本田 隆文
聖地をめぐる衝突で解決への道筋を示せぬイスラエル各紙
◆繰り返される衝突 イスラエルとパレスチナとの間で再び、「聖地」をめぐる衝突、流血事件が起きた。イスラエル側の譲歩で一応の収束を見たが、解決案は提示されず、火種は残ったままだ。 エルサレムで、イスラム教徒パレスチナ人…
IS掃討後のロシアとイラン支配拡大に警鐘鳴らすWポスト紙
◆支配地の奪還にめど イラクとシリアでの過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦は効果を上げ、両国のIS掃討は時間の問題となっている。だが、ISを取り巻く環境は複雑さを増し、長引くシリア内戦も相まって、IS後のシリア、…
トランプ氏批判に終始し、テロ殲滅への方策示さないNYタイムズ紙
◆初の訪問国はサウジ 米国のトランプ大統領は就任後最初の訪問国に、中東のサウジアラビアを選んだ。オバマ前大統領が就任早々、エジプトを訪問したことを考えれば、米国の中東重視の姿勢が見えてくるが、両氏が目指すものは大きく異…
核保有を目指すイランとの「協力」を主張するNYタイムズ紙
◆制裁解除で巨額資金 北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐって緊張が高まる一方で、米トランプ政権がイラン核合意見直しの意向を表明した。 これを受けて米紙ニューヨーク・タイムズは社説「イランめぐるあら探し」(24日付)で、「…
英ロンドン・テロで反移民の右派勢力台頭に警鐘を鳴らす英紙
◆高まる反移民感情 ロンドンの国会議事堂近くで自動車を使ったテロが起き、3人が死亡した。フランス、ベルギーなどで過激派イスラム教徒らによる大規模なテロが繰り返し起こされてきたが、英国では近年、大規模なテロは起きておらず…
反ユダヤ犯罪への米国の対応に及び腰の政府を非難するイスラエル紙
◆非難控える米に反発 米国でユダヤ人墓地が破壊されたり、ユダヤ人コミュニティーセンターが爆破の脅迫を受けたりする事件が相次いでいることが、改善が期待されている米国とイスラエルの関係にも影を落としている。一方でトランプ大…
露がシリアで着々と勢力拡大
内戦終結への道筋見えず ロシアは2015年9月にシリア内戦へ本格的な介入を開始した。内戦介入に及び腰のオバマ前米政権を尻目に、アサド政権支援に乗り出した格好で、シリアでの基盤構築を着々と進めている。ロシアの支援を受けて…
トランプ氏のパレスチナ政策「軌道修正」で失望伝えるイスラエル紙
◆就任前は入植を容認 米政権がイスラエルの入植活動に関する政策の転換とも取れる方針を明らかにし、波紋を呼んでいる。トランプ大統領は選挙戦当時から親イスラエル色を鮮明にし、米大使館のテルアビブからエルサレムへの移転を表明…
テロで新年を迎えたトルコのエルドアン政権に批判と同情の各紙
◆テロのブーメラン? 1日未明、トルコのイスタンブールのクラブで銃撃事件が起き、39人が死亡した。2015年、16年にテロで400人以上の死者を出したトルコにとって、最悪の1年の幕開けとなった。 安全保障・情報を専門…
シリア・アレッポの惨状は西側の無為無策が原因と訴える欧米各紙
◆止まらぬ民間人虐殺 シリア北部、同国第2の都市アレッポへのシリア政府軍による包囲、攻撃が続き、人道危機への対応が叫ばれている。「第2次大戦後、最大級の民間人への虐殺行為となり得る事態」(デラットル仏国連大使)を前に、…
米大統領選トランプ氏勝利で公約実現に期待と不安のイスラエル各紙
◆米大使館移転を約束 米大統領選でのドナルド・トランプ氏の勝利は世界に衝撃を呼んだ。中東政策では、オバマ政権から大きく舵かじを切るとみられ、強い親イスラエルの姿勢を示している。しかし、政治経験がない上に、選挙戦中の破天…
モスル奪還作戦開始で、ポストIS時代の危うさを指摘する英米紙
◆イラクさらに混乱も 2年以上にわたって過激派組織「イスラム国」(IS)に支配されてきたイラク北部モスルとその近郊の奪還作戦が開始された。イラク軍、クルド治安部隊、シーア派民兵組織、米軍主導の有志連合などによる合同作戦…
和平協定は事実上崩壊、南スーダンで戦闘が再燃
スーダンから2011年7月に独立した南スーダン。アラブ系イスラム教徒主導のスーダン政府から独立を勝ち取り、武装闘争から解放された南スーダンだが、独立後も騒乱が絶えない。7月には首都ジュバで戦闘が再燃、和平合意は事実上崩…
関係改善進めるイスラエルとアラブ諸国、パレスチナは置き去りか
◆敵視政策は棚上げに イスラエルとパレスチナ間の和平交渉は止まったまま、進展の気配は見えない。その一方で、イスラエルとアラブ諸国の接近が伝えられている。 最後の中東戦争が起きて既に40年以上、アラブ世界からの中東和平…
クルド人の自治・独立への支持を表明したエルサレム・ポスト紙
◆国持たぬ最大の民族 内戦下のシリアで、過激派組織「イスラム国」(IS)との戦いで勇猛ぶりを世界に示したクルド人。イスラエル紙「エルサレム・ポスト」(7月31日付)が、そのクルド人の自治・独立を支持する社説を掲げている…
エルドアン・トルコ大統領による強権支配に警鐘を鳴らす米英各紙
◆重要な地政学的位置 7月15日に起きたクーデター未遂を受けて、トルコ国内で混乱が続いている。この混乱に乗じて権力基盤強化を進めるエルドアン大統領に対し、海外から懸念の声が上がっている。 トルコは、シリア内戦などで発…
ダッカ・テロで不公正の解消など若者過激化阻止への方策欠く現地紙
◆過激化の原因触れず バングラデシュで日本人7人を含む20人が殺害される大規模テロが発生、衝撃を呼んだ。地元紙は、「イスラム国」(IS)の国内の存在を認めず、野党勢力への締め付けを強めてきたハシナ政権を非難する声が強い…
問題発言の多い右派国防相任命で強い批判を浴びるネタニヤフ首相
◆右傾化に警鐘鳴らす イスラエルのネタニヤフ首相が右派政党「わが家イスラエル」のリーバーマン党首を国防相に任命したことが、内外で反発を呼んでいる。 リーバーマン氏は外相を務めたこともあるベテラン政治家だが、過激な発言…
伊勢志摩サミット検証、同床異夢のG7各国
伊勢志摩サミット検証(上) 対中露政策での結束が鍵 主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)は、紛争、テロ、難民などの国際的な問題への「取り組みを主導する特別な責任」を確認して閉幕した。複雑化する国際環境に日本が今後どう対応…
オバマ氏のシリア増派に「不十分」「危険」と支持・反対両派から批判
◆出口の見えない情勢 オバマ米大統領は4月25日、シリアでの過激派組織「イスラム国」(IS)との戦いで後方支援を強化するため、最大250人の米兵を増派すると発表した。このところ、イラクでのISの劣勢が伝えられ、これを機…
深刻な海面上昇の被害 ノート マーシャル諸島元大統領
ケサイ・ノート マーシャル諸島元大統領に聞く 今も続く核実験による汚染 太平洋の島国マーシャル諸島のケサイ・ノート元大統領は都内で本紙のインタビューに応え、海面上昇、米国が戦後行った核実験による被害が深刻で、国家の経済…
パキスタン・テロの一因に過激派利用する政府挙げるガーディアン
◆「大量虐殺」に危機感 世界各地で過激組織「イスラム国」(IS)の同調者によるテロが頻発している。3月下旬にはパキスタン東部パンジャブ州の州都ラホールで自爆テロが起き、イスラム武装勢力「パキスタン・タリバン運動」(TT…
オバマ大統領の中東政策の失敗を指摘しリビア介入を訴えるWSJ紙
◆急速なIS勢力拡大 米軍は2月19日にリビア北部サブラタの過激派組織「イスラム国」(IS)の訓練施設を爆撃した。この爆撃で約40人が死亡したとみられている。 オバマ米大統領は、ISの浸透が指摘されるリビアに対する軍…