ブッシュ父大統領の米国、勝ち誇らない外交の力


山田 寛

 先日94歳で死去したブッシュ父41代米大統領。その在任時に駐米記者だった私なりの思いをつづりたい。あの時代、米国は東西冷戦終結と湾岸戦争勝利で自信と誇りを取り戻したが、ブッシュ氏は誇っても勝ち誇らない外交大統領だった。そして、人間的、家族的温かさを、大統領と夫人が体現していた。

 当時、トランプ氏が大統領だったら、成果を最大限PRし続けただろう。だが、ブッシュ氏は拍子抜けするほど自己抑制的だった。


...【全文を読む】
記事の全文をご覧になるには会員登録が必要です。
新規会員登録へ
ログインへ