オピニオン rss

日露2プラス2、露の対北姿勢は甘過ぎる

 日露両政府はモスクワで外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開いた。日本側は河野太郎外相、小野寺五典防衛相、ロシア側はラブロフ外相、ショイグ国防相が参加した。 次官級協議を年1回開催  日露双方は北朝鮮の非核化に向けた…

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大陸国家・中国の海洋進出に矛盾 澁谷司氏

中国の野心と米国 拓殖大学海外事情研究所教授 澁谷 司氏に聞く  中国を軸としたユーラシア経済圏構築を目指した「一帯一路」構想などダイナミックな戦略の下、中国は2049年の建国100周年をゴールとした「100年マラソン」…

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一筋縄ではいかぬ北非核化

元統幕議長 杉山 蕃 莫大な経費と時間必要 KEDOの失敗繰り返すな  華々しく実施された米朝首脳会談から1カ月半が過ぎた。その後の進展は目立ったものはなく、政治ショーにすぎなかったのではないかという見方も有力である。今…

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水産業改革、魅力ある産業へ制度刷新を

 一般社団法人日本経済調査協議会の第2次水産業改革委員会はこのほど、漁業権の廃止など根本的な制度改革を骨子とした中間提言を発表した。5月に水産庁の改革案が自民党水産部会で了承されたが、日経調の提言は、水産業の再生へより踏…

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iPS脳移植、新たな治療法の確立を期待

 京都大が人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いたパーキンソン病での臨床試験(治験)を開始する。体のさまざまな細胞に変えることができるiPS細胞を患者の脳に移植する世界初の試みだ。 パーキンソン病で治験  パーキンソン病は…

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習中国主席の「増長」への反動

東洋学園大学教授 櫻田 淳 行き詰まる覇権主義外交 党指導部による「軌道修正」も  「ロイター通信」(7月20日配信)記事によれば、ドナルド・J・トランプ(米国大統領)は、中国からの輸入品5000億ドルに関税を賦課するこ…

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カンボジア、懸念される中国傾斜加速

 カンボジアで下院(定数125)選挙が行われ、フン・セン首相率いる与党・人民党がほぼ全議席を獲得する見通しだ。在任期間が33年に及ぶフン・セン首相が、政権の座にとどまることが確実になった。 強権的なフン・セン政権  しか…

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限界にきたトランプ流外交

アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき 敵を敬い、味方を軽侮 ロシア擁護に信奉者も失望  トランプ米大統領がプーチン露大統領との記者会見で自国の諜報(ちょうほう)機関よりプーチン大統領を信頼するかの…

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文科省汚職、極めて深刻な規範意識の低さ

 文部科学省で汚職事件が相次いだ。教育行政への信頼を大きく揺るがした責任は重い。 幹部2人が逮捕される  文科省では前局長の佐野太被告が、東京医科大から私立大学の支援事業の選定をめぐり便宜を図るよう依頼され、その見返りに…

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最終段階迎えたシリア内戦

東京国際大学名誉教授 渥美 堅持 「アラブの春」とは別物 部族の生き残り懸けた戦い  約7年以上にわたるシリア内戦が、一時的と判断されても不思議ではない停戦を迎えた。今年6月に入りシリア政府軍は、シリア南部一帯に分散的拡…

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辺野古承認撤回、安保環境の悪化を直視せよ

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、翁長雄志同県知事は仲井眞弘多前知事による埋め立て承認を撤回する手続きに入ると表明した。 求心力向上を狙う翁長氏  翁長氏はその理由として①防衛省沖縄…

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綻ぶ共産党の「赤旗」活動

 どうなる?共産党。今、共産党に危機が起きている。創立以来、共産党が維持してきたスタイルの劇的な転換である。具体的には、共産党機関紙「しんぶん赤旗」の電子版の発行、そして、SNSでコミュニケーションを取ることによるこれま…

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北の核物質生産、非核化より体制保証に執着か

 ポンペオ米国務長官は上院外交委員会の公聴会で、北朝鮮が現在も核物質の生産を続けていると明らかにした。「完全な非核化」の履行で合意した先月の米朝首脳会談後、米メディアが指摘していた北朝鮮の核開発継続をポンペオ氏が初めて認…

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韓国を理解するための知的技法 小倉紀蔵氏

京都大学大学院人間環境学研究科教授 小倉 紀蔵氏 「抽象度」高め見える異文化の本質  6月中旬に開催された米朝首脳会談を境に、緊迫していた東アジア情勢が急展開の様相を呈している。もっとも、日本と韓国の間にはいまだに慰安婦…

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韓国慰安婦予算、日韓合意の精神を損ねる

 韓国政府はいわゆる従軍慰安婦問題をめぐる2015年末の日韓合意に基づき日本政府が韓国に拠出した10億円について、これを全額肩代わりするため103億ウォンを予備費として予算に計上することを閣議決定した。事実上、合意を見直…

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成果なかった米露首脳会談

日本対外文化協会理事 中澤 孝之 得点はプーチン氏側に トランプ氏には批判が殺到  トランプ米大統領とプーチン・ロシア大統領は16日、フィンランドの首都ヘルシンキのニーニスト同国大統領公邸で会談した。両首脳の顔合わせは、…

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通常国会後、政権一強は野党の自業自得だ

 通常国会が32日の延長期間内に「働き方改革」関連法など重要法案を成立させて閉幕した後、秋の自民党総裁選に向け岸田文雄政調会長は安倍晋三首相の3選を支持すると表明した。  野党は安倍政権を「議会制民主主義の根幹を破壊した…

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日本PKO只今4人、高田警視の千の風を想う

 「何しろたった4人ですよ」。長く国連平和維持活動(PKO)に関わった大島賢三・元国連事務次長が心底残念そうに言った。  PKOは現在世界で14ミッションが実施され、10万人以上が従事している。だが日本は昨年5月、5年半…

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五輪まで2年、重要性増す酷暑への対策

 2020年東京五輪の開催まであと2年となった。夏季では56年ぶりに日本で開かれる「平和の祭典」に向け、万全の準備を進める必要がある。 震災復興を示す大会  東京スカイツリータウンでは東京五輪に向けたカウントダウンイベン…

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高等教育無償化の改憲に反対

弁護士 秋山 昭八 大学の質の低下に拍車 拡充すべき低利教育ローン  大学、短大など、高等教育の無償化を新たに憲法に書き加えることには反対である。国の基本理念として、永続的な無償化が必須だという国民的合意が形成されている…

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米国接近で揺れる北朝鮮内部

 北朝鮮の体制を支える二本柱は反米主義と反日主義である。金日成は日本帝国と戦った抗日戦争の英雄であり、米帝国と戦った抗米戦争の英雄だと宣伝する。  外に敵をつくって国民の敵愾心を高め、国民結束を図るのが独裁政権の常套手段…

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米の輸入車関税、どの国の利益にもならない

 トランプ米政権が検討する自動車・同部品への輸入制限措置に異論が続出している。  米商務省は輸入制限について、国内外の企業や外国政府の代表者を招いて意見を聞く公聴会を開いた。証言者の多くが経済に悪影響を及ぼすとして反対意…

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「平和憲法」信仰の呪縛解け

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 改憲繰り返す世界各国 内外情勢に応じる柔軟性必要  今国会では、憲法改定に資する国民投票法の改正見送りが伝えられている。野党の反対で審議が遅れ、憲法改正がさらに遠のくことを憂慮している。  …

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