政治
重大問題に対し回答しないとは、どういうことなのか
実質的に次の首相を決める自民党総裁選。いま日本を取り巻く国際情勢から見ると、これまでにない重い選択となる。世界覇権を狙う中国の野望を阻止するため、自由主義陣営が対中包囲網を形成しつつある。日本が網の破れ目になってはなら…
目指す「国のかたち」深めよ 改憲戦略を示さない4氏
自民総裁選 焦点政策を検証(1) 【憲法改正】 17日告示29日投開票の自民党総裁選は後半戦に入り、河野太郎規制改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行の候補者4人は精力的にアピールを続けて…
「民意を懼れず民意を侮らず」政治評論家 髙橋利行氏
ポスト菅 宰相の条件(3) 「日本の宰相は、さしずめ巨大なタンカーの船長ですなぁ」と宣(のたま)ったのは宮澤喜一である。政治家としての評価はともかく、モノを見抜く眼力、辛辣(しんらつ)な人物月旦には定評がある。確かに、丸…
自民総裁選候補に対中非難決議を問う
河野氏、回答せず 他3氏は「採択すべきだ」 中国における人権問題の当事者団体らでつくる「インド太平洋人権問題連絡協議会」は22日、自民党総裁選立候補者を対象に実施したアンケート結果を公表した。 中国政府による少数民族…
「緊急時に決断できる資質」拓殖大学特任教授 濱口和久氏
ポスト菅 宰相の条件(2) 全国的な新型コロナウイルス感染拡大という「有事=緊急時」に対応し続けた菅首相は僅(わず)か1年で退陣に追い込まれた。菅政権は緊急事態宣言の発出を繰り返す中で、「スピード感に欠ける」、「リーダ…
「有事対応は1丁目1番地」元内閣官房副長官補 兼原信克氏
ポスト菅 宰相の条件(1) 有事対応は1丁目1番地 自民党総裁選挙は、河野太郎規制改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行の4人で争われ、実質的に後継首相を決める投票が29日に行われる。覇権…
侮辱罪厳罰化へ、ネット上の卑劣な犯罪防止を
インターネット上の誹謗中傷に対処するため、上川陽子法相が刑法の侮辱罪を厳罰化する法改正を法制審議会(法相の諮問機関)に諮問した。 ネット上の中傷被害を受けた中には自殺した人も出ている。厳罰化は当然だ。 中傷被害が社…
菅後継宰相に必要な3条件
東洋学園大学教授 櫻田 淳 「安倍・菅」路線の外交継承 社会の「ダイナミズム」恢復を 9月3日、菅義偉(内閣総理大臣)は、実質上の退陣表明に及んだ。菅の政権運営における失速は、専ら新型コロナのパンデミック(世界的大流行…
「こども庁」「子ども基本法」の問題点
麗澤大学大学院特任教授 高橋 史朗 法と教育のバランスを セットで捉えるべき人権・人格 「こども庁」の創設を目指す有識者会議の発足と同庁設置法の立案に向けた準備が進み、年内にも取りまとめが行われ、関連法案が来年の通常国…
自民総裁選告示 憲法・安保の論議を深めよ
菅義偉首相の後継を決める自民党総裁選が告示された。岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、河野太郎規制改革担当相、野田聖子幹事長代行の4人が争う。勝者は第100代首相に就任することから、政治信条、価値観、国の在り方などに…
首相きょう就任1年 自民総裁選、政治姿勢も焦点
菅義偉首相が就任して16日で丸1年。自民党総裁選への再選出馬を断念したことで、菅政権には近くピリオドが打たれる。この間、森友学園問題をめぐる公文書改ざん、日本学術会議の会員候補の任命拒否、「政治とカネ」といった問題に対…
五輪成功でも心配、難局での日本の気力
山田寛の国際レーダー 「日本以外はできなかっただろう」(パーソンズ国際パラリンピック委会長)の言葉と共に、東京五輪・パラの夏は成功裡(り)に過ぎたが、印象に残った開会直前の米紙報道と国際世論調査を取り上げたい。ロサンゼ…
菅首相退陣会見、発信力が不足し「信」失う
菅義偉首相の退陣の記者会見が、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく19都道府県の緊急事態宣言延長の発表に合わせて行われた。「1年間、新型コロナとの闘いに明け暮れた日々だった」という首相らしい異例の形での幕引きであ…
政界、一寸先は闇
「虫の音に挟まれて行く山路かな」(風国)。夜道を歩いていると、虫の鳴き声が聞こえた。かすかな声だったので、秋を感じるまではいかなかったが、もうすぐという実感を得た。 動画投稿サイトのユーチューブを見ていると、都会から…
緊急事態延長 収束へ緊張感持続させよう
新型コロナウイルス対策で21都道府県に発令されている緊急事態宣言が、宮城、岡山両県を除く19都道府県で30日まで延長される。11月のワクチン接種完了を念頭に行動制限緩和への動きも起きているが、感染収束が見えてくるまで緩…
河野氏が自民総裁選出馬表明 原発再稼働には「現実的」
岸田氏、高市氏に続き3人目 自民党の河野太郎規制改革担当相(58)は10日、衆院議員会館で記者会見し、菅義偉首相の後継を選ぶ党総裁選(17日告示、29日投開票)に立候補すると正式に表明した。河野氏の出馬は、野党時代の2…
スパイ防止法制定を、ITビジネスアナリスト訴え
現行法で防げぬ技術流出 スパイ防止法の必要性を求める緊急国民集会「スパイ防止法の早期制定を!」(主催・英霊の名誉を守り顕彰する会=佐藤和夫会長)が9日、衆院第1議員会館で開かれた。ITビジネスアナリストの深田萌絵さんが…
野党4党合意、安保法制廃止は亡国の選択
立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組の野党4党が、衆院議員選挙での協力に向けて市民団体「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(市民連合)と政策合意を行った。しかし、安保法制廃止を訴え、憲法改正にも反対す…
北方領土「特区」、法の支配の価値観で対抗を
ロシアのプーチン大統領は、北方領土に投資を誘致するため、関税などを免除する特別区を創設すると発表した。 北方領土は日本固有の領土であり、不法占拠を既成事実化しようとするロシアの振る舞いは断じて受け入れられない。 ロシ…
デジタル庁開庁 誰もが恩恵受ける環境整備を
デジタル政策の推進に向け、政府の司令塔となるデジタル庁が開庁した。デジタル情報網の整備によって、国や地方の縦割り行政の弊害克服や、行政サービスの飛躍的な向上を期待するとともに、国、地方自治体、地域社会、個々人がさまざま…
防災・減災に市民力発揮 長野県上田市市長・土屋 陽一氏
地方創生・少子化対策 首長は挑む 長野県上田市市長・土屋 陽一氏 「レイライン」日本遺産に認定 人口約15万5千人の長野県上田市は長野市、松本市に次ぐ県内3番目の規模の都市。土屋陽一市長は地元の豊かな自然と歴史文化を守…
漂う乱世の匂い、自民の負け幅左右する総裁選
政界の風を読むー髙橋利行 永田町に「乱世」の匂いが漂い始めた。「大乱世」の焦げ臭さも混じる。第一幕は自民党総裁選である。宰相・菅義偉が党を牛耳る幹事長・二階俊博と組んで派閥の領袖(りょうしゅう)連を手懐け再選の地均(じ…