オピニオン rss

調査捕鯨敗訴、商業捕鯨再開へ長期戦略を

 南極海での日本の調査捕鯨の合法性が争われた裁判で、オランダ・ハーグの国際司法裁判所(ICJ)は、現在の形での調査捕鯨活動の中止を言い渡した。オーストラリアが「日本の捕鯨は科学を装った商業捕鯨だ」と訴えた裁判は、反捕鯨国…

続き

地球の将来見据え温暖化対策急げ

 地球温暖化がこのまま進めば、貧困などを助長し、内戦など暴力的な衝突拡大につながり、国家間の緊張が高まる―。  国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が発表した報告書は、温暖化が社会や生態系に与える影響は、平…

続き

北方領土復帰へ新戦略を 露米、露中の交渉をヒントに

「引き分け論」の活用  戦後まもなく70年になるのに「北方領土返還」交渉は未解決のままである。日本には、日本固有の領土である「4島返還論」は正論であるから、粘り強くひたすら固守していれば、いつかロシア側が折れるに違いない…

続き

ホリスティック教育の薦め

名寄市立大学教授 加藤 隆 霊性回復し問題に対処 人間論が欠落している教育学  先日、ターミナルケア(終末期医療)についての講演会に出席する機会があった。その中で演者が印象的な指摘をしていた。いのちには二種類あるというの…

続き

武器輸出新原則、友好国との共同開発進めよ

 政府がこれまで武器、関連技術の輸出を事実上禁止していた「武器輸出三原則」を改め、「新三原則」を決めた。概ね妥当な内容である。  「積極的平和主義」を推進するためのソフトパワーとして活用できるとともに、危機的状況にあるわ…

続き

日朝協議、粘り強く「拉致」再調査求めよ

 日本と北朝鮮の外務省局長級による政府間の公式協議が北京で行われた。  安倍晋三首相は日本人拉致問題を「必ず安倍内閣で解決する」と繰り返し強調してきた。粘り強く拉致問題の再調査を北朝鮮に要求していくべきだ。  挑発行為で…

続き

米で広がる台湾・尖閣放棄論 米大西洋評議会上級研究員ロジャー・クリフ氏に聞く(下)

新QDRと米中軍事バランス  ――中国の接近阻止・領域拒否(A2AD)戦略は、米軍の戦力投射能力にどのような脅威をもたらしているか。  米軍の戦力投射能力の中心は戦闘機と空母だ。西太平洋にある米国の航空基地には、沖縄の嘉…

続き

論難に返す靖国神社異見

評論家 髙橋 正 「荒ぶる魂を鎮める」処 憤懣を抱いて逝った戦死者  菩提寺が東京の小石川にあった関係で、筆者は毎年、お盆には帰路、「ミタママツリ」で賑わう九段の靖国神社に参詣するのを常とした。「護国の英霊を祀(まつ)る…

続き

消費増税、景気下支えに万全の態勢を

 消費税率が5%から8%に引き上げられた。1997年4月以来17年ぶりの消費増税だ。  デフレ脱却途上での消費増税には、回復傾向にある景気を腰折れさせる懸念が小さくない。政府は景気の下支えに万全の態勢で臨んでほしい。 1…

続き

中国の脅威に一致団結せよ

桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ 首相批判は方向が違う 米国は日本の味方と明快に  相変わらず中華人民共和国は日本の領海、領空を侵して挑発行為を続けている。過去26年間は軍事費を2桁で増額し続けている。直近の全国人…

続き

コミュニティー文化で心の復興を 京都大学名誉教授 秩父神社宮司 薗田稔氏に聞く

震災復興と日本人の霊性  東日本大震災から3年を経て復興が進む被災地では、被災者の心の復興が課題になっている。この間、被災各地では祭りや郷土芸能が地域の人たちを元気にしていた。そこで、自身も社殿や鎮守の森の再生などに尽力…

続き

「質的優位」維持に逆行する米 米大西洋評議会上級研究員 ロジャー・クリフ氏に聞く(上)

新QDRと米中軍事バランス  オバマ米政権が発表した「4年ごとの国防計画見直し(QDR)」の下で、米国は軍拡に邁進(まいしん)する中国に対し優位を維持できるのか。アジア太平洋地域の軍事バランスが崩れつつある中で、日本は何…

続き

渡辺氏の借入問題で疑惑解明に自ら積極姿勢を

 「政治とカネ」をめぐる疑惑がまた浮上した。みんなの党の渡辺喜美代表が化粧品会社会長から8億円を借り入れていた問題で、使途が不明なため法に抵触する可能性がある。  同党が主導して調査をするというが、それで疑惑を晴らせるの…

続き

江戸城天守を見上げる五輪を

評論家 太田 正利  伝承すべき日本の「宝」 世界に誇る文化遺産の再建  2020年の東京オリンピック――前回の1964年には池田内閣の末期で、競技場等の施設整備、東海道新幹線と東京モノレールの開業、東京国際空港のターミ…

続き

袴田事件再審、衝撃的な「証拠捏造」の指摘

 昭和41年に静岡県で一家4人が殺害、放火された「袴田事件」で、強盗殺人などの罪に問われ死刑が確定した袴田巌元被告の第2次再審請求審で静岡地裁が再審開始を認めた。刑と拘置の執行停止も決定し、袴田さんは48年ぶりに釈放され…

続き

地下水放出は汚染水問題解決への一歩だ

 東京電力が福島第1原発の汚染水増加対策の一環として、汚染前の地下水を海に放出する「地下水バイパス計画」の実施を、福島県漁業協同組合連合会が容認した。 1日に100㌧減少  福島第1原発では、原子炉建屋に流入した地下水が…

続き

改憲意見書、地方議会から国会での審議に

 石川県、富山県、香川県、愛媛県などの県議会で憲法改正の早期実現を求める意見書が採択されている。  地方議会の改憲意見書は国会での改憲原案提出や審議を後押しするものである。こうした地方の声を踏まえ、国会各党派は改憲に向け…

続き

自然災害は日本人の運命

「備災力」と災害への覚悟 人間の力では防げない  戦争と自然災害とを比べた場合、戦争は人間が引き起こす行為であり、お互いに理性が働けば、戦争を防ぐことができる。しかし地震、津波、台風、火山の噴火、ゲリラ豪雨などの自然災害…

続き

武器輸出に新基準を定めよ

元統幕議長 杉山 蕃 判然としない技術の境目 国際共同開発は時代の流れ  政府の「武器輸出三原則」改定案が自民・公明の与党プロジェクトチームで了承された。誠に結構なことであり、昭和42年佐藤内閣によって提示された政府方針…

続き

日米韓首脳会談、対北抑止へ関係改善を急げ

 オランダのハーグで安倍晋三首相、オバマ米大統領、韓国の朴槿恵大統領による3カ国首脳会談が開催された。最大の成果は、北朝鮮問題を中心とした東アジアの安全保障について、3カ国が一層緊密に連携していく重要性を確認したことであ…

続き

G7首脳会議、対露政策で結束が問われる

 日米など先進7カ国(G7)首脳会議が、核安全保障サミットが開かれたオランダ・ハーグで行われ、「ハーグ宣言」が採択された。  露のG8参加停止を表明  G7首脳会議はオバマ米大統領の提案で開催された。ハーグ宣言は、ロシア…

続き

クリミア問題と西側の結束

アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 戦闘的行動とるロシア 指導力発揮迫られる独首相  ウクライナの自治共和国であったクリミア半島がロシアに併合された。国際法や国際世論を完全に無視した大胆不敵な行…

続き

安倍首相は重要政策実現へ明確な道筋を

 平成26年度予算が成立し、国会は後半戦に突入した。景気の回復、集団的自衛権の行使容認のための憲法解釈の変更、教育改革など、多くの課題が前途に山積している。安倍晋三首相はこれらの重要諸課題の解決に向けて明確な道筋を付ける…

続き