ウクライナ侵攻は追い風 仏大統領選でマクロン氏
4月の仏大統領選で再選を目指すマクロン大統領は、最新の世論調査でトップに立っている。英公共TV、BBCもウクライナ危機への対応に意欲的なマクロン氏には追い風で、4月10日の第1回投票で30%の得票率を得るとみられ、再選の可能性は高いと指摘している。
世論調査会社IPSOSの18日の世論調査では、マクロン氏は第1回投票で29%でトップに立ち、右派国民連合のジャンマリ・ルペン候補が16%で追う展開。極右のエリック・ゼムール候補が13%で続いている。上位2人にマクロン氏とルペン氏が残れば、5年前の大統領選と決選投票の顔触れは同じになる。
仏メディアは連日、ウクライナ危機と大統領選の行方を伝えており、著名な仏コメンテーター、ピエール・アスキ氏は「想定外の事故がない限り、マクロン氏が再選されない可能性はほとんどない」と指摘、「二つの要素が有利に働いている。反対派の混乱と国際情勢。過去に経験したことのない興奮を呼ぶ大統領選挙に一変した」と語った。
ウクライナ侵攻でメディアへの露出度が非常に高いマクロン氏は、欧州連合(EU)の議長国議長という立場もあり、その発言に注目が集まる。フランス人は国際社会への存在感を示す大統領を好む傾向がある。
(パリ・安倍雅信)