自民党大会 参院選勝利へ「先頭に立つ」


首相 憲法改正に強い意欲

自民党大会で気勢を上げる岸田文雄首相(党総裁)(中央)ら=13日午前、東京都港区

 自民党は13日、東京都内のホテルで第89回定期党大会を開いた。岸田文雄首相(党総裁)は演説で、「ウクライナ、コロナ、新しい資本主義、そして憲法改正、大きな歴史的な変化に立ち向かっていく。そのための力を得る戦いが来る参院選」と指摘し、「一致団結をして、まなじりを決して戦い抜く。私自身がその先頭に立っていく」と表明した。

 首相は特に、改憲について、「(自民党の改憲案)4項目はいずれも今こそ取り組まなければならない課題だ」と語り、国民との対話を通して「憲法改正という党是を成し遂げよう」と訴えた。

 ロシアのウクライナ侵攻について「今回の暴挙は欧州のみならず、アジアを含む世界の秩序、平和に対する挑戦だ」と批判。その上で、①わが国の防衛体制の見直し②日米同盟の強化③国連・安保理改革の重要性をそれぞれ訴えた。

 また、安倍政権の看板政策「アベノミクス」によってデフレを脱却することができたと評価し、自身の掲げる「新しい資本主義」実現に向け、「企業の成長と持続的な賃上げを可能とする『人』への投資を大胆に増やし、時代の変化に立ち向かっていく」と述べた。

 原油価格の高騰については、「資源外交を積極的に展開し、歴史的な関係を築いてきた中東産油国への働き掛けを行う」とし、「当面ガソリン価格を172円に維持する」との政府の立場を示した。

 来賓として出席した公明党の山口那津男代表はあいさつで、「(参院選に向けた)両党の結束の土俵が整った」と語り、連携強化をアピールした。