スパイ防止法制定を、ITビジネスアナリスト訴え


現行法で防げぬ技術流出

スパイ防止法の必要性を訴える深田萌絵さん=9日午後、衆院第1議員会館(石井孝秀撮影)

スパイ防止法の必要性を訴える深田萌絵さん=9日午後、衆院第1議員会館(石井孝秀撮影)

 スパイ防止法の必要性を求める緊急国民集会「スパイ防止法の早期制定を!」(主催・英霊の名誉を守り顕彰する会=佐藤和夫会長)が9日、衆院第1議員会館で開かれた。ITビジネスアナリストの深田萌絵さんが講演を行い、「国が責任を持って対応しなければ、日本の大事な技術が流出し、経済成長の原動力が奪われる」と訴えた。

 深田さんは以前、日本人になりすました中国人によって自身の会社を失った過去を持つ。それを機に「必ずこの国にスパイ防止法を制定させて、自分の後の世代にこんなつらい思いをさせない」と言論活動を始めたという。

 スパイ防止法を制定せずとも、現行法で対応できるという意見に対しては「特定機密保護法は政府が事前に指定した機密文書しか守れず、不正アクセス禁止法も一部しか守れないなど穴だらけだ」と指摘。その上で、「日本人が右も左も真ん中も力を合わせれば、変えられることがあるはずだ。自分の考えに固執せず、中道や左派から(スパイ防止法制定に)理解を得るにはどうするか考えてもらいたい」と呼び掛けた。