独のイスラム頭巾信教論議
小林 宏晨 2016/6/16 Viewpoint|欧州 [会員向け]
特殊なベルリン中立法
日本大学名誉教授 小林 宏晨
最近のドイツでは、信教の自由と国家の宗教的中立の関係をめぐる論議が深刻な問題となっている。この問題は同時にドイツ社会の約5%の少数派であるイスラム教徒の同化の問題でもある。この問題に関連して、ドイツ連邦憲法裁判所は、2015年の「イスラム頭巾禁止」判決で、イスラム頭巾の画一的着用禁止が信教の自由たる基本権の侵害を構成すると判定した。本稿ではこの判決に対するラント・ベルリン(ベルリン州)の対応について報告したい。
ベルリンで頭巾着用禁止不変
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