情報収集狙い行方不明になった米女性アメリア


情報収集狙い行方不明になった米女性アメリア

南方の前進拠点 トラック島物語(中)

 トラック島が日本海軍最大の前進拠点となったのは、日本海軍の対米戦構想と深く関わっていた。日露戦争の勝利から程ない明治40年4月、元帥・山縣有朋主導の下に「帝国国防方針」が策定され、わが国の仮想敵国の第一には陸軍が想定するロシアが、次いで海軍が想定するアメリカが挙げられた。

 帝国国防方針はその後、大正7年、同12年、昭和11年と3度改訂されるが、海軍の主たる仮想敵国は終始アメリカであった。大正12年の改定からロシア(ソ連)に代わりアメリカが、帝国日本の第一の仮想敵国に据えられた。


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