NATO)の軍事演習「アナコンダ16」が、ポーランドで実施された。ウクライナ問題でロシアの脅威が高まる中、1989年の民主化以来、ポーランドで行われた最大規模の演習であった。NATOはほぼ同時期に、旧…

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英国労働党の反ユダヤ主義

獨協大学教授 佐藤 唯行 イスラム教議員抱える 左派にトロツキストの思想  歴史的に英国ユダヤ人は二大政党(労働党と保守党)への重要な献金者であったため、英政界で反ユダヤ事件が起きることは滅多になかった。労働党に話を限っ…

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欧州連合(EU)残留か離脱かを問う国民投票が…

 欧州連合(EU)残留か離脱かを問う国民投票が迫る英国で、残留支持派の労働党女性下院議員が銃撃を受けて死亡した。容疑者の男が犯行時、「ブリテン・ファースト(英国が第一)」と極右団体の名前を叫んでいたとの情報もある。  ま…

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独のイスラム頭巾信教論議

日本大学名誉教授 小林 宏晨 特殊なベルリン中立法 公務で全宗教の着用物禁止  最近のドイツでは、信教の自由と国家の宗教的中立の関係をめぐる論議が深刻な問題となっている。この問題は同時にドイツ社会の約5%の少数派であるイ…

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独右派政党幹部の失言

地球だより  独サッカー・ナショナルチームの一員で、バイエルン・ミュンヘンに所属するジェローム・ボアテング選手(27)について、ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢」(AfD)のアレクサンダー・ガウラント副党首は、「サ…

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労働法改正法案をめぐる抗議活動に頭痛めるフランス

労働法改正案めぐり大荒れ  フランス政府が提出した労働法改正法案をめぐって、全国規模の抗議行動が繰り返されている。一部精油所の閉鎖によるガソリン不足、原発施設の稼働停止による電力不足、高速道路の封鎖による物流マヒなど、国…

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フランス社会を危うくする破壊分子の正体

地球だより  フランスでは3月以降、政府が打ち出す労働法改正案に対する抗議行動が激化している。18日には、デモに紛れた暴徒集団が警官の乗車した警察車両を襲撃し、火炎瓶を投げ入れ、車から脱出した警官にさらに鉄棒で襲いかかる…

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ロンドンの反トランプ現象

アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 市長選で移民2世当選 排他主義克服する希望の光  ロンドンの市長選挙でサディク・カーン労働党候補が130万票という英国史上最高の権力の付託と言われるほどの支持…

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どうなる与党立て直し、オーストリアで首相交代

 オーストリアで17日、与党社会民主党出身のオーストリア連邦鉄道クリスティアン・ケルン総裁が大統領府でフィッシャー大統領から新首相に任命された。そこで7年半政権に君臨してきたファイマン前首相の辞任背景とケルン新首相の課題…

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欧州ミサイル防衛(MD)、地域の平和守るために重要

 米国による欧州ミサイル防衛(MD)の一環としてルーマニア南部デベゼルに建設された迎撃ミサイル発射基地の運用が開始された。  米国は、ロシアのミサイルを迎撃するのが目的ではないと説明するが、ロシア側は強く反発している。 …

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注目集めるマクロン氏、次期仏大統領選の行方

オランド氏再選厳しく  フランスは次期大統領選の第1回投票まで1年を切った。長期支持率低迷が続く左派のオランド仏大統領、中道右派ではサルコジ前仏大統領を筆頭に数人が意欲を見せている。一方、左派にこだわらないマクロン現仏経…

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英国へ高速列車通勤

地球だより  英国で仕事をするフランス人の増加は、20年前から続いており、ロンドンにはフランス人が集中して住む地区もあるほどだ。特に金融業界やIT産業で働く有能なフランス人は、フランスの約2倍は稼げるという理由で、英国で…

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息巻くネオナチの“亡霊”、スロバキア総選挙で極右政党躍進

 スロバキアでネオナチ政党が3月実施された総選挙で議席を獲得した。欧州連合(EU)の加盟国スロバキアは今年下半期の議長国だ。難民・移民の受け入れを拒否するスロバキアが議長国に就任することで、EUの難民政策が一層難しくなる…

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アゼルバイジャンのナゴルノカラバフ、大国の代理戦争の場にするな

 旧ソ連構成国の一つアゼルバイジャン西部のナゴルノカラバフ自治州で今月1日夜から2日にかけて、アゼルバイジャン軍とアルメニア系武装組織の間で軍事衝突が勃発した。  ナゴルノカラバフ自治州は、アルメニア住民が約8割を占め、…

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欧州のイスラム化 加速の恐れ

EUとトルコ、移民・難民送還始まる ビザなし渡航6月までに実現  欧州連合(EU)とトルコは3月18日、移民・難民の送還で合意、4月4日、送還が始まった。合意には、トルコのEU加盟交渉の加速化と、トルコ国民のEU諸国への…

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監禁事件と臆測報道

地球だより  日本で2年間拉致監禁された女子生徒(15)が自力で逃げ出して解放された事件が明らかになり、国民に大きな衝撃を与えている。この事件を聞いて、オーストリアで10年前の2006年8月、8年間の監禁後、解放されたナ…

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パリとブリュッセルのテロ事件、密接なネットワーク浮上

 ブリュッセル国際空港(ザベンテム空港)および地下鉄マールベーク駅で3月22日に発生した連続爆破テロ事件では、35人が死亡、200人近くが負傷した。ベルギー捜査当局はフランス当局との合同捜査により、昨年11月にパリで起き…

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ベルギー連続テロ、未然防止へ本格体制作り急げ

 ベルギーの首都ブリュッセルで大規模な連続テロが勃発し、計34人が死亡した。過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出しているが、何故この時期に欧州の主要国でISによるテロが続発したのか。政府は日本に波及するのを防ぐ…

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