メディア批評
未婚率急増に対し匿名氏の発言とらえ安手の分析に終始した週刊朝日
◆4人に1人が未婚男 週刊朝日9月25日号の「未婚・独身男が増えている裏事情」は「国立社会保障・人口問題研究所の調べで『50歳まで一度も結婚したことのない男性』が4人に1人に。2035年には3人に1人になるとの試算だ。…
憲法や安保問題を避け安易なテーマで劇場型政治を助長する各番組
◆小池氏の巧みな戦術 9月28日の臨時国会の冒頭で衆院が解散され、選挙戦が事実上スタートした。安倍晋三首相は、解散理由に消費税増税の使途変更と北朝鮮情勢への対応を挙げ、「国難突破解散」と命名した。 しかし、連日テレビ…
LGBTと教育 危険な親の価値観軽視
保護者の教育権に言及なし 作家の石井光太が、いわゆる「LGBT」(性的少数者)をテーマに、「潮」の9、10月号の2回にわたってルポしている(「本来の自分で生きる――LGBTが集う場所」)。 取材の中心は、愛媛県で当事…
虐待の“連鎖”断つ 親への支援が不可欠
里親、養子縁組の促進も 全国の児童相談所(児相)で対応した相談件数が初めて10万件を突破したのは、平成27年度だった。それが昨年度は12万件を超えた。約6万件となったのは23年度から5年間で倍増したことになる。 この…
「北朝鮮情勢への言及」を隠しながら機関紙並みに政権批判する朝日
◆国難への対応に集約 「野党は『加計隠し』『解散の大義』などを問題にするが、国会で大変な時間を費やしたその問題を含め、安倍内閣の信任不信任は国民に委ねられた」(小紙27日付「上昇気流」)のである。 二院制をとる日本の…
基本政策の違い問わず共産党と歩調を合わせ野党共闘に執着する朝日
◆有権者の選択を軽視 安倍首相が解散総選挙に踏み切った。野党第1党の民進党は“エース”の不倫騒動と離党者の続出、「小池新党」は準備不足、しかも議員の任期は残すところ1年余り。北朝鮮危機が高まれば、解散の時期を逸しかねな…
なぜ今、解散総選挙なのか、時期と争点に疑義を唱える文春・新潮
◆争点とすべきは改憲 安倍晋三首相が国連総会から帰国し、本稿が掲載される頃には解散総選挙の日程が明らかになっていることだろう。野党や一部メディアは猛反発しているが、一気に選挙モードに突入する。 「大義なき解散」と野党…
サウジ「七男の台頭」、若い皇太子の急速な改革に警鐘鳴らす英紙
◆異例の皇太子の交代 サウジアラビアはムハンマド皇太子の下で、経済・社会改革を精力的に進めているが、自身の政策に否定的なイスラム聖職者を拘束するなど、反政府的な活動を弾圧、改革も順調とは言えず、中東の大国サウジの未来に…
「自由民主」に党外交/トップに日中与党交流
「一帯一路」へ誘う中国 8月の安倍内閣改造と自民党役員人事の後、同党機関紙「自由民主」1面記事は、「第6回日中与党交流協議会」「新しい時代に相応しい日中関係を」(8・29)、「青年局海外研修団がベトナム訪問」(9・5)…
女性活躍の「公明」特集/制度より教育で増やせ
指導的地位を目指す女性 今年は女性議員受難の年と見え、蓮舫、稲田朋美、山尾志桜里、豊田真由子、今井絵理子の各氏らが、選挙、失言、暴言、不倫などさまざまな理由でマスコミを賑(にぎ)わした。これも女性議員が増えた証拠と思わ…
「民進」に前原新代表 ワンボイスの訴え試金石
続く「赤旗」民共共闘記事 突如解散風が吹き、臨時国会の初めに衆院解散、来月には総選挙だ。これも、民進党の離党問題と無縁ではないだろう。前原誠司代表を選んで後、不倫疑惑で山尾志桜里元政調会長の幹事長内定取り消しがあり、山…
柏崎刈羽原発の安全審査で東電の「適格性」に注文付けた反原発3紙
◆審査書案に噛みつく 原子力規制員会が東京電力の柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の審査で、福島第1原発事故を起こした東電に再び原発を運転する資格(適格性)があると認め、早ければ月内にも、事実上の「合格証」に当たる審査書…
小泉訪朝15年、拉致捜査だけでなく報道姿勢の徹底検証必要な読売
◆最初の政府認定拉致 「小泉訪朝15年 長く残酷な日々に決着を」―産経17日付主張はこう訴える。 北朝鮮が日本人の拉致を認めた2002年の日朝首脳会談から15年がたったが、政府が認定した拉致被害者17人のうち、帰国し…
学校教育の現場を「完全なブラック職場」だと指摘する東洋経済
◆期待と現実の落差大 いじめや不登校、体罰や児童生徒の自殺など教育現場をめぐる問題が頻繁にマスコミに取り上げられる。その際に学校側が把握していなかったという形で校長や教育員委員会のトップが謝罪する光景を多く見る。視聴者…
児童虐待で“連鎖”煽る戦後の価値観に迫れなかった「深層ニュース」
◆リスクを「過小評価」 昨年度に児童相談所が対応した子供に対する虐待件数が12万件を超え、過去最悪となった。記録の残る1990年度以降、26回連続して記録を更新しているのだから、この社会の病理現象の深刻度は誰でも分かり…
桐生9秒98、<日本に黄金時代来る予感>ぐらい言ってよいのでは
◆地味な印象を拭えず 湯川秀樹博士が昭和24(1949)年に日本人最初のノーベル賞受賞者となったのと同等の快挙ぐらいに讃(たた)えて評価されてもいいのではないかと思った。受賞者のほとんどが欧米人で占められていた中に分け…
「非核三原則」の見直し促す石破発言を高飛車に批判する左傾紙の空想論
◆防衛論議に一石投ず 「石破砲」というのは大げさだが、スキャンダル暴きの「文春砲」よりは重要な問題提起だった。自民党の石破茂・元防衛相が6日のテレビ朝日の番組で、核実験を強行した北朝鮮への対応策として「非核三原則」の見…
前原民進党新代表の共産党的傾向を指摘するも掘り下げ不足の新潮
◆山尾氏に文春砲炸裂 この週は何と言っても民進党の山尾志桜里衆院議員に炸裂(さくれつ)した“文春砲”が最も注目を集めた。週刊文春(9月14日号)のトップ記事「イケメン弁護士と『お泊り禁断愛』」で不倫を疑わせる行動が暴か…
琉球新報・沖縄タイムス、共産党と「共闘宣言」
《 沖 縄 時 評 》 一般紙のレッドライン越えた 共産党の機関紙「しんぶん赤旗」日曜版(8月20日号)には驚かされた。 沖縄の地元紙「琉球新報」と「沖縄タイムス」の両編集局長の顔写真入りのインタビュー記事が「沖縄 …
4年連続100兆円超予算で財務省に「水膨れ」と厳しい査定求めた各紙
◆借金大国は事実誤認 各省庁からの2018年度予算概算要求が8月末に締め切られた。一般会計の総額は100・9兆円程度で、4年連続で100兆円を突破した。 以下に、各紙社説の論評として見出しを列挙するが、総じて厳しい内…
小池知事の北朝鮮系団体主催追悼式への文書送付見送りを批判する朝日
◆根拠薄い「六千余名」 防災の日が9月1日なのは、関東大震災の発生の日に由来する。それから94年、東京都墨田区にある都立横網町公園の都慰霊堂で大法要が営まれた。防災訓練とともに定番の行事だが、新聞ではあまり報じられず、…
中国の圧力で検閲加担したケンブリッジ大の弱腰を追及するNW日本版
◆「中国マネー」の誘惑 ニューズウィーク(NW)日本版(9月5日号)が、中国の言論・学問の自由侵犯を糾弾して、骨のあるところを見せている。「欧米の名門大学よ、中国マネーに屈するな」がそれ。 英国の名門ケンブリッジ大の…
北ミサイルに米韓演習への対抗経費の苦しさ指摘した「日曜討論」等
◆否めない手詰まり感 相次ぐ北朝鮮のミサイル発射だ。8月29日には、日本領空を越えて2700キロ飛行し、襟裳岬の東約1180キロの太平洋上に落下した。朝鮮中央通信は30日に新型中距離弾道ミサイル「火星12」の試射に「成…