[明日へのノート]
和式トイレ
来年度予算案で、外国人旅行者の増加に対応するため、地方の旅館などが和式トイレを洋式に改修する費用を補助する事業が含まれた。そのニュースに、カナダ人女子留学生を短期ホームスティ(12月7日付のこの欄で紹介)させた時のエピ…
子供の立場で考える
「『子どもの立場にたって考える』という言い方が、女性の社会参画を進める上ではふさわしくない、というふうにいわれてきた経緯がある。『子どもの立場にたって考えれば、母親にそばにいてほしいものだ』といった、本当に子どもがそう…
現代の井戸端
認知症カフェ、子育てカフェといった「コミュニティカフェ」(コミュカフェ)があちこちに出現している。最近も近所の生涯学習支援施設の壁面に「おしゃべりカフェ」のチラシを発見した。 コミュカフェは現代の井戸端と言われ、運営…
留学生との交流
自宅近くの大学が9月に入学した留学生を一般家庭にホームスティさせるプログラムで、受け入れ家庭を募集していた。高校2年の娘がその募集を知り、「ぜひ泊めてあげたい」と言い出した。 一泊二日で負担が少ない上、大学で英語を学…
祝日の意義
先週の日曜日のことだ。仕事の関係で外出中の筆者に妻からメールが届いた。「今日、何の日か知ってますか? いい夫婦の日なんですって」。11月22日がその語呂合わせでいい夫婦の日ということは知っていたので、「もちろん知ってい…
「情動」を育てる家族愛
子供の「情動」の発達に関する最新の研究を教育に活(い)かし、現在のいじめ問題などにも対応しようと、文部科学省が専門家の会議(「情動の科学的解明と教育等への応用に関する研究推進会議」)を設置している。 情動(喜び、悲し…
フリースクール法制化
いじめや発達障害など何らかの理由で学校に行けない不登校児童生徒は約12万人に上る。カウンセラーを配置したり、クラスの少人数化を進めてきたが、改善の兆しは見えてこない。 先日、不登校の受け皿となっている公的な教育支援セ…
いじめの加害者?
東京周辺で暮らす小中学校時代の同級生たちが年に何度か集まる。その時、決まって盛り上がる話題がある。顔を見せない同級生の消息についてだ。 先日も、小規模の食事会を開いた時、「A子さん、一度も顔見せないね。どうしているか…
心を豊かにする自然体験
小学校の頃、通学路に大きなザクロの木があった。ザクロの実が開く頃になるといつも甘い香りが漂ってきて、その実が本当においしそうに見えたものだ。 ところが、はるか後に会社からの帰り道を歩いていると、ザクロの木もないのにそ…
「再婚禁止期間」は違憲?
前の夫との離婚が成立する前に、他の男性との子供を妊娠・出産した静岡県の女性が、民法に定められた嫡出推定と再婚禁止期間のために子供が無戸籍になり、再婚もできないとして、300万円の賠償を求める訴えを、今月15日、東京地裁…
理系人材を育てる好機に
毎年ノーベル賞の季節になると、日本中が期待に沸く。今年は大村智氏(80)、梶田隆章氏(56)、ともに地元の地方大学の出身だったこともあり、ノーベル賞を身近に感じた若者も多かったに違いない。 日本人の受賞ラッシュは子供…
今の18歳は大人?
高校時代の同級生から、メールが届いた。添付されていたのは一枚の写真データ。高校3年の運動会で、仲間たちで撮ったスナップ写真だった。 メールの送信者は今、故郷近くの高校で国語教師をしている。文化祭で教師たちの若い時の写…
道徳で教える「家族」
道徳教育の教科化(「特別の教科道徳」)は、小学校で平成30年度、中学校は31年度から実施される。 3月に改定学習指導要領が告示され、7月には教科書作成の指針となる学習指導要領解説書が公表されたが、その中で目をひくこと…
買い物難民700万時代
大手総合スーパー各社が相次いで大規模閉店の方針を打ち出した。需要が見込めない大型店の閉鎖は買い物難民を生む。 先週「カンブリア宮殿」というテレビ番組で、高齢化社会の買い物難民を救う新ビジネスを紹介していた。 徒歩5…
生得的な男女の違い
一姫二太郎とはよく言ったもので、最初から男児が続いて生まれ育児に悪戦苦闘した妻の姿を知っている筆者としては、最初に女児が生まれ、その子が3歳近くなって男児を産んだ長男の嫁は本当に恵まれていると思う。もちろん、育児の真っ…
「家族の病」を越えて
お盆の休み、二つの家族本を読んだ。下重暁子氏の『家族という病』、もう一つは発達障害の専門医・星野仁彦氏の『家族と言う病巣』だ。 前者は下重氏の家族史であり、家族が互いに何をしているか知らない、希薄な家族関係だったと吐…
「婚学」のすすめ
シンポジウムで、「婚学」を提唱している佐藤剛史さん(九州大学助教)の話を聞く機会があった。 佐藤さんのゼミは1年生を対象に行われていて、定員20人のところ200人を超える学生が殺到するほどの人気を集めているという。 …
子供だけの旅の思い出
夏休みに入って、子供だけで旅行する姿を見かけることがある。親の実家にでも遊びにいくのだろうか。中には、独り旅もある。 今は成長したわが家の子供人3人も小学生の時、付き添いなしで旅をさせたが、それぞれハプニングがあって…
同性カップルの責任は?
世田谷区が今年11月をめどに、同性カップルに結婚に準じる関係と認める公的書類を発行するという。今年4月、渋谷区が同性カップルに結婚に相当する証明書を発行する条例を施行しており、これから他の自治体にも広がりそうな趨勢(す…
所沢「育休退園」の波紋
6月25日、所沢市の保育園に子供を預けている保護者11人が、「育休」で上の子が退園となる、市の運用の差し止めを求めて提訴した。この1カ月、育休退園問題をめぐって、さまざまな反応がウェブ上で沸騰した。「育休取得し出産後は…
「安全神話」の二面性
東日本大震災によって、日本の原発の安全神話は崩壊した。ここでいう安全神話とは、原発が「絶対に安全」とか「百パーセント安全」とかいう主張のことだ。 なぜこれが「神話」となるのか。そもそも神話とは、侵し難い絶対的なものと…
学習困難者のための塾
5月4日付教育面で紹介した「発達障害」専門の塾講師・福嶋和幸さんに再び会った。「SUNDAY世界日報」に転載された記事を読んで、彼の塾を訪ねた読者もいるそうだ。そのお子さんが勉強好きになってくれれば、と願う。 塾に通…
親韓派と良心的日本人
去る22日夕、都内のホテルで行われた在日韓国大使館が主催する日韓国交正常化50周年の記念レセプションに参加した。開催直前に決まった安倍晋三首相の出席によって、盛り上がった式典になったが、従来の懸案は残されたままなので、…