社説
「ひとみ」運用断念、原因究明し今後に生かせ
打ち上げ後、不具合が発生し通信が途絶えていたX線天文衛星「ひとみ」について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は運用の断念を決めた。今後は異常に至った原因究明に専念するという。 「すざく」の後継機として、性能を格段に向…
トランプ氏、同盟国日本への正しい理解を
2016年米大統領選の候補指名争いで、民主党はヒラリー・クリントン前国務長官が「社会主義者」のバーニー・サンダース上院議員を引き離した。一方、共和党は不動産王ドナルド・トランプ氏をテッド・クルーズ上院議員、オハイオ州の…
昭和の日、命運決める国際情勢への対応
きょうは「昭和の日」。昭和天皇の誕生日である。その遺徳を偲(しの)びつつ、激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み、日本の未来に思いを致したい。 自由陣営を選んだ戦後 昭和は、まさに「激動」の時代であった。15…
五輪エンブレム、機運再び盛り上げる機会に
2020年東京五輪・パラリンピックの大会エンブレムがようやく決まった。 大会のシンボルが定まったことを機に、いろいろなことで水を差された大会への機運がもう一度盛り上がり、準備作業に弾みが付くことを期待したい。 「組市…
北潜水艦ミサイル、改良重ねれば重大な脅威だ
北朝鮮が東部咸鏡南道・新浦付近の日本海から潜水艦発射型の弾道ミサイル(SLBM)1発の発射実験を行った。 北朝鮮は今年に入って核実験や長距離弾道ミサイル発射を強行するとともに昨年5月以降SLBM発射を繰り返している。…
ブラジル政局、政争に明け暮れる余裕はない
ブラジルの連邦下院議会が、同国初の女性大統領であるルセフ大統領に対する弾劾を決議した。弾劾請求は野党が優勢な上院でも可決される見通しで、5月にも大統領の職務が停止される可能性が高い。 8月に開幕を控えるリオデジャネイ…
北海道補選、有権者に拒絶された民共路線
衆院北海道5区の補欠選挙が投開票され、自民党候補が民進党や共産党が推した無所属候補を退けた。今回の補選は第3次安倍内閣発足後、初めての国政選挙で、今夏の参院選の前哨戦とされた。 とりわけ注目されたのは、民進党が共産党…
トキひな誕生、野生定着への大きな一歩
新潟県佐渡島で、自然界で生まれ育った国の特別天然記念物トキのつがいから、ひなが生まれた。 野生で誕生したトキのペアからのひな誕生は40年ぶり。トキの野生復帰は新たな段階へと進んだ。 40年ぶりの「純野生」 今回のひ…
警察は暴力団の弱体化に全力挙げよ
指定暴力団山口組(神戸市)から分裂した神戸山口組(兵庫県淡路市)について、兵庫県公安委員会は暴力団対策法に基づく指定暴力団とした。 両団体による抗争が全国各地で続いている。警察は弱体化に全力を挙げるべきだ。 神戸山…
三菱自動車の隠蔽体質の改善が急務だ
三菱自動車が、軽自動車「eKワゴン」など4車種、計約62万5000台で、意図的に燃費性能を実際より5~10%程度良く見せる不正を行っていた。 三菱自では2000年と04年にリコール(回収・無償修理)隠しが明らかになっ…
米軍熊本支援、オスプレイ批判こそ筋違いだ
余震が続く熊本地震被災地への米軍の空輸支援が始まっている。交通網が寸断された被災地では、自治体職員はじめ警察や消防、自衛隊、ボランティアなどによる捜索・救出、復旧活動、避難者支援が続いているが、突発的な大災害に外国から…
災害関連死、熊本地震被災者の負担軽減を急げ
熊本地震で自宅前で車中泊をしていた熊本市内の51歳の女性が、エコノミークラス症候群で亡くなった。災害関連死の拡大を防がなければならない。 車中泊の女性が死亡 女性は熊本市の自宅前駐車場に止めた車で宿泊していたが、エコ…
給付型奨学金、納税者の理解得られる制度を
大学生らを対象とする国の奨学金制度の充実策が検討されている。 文部科学省のプロジェクトチーム(PT)は、返済不要の給付型奨学金の在り方などについて、政府が5月にまとめる「ニッポン1億総活躍プラン」に具体策を盛り込む方…
米国防長官歴訪、対中牽制で海洋秩序維持を
カーター米国防長官は現在、アジア・中東を歴訪している。とりわけアジア歴訪は、中国の強引な海洋進出を抑え、インド洋や南シナ海の海洋秩序維持を図る狙いがある。 比との合同演習を視察 最初の訪問国インドでは、インド洋など…
熊本地震本震、余震や土砂災害への警戒を
熊本県益城町で震度7の揺れを観測した地震(マグニチュード〈M〉6・5)に続き、熊本地方を震源とする地震が発生して熊本市や同県菊池市などが震度6強の揺れに見舞われた。 被災者の救出や支援を急ぐとともに余震や豪雨による土…
熊本地震、被災者支援と復旧作業急げ
熊本県内でマグニチュード(M)6・5、最大震度7の地震が発生し、20~90代の男女9人が死亡、1000人以上が重軽傷を負った。被災地では断水やガスの供給停止などが続いている。被災者の支援と復旧作業が急がれる。 屋外避難…
アゼルバイジャンのナゴルノカラバフ、大国の代理戦争の場にするな
旧ソ連構成国の一つアゼルバイジャン西部のナゴルノカラバフ自治州で今月1日夜から2日にかけて、アゼルバイジャン軍とアルメニア系武装組織の間で軍事衝突が勃発した。 ナゴルノカラバフ自治州は、アルメニア住民が約8割を占め、…
核抑止力の維持は必要だ
広島で先進7カ国(G7)による外相会合が開催され、核軍縮と核不拡散を訴える「広島宣言」を採択して閉幕した。 注目されたのは、ケリー米国務長官が第2次世界大戦で原爆を投下した米国の閣僚として初めて広島市の平和記念公園を訪…
衆院2補選、真正面から政策論争をせよ
町村信孝前衆院議長の死去に伴う北海道5区と宮崎謙介前衆院議員の辞任を受けて行われる京都3区の衆院補欠選挙が告示された。国政選挙としては第3次安倍政権発足後初となる。 同日選への判断も左右 特に北海道5区の補選は与党候…
拉致被害者の救出に向け改めて決意固めよ
北朝鮮による日本人拉致の問題が再び行き詰まりを見せている。被害者全員の帰国を実現させるには、最高指導者・金正恩第1書記が決断する以外に道はない。政府は金第1書記を動かす覚悟を改めて固めるべきだ。 返す意思なかった可能…
五輪候補の賭博、国民の期待裏切る愚行だ
リオデジャネイロ五輪のバドミントン男子シングルスでメダル獲得を期待されていた桃田賢斗選手(NTT東日本)が、所属先の先輩の田児賢一選手らとともに、国内の違法カジノ店で賭博をしていた。 日本を代表するスポーツ選手として…
川内原発の差し止め申請棄却は妥当だ
九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の運転差し止めを住民らが求めた仮処分申請の即時抗告審で、福岡高裁宮崎支部は差し止めを認めず即時抗告を棄却する決定を出した。「原発の新規制基準や原子力規制委員会の判断が不合…
文化庁に続き政府機関の地方移転進めよ
政府の「まち・ひと・しごと創生本部」はこのほど、文化庁を京都に移すなど政府機関の地方移転に関する基本方針を決定した。「東京一極集中」を打破し、地方創生に弾みをつけるには、より多くの政府機関の移転を進めていくべきだ。 …