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中露との攻防、もう一つの最前線ボスニア
中欧のバルカン半島西部のボスニア・ヘルツェゴビナ(以下ボスニア)が、中露権威主義vs民主主義対決のもう一つの最前線になりつつある。酷い内戦の後、なんとかその再発を抑えてきたこの国が、新たな民族紛争の危機に近づいている。…
「自立自尊」を目指した仲井眞沖縄県政の8年間
県政振り返る著書がベストセラー、仲井眞弘多氏に聞く 2006年から2014年まで2期8年間、沖縄県知事を務めた仲井眞弘多氏の県政運営やその人生を振り返る本『自立自尊であれ』(OXメンバー著、幻冬舎ルネッサンス新書)がこ…
ペロシのいかさま裁判 Nancy Pelosi’s kangaroo court
米国民には1月6日に米議会議事堂で何が起こったか、知る資格がある。だが、ペロシ下院議長の偏見に満ちた議会特別委員会の仕事ぶりを見る限り、下院民主党多数派に期待した方がいいようだ。トランプ前大統領の大統領職を終わらせた2…
中国共産党100年祝賀行事に違和感
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 党が国家を腕力で統治 習専制体制長期化の弊害懸念 中国は7月1日に天安門広場に7万余人のそれぞれのユニフォームを着た国民を集めて、「中国共産党創党100年記念大会」を開催した。天安門上の観…
韓国・文大統領 金正恩氏との会談模索か
来年2月の北京五輪で 北の関心は米の譲歩 韓国の文在寅政権が来年2月に中国・北京で開催される冬季五輪を舞台に北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記との会談を模索しているとの見方が広がっている。会談実現の鍵は制裁緩和に向け米国の…
コロナ対策、反対ばかりで代案ない朝日社説に説得力も信頼性もなし
◆強烈な剣幕で反対論 「あなたは反対ばかりするが、それならどんな代案があるのか」 職場の議論でも時にこんな熱い場面に出くわす。司会をしていれば「まぁ、そういう反対のご意見も踏まえて、ではどんな解決策があるか、そっちに…
1964年の東京五輪と沖縄
沖縄大学教授 宮城 能彦 日の丸を振り聖火歓迎 「我々も同じ日本人」と確認 1964年の東京オリンピック。 当時私は4歳だったので、直接の記憶がないのが残念である。しかし、当時の沖縄社会の雰囲気や、沖縄県民にとって6…
中国が抱える課題を分析し、30年後も米国を凌駕できないとみる2誌
◆世界の覇権握る野望 中国共産党は今年7月、結党100周年を迎えた。そして2049年に中国建国100年を迎える。 中国は1978年に鄧小平の主導の下、「改革・開放」路線に転じて以来、西側の資本と技術を積極的に取り入れ…
五輪期間中のサイバー攻撃の可能性
日本安全保障・危機管理学会上席フェロー 新田 容子 イベント自体を人質に 国家的攻撃者の絶好の出番 現在、コロナ禍の影響でテレワークを含め自宅で過ごす機会が増え、非常事態宣言下の東京オリンピックが始まり、期間中はさらに…
左傾化する自民党、稲田氏は保守から転向か
家族解体イデオロギーに加担 選択的夫婦別姓、LGBT(性的少数者)支援など家族をめぐる政策課題で、自民党の混乱が露見している。これらは元来、個人の権利を重視する左派のカードだが、同党はリベラル派を中心とした推進派が勢い…
コロナ下の五輪開会式、残念だった経済界の欠席
《 記 者 の 視 点 》 東京五輪が開幕して10日。日本人選手の連日の活躍もあり、序盤の五輪は開催前の不安やトラブルを吹き飛ばすかのように、大きな盛り上がりを見せている。 息詰まる熱戦が繰り広げられ、勝者・敗者悲喜…
東京五輪延期で危ぶまれた開催に再放送で示唆が増した「いだてん」
◆災禍の視座から共感 「こんな時にオリンピックですか!」 「こんな時だからこそ、スポーツが人々に力を与えるんです!」 五輪開会式前の7月22日午後、NHKで再放送された大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」総…
地名変更で歴史の書き換えを目論む米リベラル勢力 Geographic racism ‘cannot be tolerated’
米民主党議員とデブ・ハーランド内務長官は、1000以上の川や山、その他の場所の名称を変更したいと考えている。これらの地名は人種差別的だというのがその理由だ。 エリザベス・ウォーレン民主党上院議員(マサチューセッツ州選…
米アイスメーカーがイスラエル入植地から撤退で5州が商品排除へ States move to freeze out Ben & Jerry’s over Israeli settlements boycott
米アイスクリームメーカー、ベン・アンド・ジェリーズが、イスラエルの係争地にある入植地から製品を撤退させることを決定したことに、米国の州政府が反発している。 少なくとも五つの州が、「パレスチナ占領地」でのアイスクリーム…
東南アジアでコロナ感染急増
新型コロナウイルスに対し中国は当初、共産党独裁政権による強制力を駆使した地域や都市単位でのロックダウンなどで制圧したとされ、強権国家の優位性を世界にアピールし開発途上国などへの影響力増大に意欲を見せた。だが、ここにきて…
現実味増す台湾危機を考える
元統幕議長 杉山 蕃 米中の軍事バランス変化 「台湾関係法」いつまで通用? 先進7カ国(G7)首脳会議、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議、日米首脳会談をはじめとし、米軍高官の議会証言、両岸首脳の発言等、台湾問題の情…
デルタ株の感染者急増 イスラエル
世界最速ペースで新型コロナウイルスのワクチン接種を進めて感染拡大を抑え込んだとみられたイスラエルでは、感染力が強いデルタ株(インド型変異株)の流入により再び感染者が急増している。最近の1日当たりの新規感染者数の平均が1…
サイバー攻撃巧妙化でデジタル社会の基盤が蝕まれていると米紙警鐘
◆露が国家的な関与か 大規模なサイバー攻撃、サイバースパイの報道が続いている。イスラエルのIT企業、NSOグループのスパイウエア「ペガサス」が悪用され、国家元首、反体制派ジャーナリスト・活動家の通信が傍受されていたこと…
敵国へのエネルギー依存に向かうバイデン氏 Biden promotes fossil fuel production, elsewhere
つらい経験が人を強くすると言われる。その一方で、つらい経験の中には、あなたを死の病に追い込むものもある。バイデン大統領は、その高い地位を生かして経済競争を促進するとともに、米経済の主要なエネルギー源から手を引こうとして…
「東京2020」と「時代の精神」
東洋学園大学教授 櫻田 淳 「大会の哲学」用意し得ず 甘やかされて育った戦後世代 「東京2020」(東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会)が幕を開けた。「東京2020」は、準備の過程で諸々(もろもろ)の不手…
在ウィーン米大使館 多発するハバナ症候群 突然の頭痛、めまい、耳鳴り
音響攻撃の可能性も 在ウィーンの米大使館関係者で通称ハバナ症候群といわれる健康障害を訴える件数が増えている。関係者には外交官、情報・軍事関係者が多いことからバイデン米政権は深刻に受け取り、「敵国の音響攻撃の可能性もある…
五輪開催を対立争点化させ国民世論を分断した朝日のマッチポンプ
◆陰鬱な顔で開幕報道 東京五輪の熱戦にハラハラドキドキ、そして大歓声(むろんリモート)の日々が続く。開会式を伝える読売と一部地方紙の24日付1面は最終面との見開きページとし、ワイドなカラーフォトを使って感動を切り取って…
対中政策の再検討迫られる米政権
アメリカン・エンタープライズ研究所客員研究員 加瀬 みき 中東の空白を埋める中国 サウジやイスラエルにも接近 バイデン米政権はサウジアラビアに対し厳しい姿勢を取ってきた。同国出身でワシントン・ポスト紙記者のジャマル・カ…