本田 隆文
テロ拡大は欧米の外交の失敗が原因と非難する「ミドル・イースト・アイ」
◆最初の犠牲者シリア 北アフリカ・リビアでの2011年のカダフィ体制崩壊後、欧州、北アフリカで、過激派組織「イスラム国」(IS)などによるテロが頻発している。体制崩壊後の欧米の対応のまずさがテロの拡散につながったと指摘…
「一帯一路」推進へ中国とパキスタンが「悪魔の取引」と米FP誌が警告
◆中国がJeMを支援 インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方のインド側で2月14日に爆発があり、治安要員少なくとも36人が死亡、両国間の緊張が一時高まった。犯行声明を出したパキスタンのイスラム過激派「ジェイシモ…
トルコの台頭を受けて米国の無策に警鐘鳴らすブルームバーグ通信
◆中東の第3の勢力に トルコをめぐる動きがこのところ慌ただしい。シリア内戦で米国主導の有志連合に協力したトルコだが、内戦の終盤に向かってシリアのアサド政権、ロシアへの接近を強めている。ロシアの迎撃ミサイル導入をめぐって…
アフガンの米軍縮小は内戦を招来すると警告する英紙ガーディアン
◆テロとの戦いは失敗 アフガニスタン情勢をめぐる動きがこのところ慌ただしい。1990年代に一時「政権」を樹立した反政府勢力タリバンが勢力を拡大する一方で、米国がタリバンとの交渉に乗り出した。トランプ米大統領が、アフガン…
シリア米軍撤収発表が大きな波紋を呼び各メディアが賛否両論展開
◆批判を受け取り消す トランプ米大統領が昨年12月、シリアの米兵は「全員返って来る。すぐに帰って来る」とシリアからの全軍撤収を発表したことが大きな波紋を呼んだ。各国メディアからは、過激派組織「イスラム国」(IS、ISI…
カショギ氏殺害でサウジ非難も戦略的重要性に言及しない米WP紙
◆皇太子の「責任」主張 米上院は13日、サウジアラビア人ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏殺害をめぐって、ムハンマド皇太子の「責任」を主張する法案を通過させた。同時に、イエメン内戦に介入するサウジへの米国からの軍事支…
トランプ大統領の中東版NATOは「幻想」と主張する米紙WSJ
◆一枚岩でないGCC トランプ米大統領が昨年5月のサウジアラビア訪問時に提唱した「中東戦略同盟」(MESA)だが、実現への進展が見えない。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、「トランプ氏のアラブNATOの…
米の対イラン経済制裁をめぐり効果を疑問視する米・イスラエル紙
◆「逆の結果」出る恐れ 米国は5月にイラン核合意から離脱、それに伴い8月に経済制裁を再開し、11月4日には原油の完全禁輸などを実施する。制裁により、イランでは経済が悪化、国内でも反乱が起きるなど動揺しているが、イラン政…
シリアでのロシア機撃墜で関係悪化が懸念されるイスラエルとロシア
◆食い違う両者の主張 内戦が続くシリアで17日、ロシアの偵察機イリューシン20がシリア軍による「誤射」で撃墜されたことを受けて、情勢がいっそう複雑化するとの懸念の声が上がっている。 搭乗していたロシア兵15人が死亡、…
サウジアラビアで行き詰まるムハンマド皇太子の構造改革
サウジアラビアのムハンマド皇太子が進める脱原油などの経済・社会構造改革が逆風にさらされている。強権を行使し、改革に反対する宗教勢力などを抑え込んできた皇太子だが、国内からの反発は強く、改革が頓挫する可能性も指摘され始め…
イエメン内戦で有志連合への米軍の支援停止求めるワシントン・ポスト紙
◆40人の子供が犠牲に 内戦が続くイエメン西部でバスが爆撃され、乗っていた40人の子供が死亡したニュースは、世界中に衝撃を呼んだ。イスラム武装組織「フーシ派」を狙った爆撃とみられるものの、多発する民間人を巻き込んだ軍事…
パキスタンで「一帯一路」を推進する中国の戦略的脅威を指摘せぬ各紙
◆対中債務が足かせに パキスタン下院選が25日、実施され、第3党の野党パキスタン正義運動(PTI)が勝利を宣言、第1党として政権を担当することになる。 民主的な政権移行は、パキスタン史上2度目、PTIが政権を担当する…
英米の2人の若いリーダーによるイスラル・パレスチナ訪問に賛否
◆「歴史的」な王子訪問 英国のウィリアム王子がイスラエル、パレスチナを訪問した。英王室のパレスチナ訪問は、70年前に英国の委任統治が終了してから初めてのことで、英メディアは「歴史的」と称賛した。しかし、和平への期待を表…
イラク議会選でのサドル師勝利にイランの勢力拡大を懸念するFT紙
◆民主的な選挙に驚き イラク連邦議会選が12日行われ、かつて反米勢力を率いて、米軍を攻撃していたイスラム教シーア派のサドル師率いる政党連合「改革への行進」が、予想を覆して第1党に躍り出た。隣国シリア、イラン情勢が動揺す…
シリア攻撃を評価しながらもトランプ氏の政策に懸念抱く米英各紙
◆縮小する米の影響力 トランプ米政権は、シリア反政府勢力の拠点に対し化学兵器を使用したアサド政権に軍事攻撃を行った。化学兵器の研究・保管施設3カ所への限定的な攻撃への批判は少ないものの、アサド政権の残虐な攻撃が続く現状…
中国のアフリカ進出は現地経済に貢献せず足かせになると専門家警告
◆権益確保へ軍を投入 「一帯一路」の旗の下、ユーラシア大陸への経済進出を進める中国は、アフリカへの進出をも意欲的に進めている。だが、開発に伴う巨額の融資は現地の経済の足かせとなる可能性がある一方で、権益保護のため軍事力…
スクープ連発の「アクシオス」はネットニュースの先駆けとなるか
◆1年余で世界が注目 昨年から「アクシオス」という名前をメディアで見掛けることが多くなった。米国の新興のニュースサイトで、昨年1月、トランプ政権発足の直前にスタートした。トランプ政権をめぐるスクープを連発し、わずか1年…
シリアの混乱増すと米国のクルド人政策を非難する英紙ガーディアン
◆新段階に入った内紛 シリア北部のクルド人をめぐり、隣国トルコと米国との間でさや当てが繰り広げられている。米国が過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦でクルド人を動員し成果を上げた一方で、存在感を増すクルド人に隣国ト…
サウジ皇太子の改革推進に期待を寄せるイラン人ジャーナリスト
◆女性解放で競い合い 中東の大国サウジアラビアで、ムハンマド皇太子による経済・社会改革が進められている。サルマン国王の息子で32歳と若い皇太子に権力が集中し、第1副首相、国防相、経済開発評議会議長を兼任、経済の「脱石油…
イランへの対応をめぐるイスラエルのサウジ接近に賛否両論の各紙
◆変わる中東の勢力図 イランとアラブ諸国の対立が激化、イランの宿敵イスラエルをも巻き込み、中東全域に及ぶ大変革の可能性が指摘され始めている。イスラエルの保守系紙エルサレム・ポストは、エジプトとの国交につながったサダト大…
「バルフォア宣言」100周年でパレスチナの無策を非難した英誌
◆“二枚舌外交”の一環 イスラエルの独立につながった「バルフォア宣言」から100年を迎える。宣言が作成された11月2日には、ネタニヤフ首相がパレスチナの旧宗主国英国を訪れ、メイ英首相と共に記念の祝賀会に参席する予定だ。…
サウジ「七男の台頭」、若い皇太子の急速な改革に警鐘鳴らす英紙
◆異例の皇太子の交代 サウジアラビアはムハンマド皇太子の下で、経済・社会改革を精力的に進めているが、自身の政策に否定的なイスラム聖職者を拘束するなど、反政府的な活動を弾圧、改革も順調とは言えず、中東の大国サウジの未来に…
御用メディアが多い中東で批判を浴びるカタールのアルジャジーラ
◆自由で独立した報道 カタールの衛星テレビ局アルジャジーラ。サウジアラビア、エジプトなどアラブ4カ国から閉鎖要求を突き付けられ、強い圧力にさらされている。イスラエルでも、支局の閉鎖が決まるなど、体制に左右されず、自由で…