記者の視点
アフガン自衛隊派遣、活動妨げる平和憲法の呪縛
《 記 者 の 視 点 》 菅義偉首相が今月3日、自民党本部で開かれた臨時役員会で総裁選不出馬を表明し、自民党は一気に新総裁(次期首相)選びに動きだした。野党側も埋没を恐れて、衆院選公約の発表や「共通政策」締結などをア…
失墜した大統領の威信 発言と現実、全てが真逆
《 記 者 の 視 点 》 バイデン米大統領は7月8日の記者会見で、アフガニスタンからの米軍撤収について、確かにこう言っていた。 「(イスラム主義組織)タリバンが全土を支配する可能性は極めて低い」 「米大使館の屋上…
一斉休校せず、試される学校・保護者の地域力
《 記 者 の 視 点 》 全国的に新型コロナウイルスの新規感染者の増加が止まらない。新規感染者の8割から9割がデルタ株に置き換わり、30代以下の感染リスクが高まっている。また、重症化する割合も高齢者中心だったものが若…
共産党と全体主義、なぜ政権取れば人権無視か
《 記 者 の 視 点 》 国民民主党の玉木雄一郎代表が18日の記者会見で、同党と連合が締結した政策協定の「左右の全体主義を排し」との文言について「共産主義、共産党のことと認識している」と述べたことと関連し、共産党の志…
杉山文野氏のJOC理事への就任に疑問
《 記 者 の 視 点 》 倫理問題あり、体は女性で心は男性のトランスジェンダー 東京五輪の開幕を1カ月後に控えた今年6月25日、体は女性で、心は男性のトランスジェンダーである杉山文野氏(40)が日本オリンピック委員会…
ミャンマー国軍の浅知恵
《 記 者 の 視 点 》 23年の再選挙、国際社会は認めず ミャンマーで国軍がクーデターを起こしたのは2月1日。この日、非常事態宣言を出した国軍は、事実上の政権トップだったアウン・サン・スー・チー氏を拘束し、国家の全…
コロナ下の五輪開会式、残念だった経済界の欠席
《 記 者 の 視 点 》 東京五輪が開幕して10日。日本人選手の連日の活躍もあり、序盤の五輪は開催前の不安やトラブルを吹き飛ばすかのように、大きな盛り上がりを見せている。 息詰まる熱戦が繰り広げられ、勝者・敗者悲喜…
蔓延る無責任政治、憲法から整備し出直しを
《 記 者 の 視 点 》 波乱が続いた東京五輪が開幕し、17日間の公式日程が始まった。新型コロナ禍のため開催が1年延期され、それでも感染拡大が止まらず、東京に4回目の緊急事態宣言が発令され、大部分の競技が無観客で行わ…
「ジェンダーの視点」の歪み
《 記 者 の 視 点 》 結婚による女性の幸せ軽視 メディアに「ジェンダー平等」という言葉が頻繁に登場する昨今だが、ジェンダーとは「社会的・文化的につくられる性別」と解説され、その不平等や偏見が女性に関わるさまざまな…
米国在住の脱北者パク・ヨンミさんの警鐘
《 記 者 の 視 点 》 「北朝鮮より文化的に退廃、米国の未来は暗い」 「(米国の未来は)北朝鮮と同じくらい暗い」――。 米国では、リベラルな価値観にそぐわない言論を封じ込める「ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ…
元韓国サッカー代表・柳想鉄氏の死を悼む
《 記 者 の 視 点 》 左目の失明隠し日韓で活躍 サッカーJリーグの横浜F・マリノスと柏レイソルで活躍した柳想鉄(ユサンチョル)氏が、すい臓がんで死去。6月7日、その一報が流れた時、思わず言葉を失った。享年49歳。…
枝野ビジョン、政権「構想」に格上げできるか
《 記 者 の 視 点 》 菅義偉内閣の支持率は時事通信の6月の調査で33・1%と前月比0・9ポイント増と依然苦戦を強いられているが、本来ならば反射的に利益を得ても不思議でない野党第1党、立憲民主党の支持率は2・9%と…
ネット署名の信憑性 架空住所もカウントされる
《 記 者 の 視 点 》 ウェブサイト「Change.org」(チェンジ・ドット・オーグ)を使った署名活動がブームだ。直近では、自民党のLGBT(性的少数者)理解増進法案の今国会提出見送りを受けて、LGBT活動家らが…
国際社会に「炭鉱のカナリア」の教訓を与える
《 記 者 の 視 点 》 名ばかりの民族自治、中国のチベット侵攻から70年が過ぎる 中国がチベットを侵攻し、自国領に組み入れてから70年が過ぎた。現在、チベット自治区とは名ばかりで、安定統治を名目に強権の鞭(むち)が…
人間の霊性を無視して尊厳性を失う
社会科学と故郷喪失 社会科学は本当に人を幸福にするのか。戦争、飢餓、貧困、自然災害は克服されておらず、グローバル資本主義は現代文明の脆弱(ぜいじゃく)さをあらわにしている。 経済学者も本質的欠陥に気付き、佐伯啓思は『…
ワクチン開発には国家安全保障の観点が必要だ
《 記 者 の 視 点 》 新型コロナウイルス感染症の第4波により、東京、大阪など9都府県に緊急事態宣言が拡大され、沖縄県も加わることが決まった。変異ウイルスの拡大により、従来の対応ではなかなか抑え込めない状況となり、…
現行憲法の欠陥、24条は「家族解体」を進める
《 記 者 の 視 点 》 今年の「憲法記念日」(5月3日)は、尖閣諸島周辺への中国公船による領海侵入が頻発するなど、中国共産党が覇権主義的行動を強め、また新型コロナウイルスの第4波の中で迎えた。 この日、大手新聞各…
オーウェルの小説「一九八四年」が現実化
《 記 者 の 視 点 》 リベラル派の「ポリコレ」が思考を統制 東京ディズニーランドと東京ディズニーシーが「レディース・アンド・ジェントルメン、ボーイズ・アンド・ガールズ」という園内の英語アナウンスをやめ、「ハロー・…
デジタル教科書、拙速避けて紙の利点と併用を
《 記 者 の 視 点 》 何か新しい事に取り組むには、表があれば裏があり、良い点があれば悪い点がある。賛成する人もあれば反対する人もいる。国家であれ、地方自治体であれ、会社であれ、組織の長には、長きにわたって尊重され…
処理水の海洋放出 科学的広報で風評被害なくせ
《 記 者 の 視 点 》 「科学的根拠に基づいたものとは言えない、感情的で他の思惑が絡まった主張は受け入れがたい」 東京電力福島第1原発(F1)の処理水の海洋放出決定に対し、中国や韓国の批判が高まっていることについ…
教科書による“家族破壊” 20年続く性差否定思想
《 記 者 の 視 点 》 祖父母と両親、そして4人の兄弟合わせて8人家族の中で育った筆者が青春時代を過ごした東北の農村では、いわゆる「拡大家族」が当たり前だった。そんな筆者が2002年、文部科学省の委嘱事業として作製…
ミャンマー騒乱、落としどころは早期再選挙
《 記 者 の 視 点 》 タイには約100万人以上のミャンマー人が就労しているとされる。 バンコク支局時代にも、タイで多くのミャンマー人を目にした。何人かは友達付き合いもした。 その一人が支局に電話をかけてきたこ…
無料通信アプリ「LINE」問題の衝撃
《 記 者 の 視 点 》 システム管理を海外委託、日本の情報管理の脆弱さが露呈 無料通信アプリ「LINE(ライン)」の利用者の個人情報が、中国の企業によって閲覧が可能だったニュースに大きな衝撃が広がった。正確に言えば…