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安全保障、アジア主導する同盟で一致

日米首脳会談 成果と課題(上)  「日米同盟はかつてないほど盤石だ」  安倍晋三首相は、日米首脳会談後の記者会見でこう強調し、胸を張った。日米同盟がアジア太平洋地域で主導的役割を果たすことで一致し、両国の強固な連携を内外…

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米で広がる台湾・尖閣放棄論 米大西洋評議会上級研究員ロジャー・クリフ氏に聞く(下)

新QDRと米中軍事バランス  ――中国の接近阻止・領域拒否(A2AD)戦略は、米軍の戦力投射能力にどのような脅威をもたらしているか。  米軍の戦力投射能力の中心は戦闘機と空母だ。西太平洋にある米国の航空基地には、沖縄の嘉…

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「質的優位」維持に逆行する米 米大西洋評議会上級研究員 ロジャー・クリフ氏に聞く(上)

新QDRと米中軍事バランス  オバマ米政権が発表した「4年ごとの国防計画見直し(QDR)」の下で、米国は軍拡に邁進(まいしん)する中国に対し優位を維持できるのか。アジア太平洋地域の軍事バランスが崩れつつある中で、日本は何…

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フィリピン アキノ大統領の警告

新グレートゲーム 第2部幻想だった中国の平和的台頭(10)  中国の平和的台頭がフィクションでしかなかったことは、誰もが知るところとなっている。  今月初旬、アキノ比大統領はニューヨーク・タイムズからインタビューを受け、…

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インド洋 中国が要衝の海に布石

新グレートゲーム 第2部幻想だった中国の平和的台頭(9)  インド洋は、21世紀の世界経済と安全保障の鍵を握る海洋となる見込みだ。  GDP(国内総生産)で米国に次ぐ経済力を有するようになった中国は経済新興国の先頭を走っ…

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台湾金門島 「対中」正念場迎える馬総統

新グレートゲーム 第2部幻想だった中国の平和的台頭(8)  対岸の中国福建省厦門(アモイ)まで、最短部でわずか2㌔弱の金門島は台湾に属する。  その厦門から金門島に渡った。わずか1時間の船旅だ。フェリー「和平の星」のチケ…

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ディエンビエンフー ニクソンの鋭い状況判断

新グレートゲーム 第2部幻想だった中国の平和的台頭(7)  ディエンビエンフーはハノイから車で半日要した。第2次大戦後の1954年、フランス軍をベトミン(ベトナム独立同盟会)軍が駆逐していった決定的な戦いとなった場所だ。…

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中印回廊 ミッシングリンク接続へ

新グレートゲーム 第2部幻想だった中国の平和的台頭(6)  中国雲南省の瑞麗市と国境を接するムセからミッチーナに向かった。直線距離にして200㌔㍍でしかないが、かかった時間は40時間。ムセからミッチーナまでは反政府武装少…

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ミャンマー国境都市ムセ 機能する通報システム

新グレートゲーム 第2部幻想だった中国の平和的台頭(5)  中国雲南省の瑞麗市と国境を接するムセに入った。ホテルにいたフランス人バックパッカーは、うんざりしたような顔を見せ「見るものなんて何もない退屈な町だ。これからもう…

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ミャンマー・シャン州 辺境が戦略的要衝の地に

新グレートゲーム 第2部幻想だった中国の平和的台頭(4)  マルコ・ポーロは「東方見聞録」の中にビルマを「人も居住も見当たらず、多くの象と一角獣のいる国」と記している。ユニコーンを彷彿(ほうふつ)させる一角獣は、モヘンジ…

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ミャンマー反政府勢力はなぜ油送管を襲わないのか

 ベンガル湾に面したミャンマーのチャオピューと中国雲南省を結ぶパイプラインが昨年夏から、稼働を始めた。中国の最大の狙いはマラッカリスクの回避だ。  マラッカ海峡は狭いところは幅がわずか2・7㌔。有事になれば、簡単に封鎖さ…

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ラオス第4メコン橋 タイと中国結ぶ流通回廊へ

新グレートゲーム 第2部幻想だった中国の平和的台頭(2)  節はずれの雨が、ピアノの鍵盤を打つように、タマリンドの小さな葉を揺らしている。  昨年12月、メコン川をはさんでタイのチェンコーンとラオスのフアイサイを結ぶメコ…

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ラオス・ボーテン 輸出された幽霊都市

新グレートゲーム 第2部 幻想だった中国の平和的台頭(1)  マカオがラスベガスのカジノを凌駕(りょうが)し、シンガポールがカジノ参入に成功した事実は、東南アジアのカジノビジネスに希望と活力を与えている。  カジノビジネ…

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日米同盟強化に有事リスクも適正な分担を 民主党副幹事長 長島昭久氏(下)

2014世界はどう動く識者に聞く(21)  ――安定した日米同盟関係を構築するには?  米国が危機に瀕(ひん)した時、日本は米国を助ける条約上の義務を負っていない。しかし、本当の友人というのは、危機の時に分かる。調子のい…

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中華新秩序、「力の空白」逃さず侵出 民主党副幹事長 長島昭久氏(上)

2014世界はどう動く識者に聞く(20)  ――中国の脅威をどう分析するのか。  中国の脅威というのは、ソ連型ではない。つまり、イデオロギーを背景にして、領土や勢力圏を拡張していくといった露骨な姿勢はないけれど、一皮二皮…

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中国国家安全委は危機管理ではなく創出へ 拓殖大学客員教授 石 平氏(下)

2014世界はどう動く識者に聞く(19)  ――昨秋の3中総会(中国共産党中央委員)では国家安全委員会設置が決まった。中国版NSCのトップは誰になるのか。  3月の全国人民代表大会(全人代)で決まるが、今の状況では習近平…

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不動産バブルの崩壊を招く中国経済 拓殖大学客員教授 石 平氏(上)

2014世界はどう動く識者に聞く(18)  ――住宅など不動産を筆頭に中国経済の変調が著しい。  結果的に10年間、中国は不動産バブルの膨張を助長する政策をとってきた。  中国政府は2005~06年、不動産バブルをそのま…

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露の大陸棚延伸申請で各国も調査隊 ロシア外交アカデミー国際法学部長 アレクセイ・A・モイセエエフ氏(下)

2014世界はどう動く識者に聞く(17) 北極海  ――ロシアが2007年、潜水艇を使い北極点付近での海底調査を行い、海底にチタン製のロシア国旗を立てたことが、批判的な意見も含めて大きな反響を呼んだ。  ロシアの深海調査…

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NATOは露の囲い込み警戒 ロシア外交アカデミー国際法学部長アレクセイ・A・モイセエエフ氏(上)

2014世界はどう動く識者に聞く(16) 北極海底の宝庫  ――北極の海底には多くの天然資源が眠っており、海氷が解けて減少すればその開発が容易となる。また、海氷の減少により、年間を通じて北極海航路を利用することが可能とな…

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移民問題はEU基金で対処を ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス客員上級フェロー ヘニング・マイヤー氏(下)

2014世界はどう動く識者に聞く(15) EUと英国  ――移民に対する福祉手当などが問題になっているが、EU移民問題にはどう対処すればよいのか。  公共サービスのための基金を自動的に増やすメカニズムがなく、国や地方自治…

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民主主義の再構築がEU行方の課題 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス客員上級フェロー ヘニング・マイヤー氏(上)

2014世界はどう動く識者に聞く(14)  ――単一通貨ユーロがスタートして15年たつが、ユーロ発足当時の欧州連合(EU)の将来は大変明るかった。しかし、ユーロ危機で今日、EU統合プロジェクトは後退している。EUへの期待…

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韓国は安保と歴史切り離せ 韓国世宗研究所日本研究センター長 陳昌洙氏(下)

2014世界はどう動く識者に聞く(13) 日韓関係  ――朴大統領は昨年、初の訪米で慰安婦問題などを持ち出した。外遊先で“反日行脚”までする必要があったのか疑問だ。  海外に行って日本を批判したのは多少行き過ぎだったと思…

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「国内論理」での説明に限界 韓国世宗研究所日本研究センター長 陳昌洙氏(上)

2014世界はどう動く識者に聞く(12) 日韓関係  ――まず昨年の日韓関係を振り返ってどのように評価するか。  1年前は日本で安倍晋三首相、韓国で朴槿恵大統領という新しいリーダーが誕生し、両国関係改善に期待感が広がった…

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