[明日へのノート]
2度目の結婚式
ここ数年、夫婦が誓いの式を挙げる「バウリニューアル」が広がっている。 バウリニューアルとは「新たな誓い」「誓いの更新」という意味で、結婚記念日など人生の節目に夫婦が改めて愛を誓い、お互いや周囲へ感謝を伝える儀式。もと…
不安な女子大の行く末
今年も母校の女子大から寄付を募る書類が郵送されてきた。女子大は寄付が集まらない。男女共同参画の世の中、女子大が存続し続けるのは容易ではない。米国でも女子大はかつての4分の1。セブンシスターズと呼ばれる米名門女子大も2校…
主権者教育の課題
10日投開票の参院選で、全国的に18歳選挙権の時代が始まった。これに備えて総務省と文部科学省は昨年、高校生向けの副教材「私たちが拓く日本の未来」を作成・配布し、全国の高校で「主権者教育」という名の政治的教養の教育を行う…
トイレ論争
米国で起きているトイレ論争の報道を聞いて、私が通っていた中学校の「便所」を思い出した。 トイレ論争とは、体と心の「性」が一致しないトランスジェンダーは、どちらの性のトイレや更衣室を使うべきかという悩ましい問題だ。ある…
初めての家庭訪問
先日、息子が通う中学校の家庭訪問があった。息子は1年生だが、小中学校を通じて家庭訪問は初めての体験。ママ友と情報交換しながら、数日前から部屋の掃除をして準備した。 当日は、我が家の訪問が最後だったこともあってか、担任…
山も女性の時代
若い時にやっていた趣味を還暦を機にもう一度始めるシニアが多い。 筆者が入会したシニアの山の会は平均年齢68・6歳。男性より女性会員が多く、会の平均年齢と思(おぼ)しき女性が15㌔の荷物を背負って平然と登る姿に驚かされ…
サミットで見たiPS細胞
iPS細胞(人口多能性幹細胞)をご存じだろうか。京都大学の山中伸弥教授らが世界で初めて作製した“万能細胞”で、山中教授が2012年にノーベル医学生理学賞を共同受賞して有名になった。人間の皮膚などの細胞から人工的につくら…
「命」の教育
肉親に不幸があった。葬儀の場で、私は初めて家族の死に接した時のことを思い出した。 祖父が亡くなったのは、私が中学3年生の時だった。今は、ほとんどの人が病院で亡くなるが、祖父は家族や近所の人たちが見守る中、自宅で逝った…
企業内保育所
政府が待機児童解消の目玉とする企業内保育所制度が始まった。政府が示した制度の詳細をみると、認可並みの補助金を出すのに加え、認可よりも保育士や定員の基準を緩和させ、設置の手続きも簡素化される。女性を雇用したい企業側の関心…
犯罪生まれる土壌
この連休中に、『凶悪犯罪者こそ更生します』『いい子に育てると犯罪者になります』(いずれも新潮新書)という2冊の本を読んだ。著者の岡本茂樹さんは長年、殺人など重大事件を起こした受刑者の更生のため、刑務所で授業や面談を行っ…
戦後教育の優等生
「憲法記念日」の3日、都内で「新しい憲法をつくる国民大会」を取材した。講師たちの興味深い話が続く中で、特に自民党の秋元司衆院議員の話が記憶に残った。 団塊ジュニア世代の秋元氏は、小中学校で日教組の教師から、日本は憲法…
教科書で教える家族
昨夏、少子化対策に関する内閣府の有識者検討会が「妊娠・出産等に関する正しい知識を学校教育段階で伝える」「若い世代に対し、結婚生活や家族形成のポジティブな面の情報発信を行う」という提言を行った。こうした教育や情報発信の必…
量より質の保育の議論を
「保育園落ちた」の匿名ブログが投げかけた、待機児童を巡る論争は収まる気配がない。政府が一時的対応策を発表すると、今度は保育園を考える親の会が「基準の緩和は子供の安全と発達を脅かし、保育士の負担増になる」と、保育の質の切…
入社式も親同伴
入学式シーズンになると、小学校の入学式の日、校門前で着物姿の母親と記念撮影したこと思い出す。入学・卒業式をはじめ、大学までに親と一緒に撮影した写真はそれ一枚きりで、今もそれを大切にしている。 中学の入学式に、親が出席…
ありがたい“暴露”
今年になって連日のように、やれ不倫だの、やれ学力詐称、政治資金の流用だのという話題が巷をにぎわしている。対象が配偶者であれ、一般国民であれ、いずれも他人を欺く行為が発覚することによって信頼を失う“事件”である。 マス…
テレビの衝撃映像
「3・11」から5年がたった。大震災から数カ月後、宮城県で被災した親戚の子の言葉が忘れられない。「あの日のことを、よく覚えていないんだ」と、ぼそっと呟(つぶや)いた。それだけ大震災で負った心の傷が大きかったのだ。 そ…
地域で子育て応援
毎年1月末、全国自治体の家庭教育支援の事例報告会「全国家庭教育支援研究協議会」が開かれる。今年は地域総がかりで子育ち・子育てを応援する東京・青梅市のNPO法人「青梅こども未来」など、ボランティアの力を活用した取り組みが…
「十年一日」の東電
先日、正月を迎えたと思っていたらもう2月末だ。「1月往(い)んで、2月は逃げて、3月去る」。子供の頃、年初の慌ただしさ、時の流れの速さを表すこんな言葉を祖父から学んだ。 当時、韻を踏むという言葉は知らなかったが、「い…
男の育児休暇
育児休暇取得を訴えた国会議員の女性問題がニュースになっている。政治家が育休を取ることの是非はともかく、子を大切にするイクメンどころか正反対だったのだから、非難は免れない。もちろん今回の件と育児休暇の問題は直接には関係な…
薬物乱用防止のカギ
昨年11月、京都市の小学6年男児が「大麻を吸った」と告白し、その後、その兄(高校1年)が大麻取締法違反容疑で逮捕された。男児は兄の部屋に入って大麻を見つけたらしい。先月には、岐阜県の高校一年の女子生徒が覚せい剤取締法違…
三方良しのお寺婚活
浜松市に龍雲寺という寺がある。数年前からお寺婚活「吉縁会」を開いている。「成人の日」の翌日、昨今の婚活事情をルポしたテレビ番組で「吉縁会」を紹介していた。会員4600人、臨済宗系の寺を中心に東海や関東など全国に広がって…
「子ども食堂」の広がり
「子ども食堂」が各地に広がっている。貧困や親の病気などさまざまな事情で十分な食事ができなかったり、1人で夕食を食べている子供たちのために、月に数回、地域の人々がボランティアで食材と食事の場を提供する。 こうした場が全…
正月と餅つき
新年が始まり、もう成人の日となった。年末年始には、家族総出で大掃除し、年越しそばを食べながら除夜の鐘を聞いたり、近くの神社に初詣に出掛け、雑煮やおせち料理を食べたりした人も多かっただろう。家族と一緒にそんな楽しい時間を…